Adelpa swimming school
アデルパ水泳教室

2002年1月


アデルパ公園前の海

遠浅でリーフが500mほど離れたところにある。海の底は、ところにより海草の生えていたり、砂地であったりする。

別に取り挙げているアデルパ・セミナーと一緒にしても良いのであるが、座ってセミナーを聞くのではなく、体を動かすことなので別にした。また、他のセミナーの内容についてはほどんど未定だが、水泳については、大きな課題はなく、確実に教えられ、着実に進められるはずなので一つのプロジェクトとした。

フィリピンの各地へ出掛けたが、学校で水泳を教えている場面に出くわしたとがなく、また、海沿いに住んでいる子供たちの水泳のレベルを見ていると、大抵、習ったことが無いような我流の泳ぎをしていているし、わずかの距離しか泳げないことが多い。

なぜ学校で水泳を教えないか?(近々情報が揃い、その後はこの文字が大きくなるはずです。)

なぜ学校で水泳を教えないかについては、学校やしかるべきところに行って、確かな理由を調べた方が良いが良いだろう。一方、日本のように以前から予算があって、すでに学校にプールがある、非常に恵まれた場合と比べるて考えると、容易に水泳の授業がない理由が想像できるのも確かだ。
話は横道にそれ気味だが、それでも敢えて例を挙げると、私の主に取り組みを行っている地域にあるCang-Alwang Elementary school & High school これらの学校の場合、学校の敷地の中に、水道の蛇口すらないのである。便所はどうなっているのかとか、その後 手を洗う水は とか考えると、とても異常な事態だとしか言えないが、これが現実なのである。さて、学校で水泳を教えるため全国一律、この学校にもプールをつくる必要が出てきたらどうなるのか?この学校にもできないと 横並びでないので、他の学校も含めて水泳の授業はできない。 そんなことを言い出して、水道管をつないで学校の中まで水は来たとしよう。しかし、この地域に来ている水の量は、元々絶対量が大幅に不足していて、プールに水を一杯貯めるのは夢のまた夢。地域の人からすれば、プールは非現実的なことなのである。

かなり横道にそれプールにこだわって話を進めたが、一方 プール抜きならすぐ良い方法を思い付く。すなわち、海や湖の近くの学校は、そこで泳ぎを教えれば良いし、遠い場合は、サマー・スクールのように、場所を変えて集中授業を実施すれば良い。経済的な理由などで実施できないところは、取り止めて他のことを教えれば良い。日本の義務教育のスキーの授業のようなものだ。

たまたま、住んでいる所の関係でDECSに行く機会がなく、憶測を含めて書いてしまったが、早々にDECSに行って確認し、ここでの内容は更新したい。ただし、市長に水泳教室についても、少し耳に入れたが、何も言われなかったので、全体としては、ほとんどこのとおりだろう。

教え方(案)

気候の関係も有り、とても暑くなる現地の夏で3月頃から始める計画にしている。
私の水泳のレベルは、子供の頃、水泳クラブに入っていたし、最近でも泳ぎは続けていて、すべての人を入れれば、上から数パーセントのレベルには入っていると勝手に自負している。しかし、指導の経験はないので、機会があれば何処かへ指導方法を盗みに行った方が良いのは確かだ。
現状は、自分のできる範囲で始めるしかないので、その案を以下に書こうとしている。
指導に詳しい方が、誤りや改良方法を指摘して頂けると、非常に助かるのは勿論である。

レベルにもよるが、最初はクロールと平泳ぎを教えるのが妥当だろう。
いずれの場合もビート板のようなものは必要だろう。大きな町(セブ等)へ行けば、市販のものも入手可能だが、予算の都合上、どこかから八方スチロールを入手して、ビニールテープで貼りつけたり、補強したりするのがよさそうだ。 軽い材木があればそれも使える。また海なので特に、ゴーグルは無いと苦しい。さらには、貧乏な田舎で水着を持っている子供を見たことが無いので、これをどうするかという問題はある。遊びがてら水浴びを楽しんでいる場合には大抵Tシャツまで着ていることが多いが、Tシャツなど着ていては、進まず溺れかねないので、脱がさないといけない。小さな子供や男の子なら裸にさせたり、パンツ1枚で良さそうだが、問題は女の子で上半身裸では辛い年齢の場合だ。やはり、貸し出せる水着を幾つか用意する必要がありそうである。

まずは、レベルを見るため、こちらで見本を示し、とにかく泳がせて見ることになるだろう。そして、たぶん動作を分解して教えることになるだろう。

バタ足や平足の練習は、通常最初は、プールサイドにつかまって行うだろうが、ここは海なので、バンカと呼ばれる小さなアウトリガー船のアウトリガーにつかまるのが良さそうである。クロールで足がひざで折れ曲がらないことに注意させたり、平泳ぎの足を泳いで見せたり、足を持って指導すれば、それなりにできるようになるだろう。そうすれば、今度は、ビート板で足だけで泳がせば、そこそこ進むようになることだろう。

次は手の動作。クロールなら股にビート板を挟んで、結構練習し易いが、平泳ぎの場合は難しい気もする。足の動作はすでに練習済みなので、さらに手の動作まで一機に加えてしまうのが、ビート板不足の解消の意味からも良いかもしれない。

手の動き、手のひら、息継ぎのタイミングなど個別に見て、指導することになるだろう。

3、4回でそこそこ進むようになって欲しいが、やってみないと何とも言えない。

子供たちは現金なものなので、100m泳げたらハロハロが食べられることにしておけば、マスターが早いことだろう。予算の都合で先着5名くらいまでか?

海で教えるので、生徒の人数は、安全面から、一度には3人から4人が限度だろう。それ以上なら、サポートしてくれる大人が居て欲しい。

普及

個人で子供たちを、いくら指導しても限界があり、子供たちを指導してくれる気持ちのある大人を見つけて指導し、指導員になってもらう必要があろう。この時にはマルチ商法のセミナーの講師にでもなったつもりで、すばらしいセミナーを行い指導員になりそうな人を勧誘するのが良いだろう。私が最初だが、例えば以下のようなルールを作って、それに従えば、莫大な輪が広まると主張すれば良い。

指導する新指導員 : 3人

指導する子供 : 15人

期間 : 1年以内、2年目以降は続けても良いし
一時休止しても良い。

これで、人口10万人程度のシキホール島では、8年程すれば、泳げない人を見つけるのは、もはや不可能となることだろう。


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