土地のリース事例

2006年 2月


先日、少しばかりの土地をリースすることになったので紹介する。

広さは450平米。値段は1万5千ペソ。期間は最長の25年とした。簡単な家を建てて、フィリピンに住もうとするのなら、この程度で十分である。相場と 話の成り行きを参考にして頂きたい。

リースする土地の広さと、条件については、今回の場合は いくらでも、こちらに都合の良いように契約することも可能であった。もともと、1万5千ペソ貸してほしいということだったが、私はお金の貸し借りはしないことにしているので、最初は断った。しかし、土地を担保にすると言っているので、それなら 試しに土地をリースしてみても悪くないと思い、この話に乗ったのである。

相手が最初に提示してきた条件は、2年ほどすれば、年金が入りだすので、その時点でお金を倍返しする。担保の土地の方は全体で3千平米程度あるが、それを全部リースで使い、倍返しの返済が済んだ後も、そのまま土地は使っても良いということであった。土地全部に25年のリース契約をして、おまけに倍返ししてもらえるのなら、こちらにとっては、とても有利な契約内容だが、それでは、お金に困っている人の足元を見た 非常に悪どいやり方に思えたので、そのような契約はせず、最初書いた条件で契約した。もしも家を建てるとしたら、最低限必要な面積だけリースし、金額は相手が必要な分を払い、返済も無しとしたのである。

少し割高な気もするが、現地の友達から、少しばかりの土地をリースして、家を建てるのなら、この程度のことになると思う。逆に、すべての出費をこの程度で済ませておけば、フィリピンに家を建てて住むにしても、こちらで提唱している予算50万円もかからずに、家を持つことは十分に可能だ。

話の成り行きを、最初からもう少し補足しておく。

私の方で、近所の女の子が大学に行くのを支援していていて、大学のあるドゥマゲッティの下宿が同じで、同じようにシキホール島出身の学生が、金欠で学資が不足し出した。そこで、その親戚が持っている土地を担保にして、私からお金を借りようとしたのである。そして、私が金銭の貸し借りはしないと主張しているので、代わりに土地をリースことになった。契約して、お金を直接受け取れるのは、地主である親戚の叔母さんだが、親戚なので 受け取ったお金をさらに貸し、フィリピンなので、おそらく貸したものは帰ってこないということになるはずだ。

胡散臭さは十分にあるが、当事者が悪い人たちではないと私が判断したこと。さらに、いろいろな人が絡んでいて、その人たちも それなりの担保になると思ったので、通常ならいくら困っていても、借りたお金は麻薬と同じ効果になる可能性が高いので貸さないが、土地のリースなら良しとしたのである。

リースした土地は、車が通れる道から、150m程度離れたミッド・ロットで、はっきり言って条件は良くない。二階建ての家を建てるなら、二階からは海が見えるが、その程度の条件である。現状では、もしも 津波で自宅が流されたら、そこに小さな家を建てることができるという保険でしかない。 もしも、土地が見つからなくて困っている人がいれば、又貸しも悪くない。

リースした土地

シキホールでは、役所に属している弁護士なら、その他全般のドキュメントと同じで、リース契約書も500ペソで作成してくれるが、いろいろ無料で相談に乗ってもらっているので、今回は1000ペソ払った。


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