情報処理試験

2006年3月作成


フィリピン人が日本の就労ビザを手に入れるのは、通常 とても難しいが、最近、比較的簡単にビザを入手できる方法が登場した。
日本の情報処理に相当する試験が、諸外国で実施されていて、フィリピンではJITSE Examと呼ばれる。これに合格すれば、日本の就労ビザは簡単におりるそうだ。ただし、日本で雇用する企業が決まっている必要があり、通常は雇用の条件として、日本企業は日本語検定2級を要求するので、この2つが事実上の条件となる。

Philnits/Jitse Examは、Fundamental Information Technology Engineersの試験で、日本の基本情報技術者を訳したものである。Fundamentalでは、個人的にはイスラム教のFundamentalistが連想されて、ハマスに石でも投げつけられないかと思い、引っかかってしまう。Basicの方が簡単でよさそうだが、プログラミング言語もあり、紛らわしいので これは使わず、Fundamentalという訳語を使ったのではないかと想像される。

私も毎年のように情報処理試験を受けていたことがあるが、最近は引退してしまい、事情に疎くなっていた。 基本情報技術者というのは、以前の情報処理二種に該当するそうである。

以前は 私は コンピュータ関連の仕事をしていたので、新入社員の時に、情報処理二種を受けた。私はハードウェア関連の仕事をしていたので、関係が少なく、簡単な二種から受けたのだが、回りでソフトウェアの仕事をしている人は皆 難しい方の一種から始める人がほとんどであった。この試験に落ちていては、職場から追放されることは必定と思われたので、こっそり会社にも言わずに受験した。仕事でプログラムを ほとんど書いていなかったので、かなり苦戦したが、何とか合格した。 しかしながら、情報学/情報工学やコンピュータサイエンスといった学科を卒業した学生ならば、朝飯前の試験で、試験準備などは不要なはずだ。
私は電子工学科出身だと言い訳しておきたい。それでも、その上と、さらにその上の試験にも何とか合格した。
手前味噌な物言いになってしまったが、とにかく、フィリピンでコンピュータ・サイエンスやコンピュータ・エンジニアリングといった学科を卒業した学生であれば、朝飯前の試験のはずだ。

プログラミングは、C言語でも受験できるが、Javaもあって、そちらで受験した方が、将来役に立ちそうだ。

JITSE試験は、日本と同じで年に二度実施される。4〜5月頃と10月頃である。日本との実施時期の違いに目をつければ、とてもすばらしい幸運が隠されているような気がするが、ここでは、それは触れずにおきたい。受験料は現状では1500ペソ。また、5冊セットのテキストがあり、全部で1750ペソだった。過去問のコピーも売られていて、1回分が150ペソ。


この試験を、試しに誰かに受けてもらおうとして、学生を探しているが、残念ながら未だ見付かっていない。

日本で、技術者として働けば、収入は数十倍になり、こんな耳寄りな話は、他では考えにくいと思うのだが、なぜか適任者が見付からない。

日本の場合に例えると次のようなことになる。

日本の大学を卒業して、技術者として普通に企業に勤めれば、当面は年収が数百万円となる。これに対し、学生のうちに、簡単な試験に合格し、半年余りかけて、外国語を一ヶ国語マスターすれば、年収1億円程度で雇ってくれるところがある。これなら、高収入の方に、多くの学生が流れてもおかしくないはずだ。

フィリピンでは、大学を卒業しても仕事がない場合が多い。日本のたとえ話以上に耳寄りな話と言える。

私の方で、試験から日本語の勉強、さらに日本に送り出すところまで、一人か二人を実験的に、費用を含め すべて面倒みようとしていて、こんなお得な話は なかなか無いはずだ。


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