ココナツがフロントガラスを直撃

2012年7月作成



ココナツの実が軽トラのフロントガラスを直撃

フィリピンにいると色々なことが起こる。トラブルも多く、トラブルを楽しむくらいでないと、なかなかやっていけない。 負け惜しみのようにも聞こえるかもしれないが、現実はこの通りであろう。

トラブルの中で、今回は強風で落ちてきたココナツの実が 軽トラのフロントガラスを直撃した話を紹介する。と言っても、実際に落ちてきた瞬間を見てはいなくて、日本に帰っている間にぶつかっていた。椰子の木からは、そこそこ離して軽トラを停めてはおいたのだが、台風による強風で、かなり離れたところまで ココナツの実が飛んできた。通常なら、直下に落ちて、人間の頭を直撃したら大変だということばかり気になるが、それだけ考えて、油断していたら 車にぶつかった。

上の写真のようにフロントガラスが割れてしまったので、どこかで修理してもらわないといけない。しかし、困ったことに住んでいるシキホール島は不便な場所で、修理一つを取ってもなかなか進まない。何もしない分には、自然が豊かで良いところなのだが、何かしようとすると途端に不便さが露呈する。馴染みの修理屋に行ったら、ガラスはドゥマゲッティまで買いに行けと言われた。

タイミングが悪くて、自分自身も含めて、近所で泥棒の被害が相次いでいた。長らく落ち着いていたものが、泥棒の活動期に入ってしまい、その状況から、他の島から泥棒が出稼ぎに来たようである。しかし、近所の人物の仕業だと言っている人もいて、まだ捕まっていないのでよく分からない。とにかく、買出しに行っている間に空き巣に入られないよう、窓の鉄格子を入れたい。既に一部分は入っていたが、まだ入っていない部分があって、その取り付けを待っていたら、出掛けるのが2週間遅れになってしまった。

何とかドゥマゲッティまで行って、店を回って、軽トラ用のフロントガラスを売っているところを見つけた。2種類あると言われたが、私の軽トラ用のフロントグラスは1枚二千ペソだった。一人で担いでシキホールまで持ち帰り、早速、修理屋で取り付けてもらった。

色々なことが起こると最初に書いたように、修理屋でも一悶着に近いことがあった。取り付けの料金は、やってみないと こちらも判断できない。しかし、修理屋は500ペソだと言い出した。日本では車のフロントガラスが割れたら修理代は10万円と言っている話もあるので、これは安いと、即OKを出す日本人も少なくなさそうだが、そんな手間がかかるはずがないので、とりあえず「マハール(Mahal 高い)」と言って、作業を始めてもらった。

横で見ていると、ほんの10分もかからずに済んでしまった。取り付け用のゴムの溝に小さなロープをまきつけ、まさに手品のような手際の良さだったので、結構技術料を払っても良さそうにも思った。しかし、あまりの時間の短さに、他の作業もやってもらい、合わせて一本で 満額の500ペソとはせず、技ありと有効で300ペソで決着させた。

適正価格は難しいものだ。

外国人が入ってきて、買ったり、利用しだすと、価格があっと言う間に1桁以上値段が上がる可能性も十分にあろう。実際この500ペソはそのノリに近い。一番典型的なのは、地価で、特に日本人がくると地価はつりあがってしまいやすい。私がいくら「十分時間をかけて現地相場を把握した方が良いですよ。」と、老婆心で言ってあげても、聞く耳持たなかったり、かえって疎まれたりしかねない。
さらに、土地の高騰が大いに影響して、特に外国人が宿を始めると、とんでもない高宿になりがちだ。そんなに払うなら、気の会う人たちとハワイに行って、1ヶ月コンドミニアムを借りて、のんびりしておいた方がよっぽど安くて良いのにと、思うこともある。

ちょっと脱線気味になってしまったが、値段がつりあがり過ぎるのは、面白くないということに賛同して頂ける方は、多いはずと言うより、もともとそういう人向けに書いているので、適正価格を維持してほしいと願う人ばかりと思いたい。

この先は 人によって意見が分かれそうだが、反対に、とことん安い方が良いと思っているかというとそうではない。外国人と現地の人で、圧倒的な経済格差がある中で、払えるなら少しくらいは多めに払ってあげたらどうかとも思う。

しかし、散髪代に、ドゥマゲッティのエアコンの効いた小奇麗な理髪店に行っても50ペソで、あばら家散髪なら20ペソで、そんなところに行きなれているので、、それらと比較して、今回の500ペソは、高過ぎると思った。

今回は、フロントガラスが割れてしまったが、半年ほど前に 国道を走っていたら、やはり上からココナツの実が落ちてきて、軽トラのボンネットに当たり かなり凹んでしまった。それも同じところで修理してもらったが、日本のように、元通りに見えるようにはなっていない。またまた、ドゥマゲッティでペンキを買って来いと言われたので、そこそこ多めに買ったところ、他の板金修理を頼んだ分もすべて済んだ後で、ペンキを車体全体に塗りつけてくれて、全体がそれなりに綺麗になったので満足している。頼んでいないところまで勝手にペンキを塗って、高い代金を請求してきたら、もめるところだが、現地価格で非常に安かったので、それなら良しとした。

軽トラを買って7年くらい経過しているが、ずっとココナツの実にぶつかることはなかったものが、最近急に二度もぶつかり、知り合いからは、自分の頭にぶつからなくて良かったと思うの方が良いと言われたが、まさにその通りであろう。

ただし、修理代がかかって損したというような思いはなくて、良い経験ができたと思っている。もちろん、物を壊してしまうのは良くないので、再発防止には努めたい。

例えば、当然ながら、車を停めると時には椰子の木から、これまで以上に離して停めるべきだが、さらに、上からココナツの実が落ちてくかもしれないと思いながら運転するようになった。余談だが、停車中の車の陰からの飛び出しに注意するため、車の下のタイヤの横に足が見えないか確認するように、道端のバナナの茎に隠れた人の自爆テロも考慮しながら運転しているつもりだ。実際にはテロはおきないだろうが、飛び出しなら、車の陰と同様、道端のバナナの茎の陰からも出てくるかもしれない。

ガラスとライトの間にココナツの実が当たり、
かなり凹んだが、修理してもらった。

交換済みのフロントガラス


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