貯水タンク

2002年3月


シキホール島カンガサガン村にある貯水タンク。
村の唯一の水源

フィリピンの田舎では、水道など無い場合が多く、日本の震災地のように、灯油タンクのような容器に水を入れて運んでいる光景をよく見かける。私がいろいろプロジェクトを始めているシキホール島のカガロアン(Cang-Alwang)地域では、最近になってようやく、水道の本管が来たものの、水圧が低い。本管から少し離れると、パイプをつないでも水は来ない。水汲み生活が始まるわけだ。

そこで、何とか水が来る場所に、小さなタワーを建てて、一番上に貯水タンクを作り、一旦水をポンプで押し上げてから、重力で、水を送ろうと考えた。自分のところだけでなく、その近所にも水を供給すれば、みんな幸せ。 外国人がそこに住んでも、周りの住民といざこざを起こさずに済みそうだ。

タワーを建てるのが現実的かどうか検討するため、まずは、参考になる事例を周囲で探してみた。上の写真のとおりのタワーで、以下に住民から聞いた情報をまとめておく。

場所はCang-Asagang, San Juan, Siquijor
・大きさは、タンクの部分が2x2x3m(WxLxH)程度。高さは10m程度
・8年前に、政府のプロジェクトとして建設
・費用は、タワーが13万ペソ。ポンプが6万ペソ。ポンプに付属品一式を加えると全部で36万ペソ。タワーにはセメント150サックほど使ったとのこと。
・井戸は180フィートの深さで、ポンプでくみ上げている。
・村の人口は400〜500人程度で、この村全部と、さらに隣の村の一部の家まで、水を供給している。

住民から聞いただけだが、それほど外れてもいないだろう。

いずれにせよ、個人で費用を負担するには、費用が高過ぎる。安くて、そこそこ使えるタンクの良いアイデアが必要だ。


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