水汲み用の軽トラ

2005年 6月


世界銀行から700万ペソの予算が付いて、私のところにも待望の水道が来るはずであった。ところが、工事はほぼ終わったものの、予想どおり水圧が低くて、メインパイプからかなり遠い私の家の周辺までは水道は来ないことが、ほぼ確定してしまった。そこで、近所で共用できる水汲み用の軽トラを購入して、当面使っていくことにした。良くあるように、日本の中古を改造したものである。

水汲み用の軽トラ

共同の給水場ができ、
パイプも引けたが 水が来ない。

どうせなら楽しい方が良いので、車体にGive me love. Give me water. Tongo & Cang-Alwang.と書いてもらった。Give me love.というGeorge Harrisonの曲のパロディである。水で一番困っているのは、私の住んでいるTongoというバランガイだが、ここは、小さくてシキホール島の中でも無名なので、隣で皆が知っているCang-Alwangの方も、おまけに付けた。

この車の荷台に近所の子供たちを乗せ、Municipal HallやCapitolの前まで行き、Give me love. Give me water. と皆で歌えば、その後 何か 影響があるだろうと思ったのだが、良い効果は期待できそうにないので、止めておいた。

ポリタンクを使って、2kmほど離れた場所から水を汲んでいる。軽トラの荷台では、約20リットルのポリタンクを30本ほど運べそうだが、この軽トラでは荷台に座席が付いていたりするので、現状では20本余りを積んで、試運転しているところである。

車は、水汲み目的なら 無料で貸し出すが、使った分のガソリンは自分で買えという単純なルールで運用しようとしている。ポリタンク1本あたり、50センタボ程度ガソリン代がかかりそうだ。 現状は試行中で、余りうるさく言っていないこともあり、ガソリンを買っている気配がないが、今後がどうなるか楽しみだ。

ガソリン代を払えない人には、ついでに私の水も汲んできてもらうという救済策もある。だた、時間はあってもお金がない人たちばかりなので、そうなると、私が水の無くなるのを待って、水を汲みに行こうということになりがちだ。
震災で給水車が来ても、誰もガソリン代を払えなどとは言わない。ガソリン代の未来を明るくするためには、何か仕事を提供して、その代金から払ってもらわないと難しいかもしれない。

軽トラの価格

業者が多く 値段も安そうだったので、セブまで買出しに行った。エンジンは550ccと660ccがあるが、660ccの方を購入した。

項目 価格 説明
本体 8万ペソ セブでは軽トラ(Multi cab)と言えば、8万ペソだと言う人が多い。レス・オプションで、タイヤを中古にすると3500ペソ割引くと言っている業者もいる。
塗装 1万ペソ 写真のように、わりと綺麗に塗装されていると、1万ペソ程度の追加料金がかかる。白一色の新規の塗装だと5千ペソ程度の追加である。今回は既に、塗装済みのものを購入した。
カノピー 1万ペソ ノリピーかエビピーのようで、日本でも流行りそうな名前だが英語でCanopy. 荷台に取り付けた屋根だ。座席も付いている。塗装なしの部品だけだと5千ペソで売っている。Canopyと言えばアウトドアで使う屋根の方が普通で、Wal Martなどで売っている。
送料 4千ペソ セブからシキホール島までの送料
ロゴ代 1500ペソ ロゴで楽しむのが目的なので、値段は気にしなかった。
合計 10万5500ペソ 日本の感覚からするととんでもなく高い。しかし、これで隣近所の水が確保できるなら安い。


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