鉛筆削りを学校に寄付

2013年9月作成   



日本から送ってもらった鉛筆削りが 手違いで一台足りなかったので、現地で売られているものを何とか見つけてきた。
台湾製で かなり小さくて、足りないよりましという程度。

フィリピンで 人に物をあげたり、学校に何か寄付したりしても、依存症を増すだけだという懸念がある。しかし、すべてが そうなるわけではない。
また、最近は、個人のブログ等でも、学校に行っていろいろと支援活動を始めようとするような例も見かける。そこで、学校に寄付して役に立ちそうなものを、いろいろと考えてみた。その一つの例が鉛筆削りで、今回試しに近所の学校に寄付してみた。例によって試した結果を参考にしてもらうのが目的である。

鉛筆削りをほどんど見かけない

どうして、鉛筆削りかというと、フィリピンでは、日本で使っているような据え置きの鉛筆削りはほとんど見かけないからである。日本でもあるが、持ち運び用の小さな鉛筆削りを通常使っている。
日本の感覚では、フィリピンの学校の各教室にも、日本と同じように、鉛筆削りが備え付けられているものと思ってしまうが そうではない。
これは、現状の話で、今度は変わるかもしれない。

今回、日本からバリックバヤンボックスを送ってもらい、その中に鉛筆削りも一緒に入れて送ってもらったのだが、手違いで1台足りなかった。そこで、ドゥマゲッティのロビンソンの中にあるNational book storeに行ってみたら、幸運にも売っていた。フィリピンでは、売る前に動作確認する場合が多いが、そばに居た従業員数名はだれも鉛筆削りの使い方を知らなかった。その後、学校でも同様で、据え置き型の鉛筆削りはほとんど普及していないことが分かる。

なくても何とかなるとも言えるが、当然あった方が便利であろう。

鉛筆とボールペン

フィリピンで子供たちと接していても、鉛筆はあまり見かけず、ボールペンを使っている場合が多い。小さな子供もボールペンで絵を描いている場合が多い。そのため、学校でも鉛筆は使っていないのかと、長い間私は勘違いしていた。実際には、小学校の低学年までは鉛筆を使っているそうだ。

しかしながら、例えば小学校の4年生や、ハイスクールの生徒は、ボールペンを使って書いていて、間違ったら、上から×のような印をつけて、訂正するそうだ。

鉛筆削りの寄付

ボールペンに押されている感はあるが、低学年までは鉛筆を使っていることが分かったので、近所の小学校の1年、2年合計5教室に、日本から送って貰った鉛筆削りに1台買い足したものを加えて 寄付してみた。どの教室でも、便利な道具を見て、子供たちは喜んでいたので、寄付はうまくいったと言えそうだ。

鉛筆削りの寄付の様子

校長先生は付いてきてもらっているが、授業中に訪問者が乗り込んできて、授業を中断させ、
鉛筆削りの説明を始めるなどというのは、日本の常識では考えられないが、フィリピンでは普通だ。

そもそも、日本では、いろいろなものが余っていて、鉛筆削りも遊休品が一杯あり、それらを集めてもらい、バリックバヤンボックスの空きスペースに入れて、送ってもらって、学校に寄付すれば、資源の有効活用で、地球に優しいプロジェクトが出来上がりと思ったのだが、そうは簡単には回らなかった。

自分でも1台鉛筆削りを持っているが、それは子供の時から延々と使い続けているもので、それなりに汚れたりもしているという言い訳もあるが、それを手放す気にはなれず、これからも一生使い続けるはずだ。それと同様で遊休品はなかなか集まらなかった。

最近は、ラーニングセンターを一緒に始めた関係もあり、小浜市のNPO ティームス(Thymus)の方々に、いろいろと協力してもらっていて、今回も そちらから、バリックバヤンボックスに荷物を入れて送ってもらうことになっていた。この機会を利用して、鉛筆削りも一緒に送ってもらうようお願いしたのだが、遊休品はなかなか集まらず、1台を除き新品を送って貰った。

因みに、今回鉛筆削りの留め金がなくて苦労した。その手の気が利いたものは、なかなかフィリピンでは手に入らず、日本で手に入れた方が簡単だろう。
留め金がないと、数日で誰かが持って帰るだろうという不安があった。しかし、留め金も外せるので不安は残る。

一ヶ月後のフォロー

壊されないか、盗まれないか不安が残るので、1ヶ月後に確認に来ると捨て台詞のように言い残して帰ってきた。結果が楽しみだ。

うまく有効活用されていることが確認できた後、この話を参考にしてもらい、他でも試してもらったらどうかということである。


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