舗装の無い坂道のリスク

2011年8月




雨水が流れ、30cmぐらいの溝があちこちにできてデコボコの道

5年ほど前に シキホール島で 山に新しく坂道ができた。舗装はされていないが、幅は結構広くて、船で島に戻る時に、海からその道が良く見えた。そこで、しばらくしてから 試しにバイクで通ってみたが、少し急な点を除いては、道は悪くなくて、私の下手な運転でも十分通行できた。山の上の方の見晴らしの良い場所には、外国人が建てたと思われる大きな家があり、この道を利用して行ける見晴らしの良い場所に土地を見つけて、家を建てれば良さそうに思えた。

ところが、最近になって、再度この道を通ろうとしたら、とんでもないことになっていた。舗装がないので、雨が降ると雨水で表面のアノポグと呼ばれる石灰質の土がえぐられる。そのうち、溝ができて、どんどん深くなってゆく。現状では溝は30cmくらいの深さになっていて、今後益々ひどくなっていくはずだ。私の実力では上り口からすでに通行するのはかなり厳しいし、しばらく行ってみたが、途中で断念して引き返した。その後が大変で、坂が急で、道はボコボコ。しかもすべるので、バイクに乗ることもできず、厳しい思いをした。
この道を修理する予算が付くとは到底思えないので、廃道当選確実というところであろう。

以前、京都の北山で、南北に走る主要道路間を結ぶ地図に点線で書かれた廃道を自転車で通過したことがあったが、この道と同様で、まともに走れるようなところではなくて、ほとんど自転車を押すか担ぐかして通り過ぎたが、その経験を思い出した。

ここでの注意事項は、シキホール島では少し山に入ったところに沢山道を造っているが それには気をつけた方が良いということである。新しく道ができたので 便利になったと思って、その周辺で土地を入手して家を建てたとしても、もしも坂道があって、舗装されていなければ、近いうちに この道と同様のことになり、歩いてしか通れなくなるかもしれない。既に家を建てて住み始めた場合で、坂が少しだけならば 自分で公共の道に舗装する羽目になるかもしれない。山でなくても、海岸沿いに家を建てた場合でも、幹線道路が海岸線でなくて、海より少し離れたところを通っていて、そこから降りて行くような場合でも同様のことが起こり得る。
ここではシキホール島の例を紹介しているが、フィリピンと言わず、世界中であり得ることだ。


少し進むと草も増え、これが道かという状況になってくる。
船からこの道がよくわからなくなってしまったのは、草が生えたせいであろう。
先日は、バイクで もう少し先まで行って引き返したが、特に帰りに ひどい目に遭った。


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