地元への支援の可能性

2007年9月



シキホール島の私のところに訪問された方の中で、私が住んでいる地域への支援をしたいという方もおられるので、どういった支援が役に立ちそうか検討してみた。

ちなみに、地元への支援について、私は相反する二つの見方をしている。
まずは、私の住んでいる地域は、海のすぐ近くで、魚介類を獲っていれば、何とか食べていける。雨風がしのげれば、熱帯なので、粗末な家に住んでいても、凍え死ぬことはない。他にもっと支援に相応しいところがあるはずで、こちらへは支援は必要ないという見方。
もう一つは、支援してもらった方が良いという見方。日本に比べれば、はるかに貧しいのは間違いないし、足りていないものは多い。地元の一員としては、手を差し伸べて下さる人がいるなら、受け入れるために全力を尽くすべきだ。このようにも考えられる。
相手によって、どちらよりになるか変わってくるが、地元が貧しいが多いことを思えば、普通は後者よりになるべきなのだろう。

デイケア・センター(Daycare center 保育所)

建物はあるが、教育機材が不足しているのでその支援。絵本、お勉強用の各種補助教材の提供など。

小学校、ハイスクール

老朽化した校舎

壊れて使われていない建物もある

学校への支援は、普通なら、高い優先度で検討すべきであろう。校舎が老朽化していて、修理や建替えをした方が良いのであろうが、それには、かなりの費用が必要になる。この学校だけが新しい校舎になっても、他の学校とのバランスが悪くなる。故郷に錦。立身出世した卒業生のやることであろう。そして、さらには、国全体の課題ととらえるべきだろう。
本を読んで要約等のレポートを書かせる課題が学校では少なくないが、そのための本が、学校では足りない。私のところにPaparbackを借りに来る生徒もいるので、図書を寄付すれば良さそうだ。
壊れて使われていない建物があり、これは修理して有効活用できそうに思う。

職業訓練所(ラーニング・センター)

ハイスクール未卒業者のための学校

経済的な理由や単にドロップアウトしためハイスクールを中退している人への再チャレンジ支援策で、政府が地域ごとに学校を開いている。毎年一度、ハイスクール卒業認定試験があり、これに合格すべく準備している。予算不足で、教材も含め、軒並み不足している。
必要な機材や設備の支援が受けられれば、職業訓練も行いたいとのことである。
よく行われている職業訓練は、散髪、マニキュア、洋裁などである。学んだあと、いかに収入に結びつけるかという検討も必要であろう。

ヘルス・センター

日本のヘルス・センターとはかなり異なる。こちらでは、簡易の診療や薬の提供を行う地域の医療施設である。地元では、20年余り前から、ヘルス・センターは閉鎖されたままになっていて、再開が望まれている。

灌漑用水路

これは、私の思い入れと言える。
私の住んでいる地域は 結構広い平地だが、山から離れているため 水が不足している。ここに灌漑用水が来れば、水田を含め、かなり農業が発達する可能性がある。島の反対側を流れる川の上流から灌漑用水路を引いてくるという案である。こちらに予算があるわけではないので、フィージビリティ・スタディーだけ行い、インターネットで情報公開して、誰かに採用してもらうか、参考にしてもらえるのを待つという目論みだが、未だ 頭にあるだけで、具体的には手をつけられていない。


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