片田舎の食事の値段

2006年 5月



インフレ、ペソ高に備え、生活防衛のため、安く食事ができる方法を検討した。海岸沿いに住んでいる私の場合は、自分で海に入って食材を調達してきて自炊するのが一番安いと言えるが、今回は近所で安く食べ物が買えるところを探した。本当は、フィリピンでは、まだまだ物価は安く、生活費は ほとんどかからず、このような努力をする必要はないとも言える。しかし、将来に備えいろいろとシミュレーションしておくのは悪くない。

フィリピンでは、カリンデリアと呼ばれる大衆食堂へ行けば、おかずの入った鍋が並んでいる。皿に それらのおかずをよそってもらって食べる。サリサリストアにも、同様の鍋が並んでいることもあり、おかずを買って帰り家で食べることができる。さらには、サリサリストアでなくても、普通の家でも鍋だけ並べておかずを売っているところもある。私の家は かなり田舎にあるが、それでも少し行けば、おかずを買えるところが沢山ある。

以前 私は5km離れたシキホールの町まで行き、そこの行きつけの店で食事をすることが多かった。しかし、幸か不幸か、昨年来の インフレ、ペソ高のお陰で、行きつけの店の遠くて高いという欠点が気になり出し、安く食べ物を買って帰れるところを いろいろ探した。調査の結果、豚の串焼きは1本3ペソから6ペソ。その他のおかずは、1品5ペソから25ペソ程度であった。種類、量、調理方法、味等、条件を揃えないと正確には比較はできないが、シキホールの行きつけの店だと、おかずが15ペソから20ペソなのに対し、近所で調べた中で一番安い店では5ペソであり、かなり大きな差がある。そこでは 串焼きは3ペソで、その店で買って帰ると上の写真のような食事になる。串焼きが3ペソx5本、その他のおかずが5ペソx 2品、ご飯が3ペソx 2個。全部で31ペソである。ご飯は、ボソボソして冷たく、日本人の口に合いにくいかもしれない。私の場合は、豚や鶏の串焼きと一緒なら、美味しく食べれるようになった。現地にかなり同化して、安く生活できる素地が出来たと自負している。

現地の人は、普通は、串焼きを一人で何本も買って食べれるほど裕福ではない。おかずを買ってくる場合でも、ご飯は自分の家で炊いて、2品くらいのおかずを、家族で分けて食べている。

現地の人に近い暮らしぶりをするなら、食費は20ペソ以下で十分だ。ただし、通常の外国人なら、そこまで節約する必要はないだろう。少しレベルを上げて、上の写真の程度の食事をしていても、我々 外国人の感覚なら、ほとんど生活費はかからないと言ってもよい。いざとなったらこの程度の食事で十分やっていけるという実力を身につけておけば、万一将来、年金システムが破綻したり、現地で大きく騙されて、経済的に苦しい状況になったとしても安心である。


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