鳥インフルエンザ?

2013年 3月作成



病気で調子が悪くなった鶏

木から落ちて全滅する鶏

シキホール島の自宅から1kmほど離れた所で、鶏が軒並み死んだ。木から落ちて死ぬのと、もはや移す相手がいなくなり全滅しないと病気が終焉しそうにないのが特徴である。木から落ちて死ぬのは、鶏が犬や蛇などの外敵から身を守るため 普段から木の上で寝ているところに、病気でフラフラになって、高いところから落ちて、死んだということだ。すべての鶏が木から落ちて死ぬというわけではなくて、木に飛び上がる前に調子が悪くなった鶏は、上の写真のように、地面で動けなくなりそのまま最期を迎える。

全滅するのかどうかも、はっきりとは分からず、知り合いの家では、ほどんと死んだが2羽がまだ生き残っていているそうだ。その隣の40mほど離れた家の鶏は、全部生き残っているそうで、この二軒の間に病気の境界があるのか、生き残った鶏には免疫があるのか、隣家の鶏もそのうち全滅するのか、もう少し経過を見守る必要がある。

別の地域でも

その前に昨年の11月から12月にかけて、さらに7kmほど離れた地区で、同じ病気で鶏が全滅した。現地の人に聞きに行ったら全滅したそうで、確かにその周辺では鶏は見かけなかった。ただし、近所で病気が流行りだしたら、元気なうちに食べてしまったのではないかとか、フィリピンのことなので、いろいろと疑念を持ってしまう。

2年ほど前にも、数Kmほどしか離れていない地区で、同じ病気が発生したそうで、そこそこの頻度で起こっていると言えそうだ。ただ、島の数十%の地域に病気が広がっているというようなことではなくて、特定の地域、特定の時期、特定の鶏でみれば、この病気で鶏が死ぬ確率は1%をはるかに下回っているのは間違いない。

闘鶏オーナーのリスク管理

鳥が全滅という話は、今に始まったことではなくて、十数年前に、シキホールに来て間もない頃、知り合いから聞いた。彼は、闘鶏を沢山飼っていて、島のダービーでも優勝したと豪語していた。彼によると昔から鳥の全滅は起こっていて、それを避けるため、自分は島で二箇所に分けて闘鶏を飼育しているということだった。これにより、全滅の危機は避けられ、半滅で済むそうだ。

鳥インフルエンザ?

鳥が全滅するような病気と言えば、直感的に鳥インフルエンザかと思ってしまい、簡単に広まる様子からウイルスが空気感染したのだろうと思っていたが、インターネットで検索てみたら、当然だが鶏の病気にもいろいろあるそうだ。インフルエンザだけでなくて、コレラやペスト、チフスその他、いろいろな病気がある。今回の病気が白血病でないことは容易に分かるが、素人判断で病気が何か勝手に決めつけてはいけないのだろう。それでも、鳥インフルエンザである可能性が高そうだ。

現地の人の話では、明け方雨が降り、日中晴れて暑くなり、昼夜のギャップが激しい厳しい天候が続くと、この病気が起こりやすいということである。

人に感染したという話はないので、その点は安心できるが、鶏を飼育している人は多いので、鶏のオーナーには気の毒な話である。

感染の境界

個人的に一番知りたいのは、疫病がどこで食い止ったかという点である。容易に伝染している状況から直感的には鳥インフルエンザが空気感染したと思えるが、それだと季節風が影響しそうである。私の家の隣のおばさんも鶏を沢山飼っているが、風上で1kmほど離れているので安心しているという話と、そうは言っても不安だという話がある。

最近病気が広がった上の二箇所の場合、現状、大雑把に聞いているところでは、1km先まで広がっているような感じではない。かなり田舎ではあるが、Google earthで、家の位置まで十分確認できるので、各家に、赤:全滅、黄:一部死亡、緑:被害なし、など色分けした地図を作れば、感染の広がりを簡単に把握できるはずだ。

季節風の影響や、森が幸いした、川が幸いしたというようなことを地図から読み取れたら何かの役に立つはずだ。


シキホール島のページへ戻る

ホームページへ戻る