ヤドカリは おだてなくても木に登る

2004年2月


ヤシの木に登るヤドカリ 

家の中に入ってくるヤドカリ

フィリピンで 私の住んでいる家は、海岸から20mほどのところにあり、夜になるとヤドカリが入ってくる。家の周りにはヤドカリが沢山住んでいるので、近所の子供のおもちゃにしてやろうと、夜に灯りとバケツを持って、ヤドカリ狩りをした。海岸には沢山ヤドカリが歩いているが、人が近づくと、足をヤドに入れて、しばらく その場に止まるので、狩るのは簡単だ。

捕まえたヤドカリが、バケツにかなり貯まったが、さらに捕まえようと、ウロウロあたりを歩いていたところ、何と ヤシの木にヤドカリが登っているのを発見した。

地面にいるよりヤシの木に登った方が安全と思ったのか、高いところが好きなのか、木の蜜でも吸うのか 理由は不明だが、とにかくヤシの木に登るヤドカリが結構沢山いた。登っているのは地上からせいぜい1mくらいまでの高さだが、ヤドカリからすれば十分高い。

ヤドカリには申しわけないが、せっかく木に登っていたものも、やはり捕ってしまった。

バケツの底に5cmくらいの高さになるまでヤドカリがとれたところで、もう十分なので狩るのは止め、しばらくヤドカリの様子を観察した。何層にも重なったヤドカリは 下にいては窮屈なので、上へ上へと這い上がろうとするが、別のヤドカリも同様に這い上がろうとするので、上下する動きが延々続く。各ヤドカリにセンサーを取り付け、高さの分布を解析すれば、何か面白いデータが得られそうだが、そんな暇なことを考えるのは私くらいかもしれない。

次の日、隣の2歳の子供がやって来て、ヤドカリを楽しそうに見ていたが、いつまでも そのままにしておけないので、海沿いに戻してやったら、一斉に逃げて行った。


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