フェスタのはしご

2012年2月作成




フィリピンでフェスタと言えば、宗教的な意味合いもあろうが、知り合いの家に豚の丸焼き(レチョン・バブイ)など豚肉の料理を食べに行くことが中心であろう。出される料理は牛肉の場合もあれば、ヤギ肉の場合もある。以前フェスタで知り合いの家へ行ったら、予算の関係かヤギの料理しかなかったので、それまで強いてヤギ肉を食べようとは思わなかったので経験がなかったが、その時初めてヤギ肉を食べた。そういう場合もあるが、基本は豚肉だ。先日も地元のフェスタがあったが、一体どれだけの豚が最後を遂げたことであろうか。

さて、今回は、フェスタのはしごについて紹介する。一箇所のフェスタで、何軒の家に食べ歩きに行くのか。アンケートを取ってみたら面白そうだが、そこまですることもなかろう。例えば、近所の知り合いは、別の地区のフェスタで四軒もはしごしたと豪語していた。そんなことをしていては、料理だけでなく、体もコロコロの豚になるというのは間違いないだろうが、とにかく何軒もはしごする人は多い。一方、その場所では知り合いの家が一軒しかないということだろうが、一軒だけ訪問して しばらくその家に居る場合も多い。

私も、一度に二箇所くらい回ることもあるが、今回は、地元のフェスタで、試しに何軒か回ってみた。写真を撮りに回っただけということもできるし、それではやらせなので、少しだけ味見してきたもの事実だが、ほとんど一口ずつである。

その理由は、その前に 隣家からドーンと出前が届いたからである。朝食でパンを食べた直後に、普通なら 朝から食べるようなものではない豚肉の料理が沢山届けられた。折角なので 暖かいうちにそれなりに食べたので昼食時になってもお腹が空かない。今回ははしごをしようと 前もって決めていたものの、ほとんど写真を取るだけになった次第である。
出前の方は、朝食後に食べて、残りを晩に食べた。

隣家から届けられた料理
豚肉とジャガイモ、人参などを煮込んだ料理と、豚肉のスープのてんこ盛り

既にお腹に入る余地があまりないというのが予定外だが、予定通り昼食時にはしごに回った結果は以下の通りである。

一軒目は、普通以上にフェスタ好きな家なので、あちこちの知り合いのフェスタに食べに行く分、食べられた借りはきっちり返してもらうと言うばかりに、多くの人が食べにやってきていた。沢山人が居るということ以外に、その証拠として、まだ正午にもなっていないのに、既にレチョンは ほとんど食べ尽くされていた。二軒目に行くと、娘の同級生たちが外で待機していて、順番待ちしているのかと思ったら、既に食べた後で、庭で歓談中であった。三軒目も多くの訪問者が来ていたが、どの家も、何人訪問者があったかを競うような雰囲気が感じられた。

一軒目の料理

二軒目の料理

三軒目の料理

三軒目で料理を食べる訪問者たち

フィリピンのフェスタについては、普段食べるものに苦労しているのに、フェスタで有り金全部を使ってしまうと言っても良さそうなくらい 沢山の料理を用意するのは、計画性も何もない。そんなことは止めて、日々の食費に予算を回した方が良いとも思う。

一方、昔からの風習なのでみんなで祝えば良いではないかとも思う。さらに、例えば、隣の家では、もともと この地の出身だが、今はネグロス島に住むおばあさんも戻ってきて、それに合わせて、仕事のため遠くに別れ住んでいるファミリーが集まってくる。日本の盆正月と同じ意味合いがあり、大切な行事なので、お金に困っているなら止めてしまえと、私のような部外者が一言で言えるような話ではない。



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