ハロハロ大全

Ver1.0 Apr. 2004
Ver1.07Seo. 2018


2018年8月 ハロハロ3件追加
  
→ ハロハロの価格動向へ

ハロハロ(Halo halo)はフィリピンの甘党の代表格の食べ物。かき氷とアイスクリーム、フルーツにナタデココなどがお皿に盛られている。フィリピン人は甘いものが好きなので、大抵は、さらにお砂糖をかける。そして 全体をかき混ぜてから食べている人が多い。

とにかく、ハロハロには はずれがなく、どこで食べても美味くて おすすめだ。
ただし食べ過ぎには注意が必要だ。

同様の食べ物が多い国として、シンガポールが挙げられるが、そちらは、とても種類が多い。ホーカーズに行けば、冷たい甘党専門で、60種類くらいのメニューを並べている店もある。これに対してフィリピンでは、ほどんどハロハロだけだ。しかし、ここでも挙げているように、店によってハロハロは異なる。ハロハロという枠組みの中で違いを競っている。シンガポールでは、食べてみて はずれのメニューも多いが、ハロハロには はずれはない。フィリピン流とシンガポール流。どちらが良いかは好みにもよるだろう。

ALOHA  @San Juan Siqiuijor

人気のシーフードレストランのハロハロ。値段は100ペソ。店の人も高いと思っているようで、さらに こちらの懐具合を見透かされたように、100ペソもするのに、本当に食べるのかというような対応だった。

さくらんぼ、ココナッツの果肉、ウエハース、マンゴー、ウベジャム、ゼりー、アイスクリーム、コーンフレーク。(2018年8月追加)

Bading's  @Dumaguete

ドゥマゲッティの市場の中の食堂街に ずっと前からある甘党・麺類の店のハロハロ。10年ほど前だと、10ペソ台で食べられ、今でも、他より安いのが売りだろう。アイスクリーム無しのレギュラーだと30ペソ。こちらは、そのままだと甘み不足と言えそうで、通常フィリピン人がするように、お砂糖をかけて食べた方が良さそうだ。アイスクリーム入りのスペシャルは65ペソ。(2018年8月追加)

Kamp Aninipod  @Siquijor

シキホールに新しくできたキャンプ場のカフェテラスのハロハロ。アイスクリーム入りで60ペソ。ただし、さらに入場料10ペソが必要。
眺めが良く、しばらくカフェに座ってゆっくりしてくるのが良い。
夕日の眺めが素晴らしそうだが、山の中なので、自分で運転する場合は、運転がうまくて、目が良くないと帰るのが大変だろう。

Lana's  @Legazpi

出掛けた各地でご当地ハロハロを試すことにしていたが、いつの間にか忘れていたので復活させたい。レガスピではビコール・エキスプレス・ハロハロかと冗談を思い浮かべたが、流石に辛いハロハロは無かった。見た目良し。50ペソで量も適度。行列ができていて、お勧めの一品。
細く刻んだチーズ、それからコーンフレーク替わりに乾燥した米が入っていたのが他ではない初めての経験だった。その他 ウベアイス、サゴ(タピオカの親戚)、ナタデココ、Red Monggo等。
場所は、LCC デパートのフードコート内。 (2013年6月追加)

Inasal @Manila

チェーン店で、本業は焼き鳥なので、あえて取り上げることはないとも言えそうだが、最近のハロハロ巨大化傾向に対抗して、正統派デザート適量ハロハロなので、取り上げてみた。中身は、Red Monggo, 少し大きめの豆、プリンのようなお菓子、ココナツの実、ウベ、ウベアイスクリーム、マンゴーとバナナを甘く漬けたもの、ゼリー、コンデンスミルク、大粒のサゴに筒のお菓子。値段は49ペソで、少し小さめとも言えるが、日本人にはちょうどの量だろう。(2013年6月追加)    75ペソ@2018年9月

TRIAD  @Siquijor

別途紹介したシキホール島にある山の上の展望レストラン。何か注文しないとP20の入場料を取られるので、注文するならハロハロ(P65)か、シェイクが手ごろでお奨めだ。
ウベ・アイス、マンゴー、カスタード、バナナ、コーンフレーク、つぶコーン、飾りのための筒のお菓子。その他微妙にゼリー等。(2008年10月追加)

YAN'S KAINAN  @Siquijor

P50. 見た目の通り、結構具が充実している。
ウベ・アイス、コーンフレーク、マンゴー、ゼリー、ミルク、バナナ、Red Mongos、白豆、ブコ
(2008年10月追加)

Gaisano  @Cagayan de Oro

P45. ミンダナオは物価が安く、他の島と比べ、値段の割りに充実している。マンゴー・アイス、黄色と白の豆二種類、ナタデココ、ウベなど。
(2006年8月追加)

Gaisano Main Store @Cebu

セブのコロン通りにあるガイサノ・メイン・ストアのフードコートのハロハロ。値段が28ペソと安い分 量は多くないが、お試しで少しだけ食べるのに ちょうど良い。つぶつぶコーン、ナタデココ、ウベアイスクリーム、ミルク、コーンフレークが入っている。
(2004年11月追加)

ice castle @Cebu

セブのアヤラにある甘党の店ice castle. ここのHalohalo specialはp49.5, Super HalohaloがP58である。写真はSpecial。ごく標準的なハロハロである。コーンフレーク、ゼリー、ココナツの果肉、サツマイモ、コーン、ナタデココ、ウベあん、ウベアイスクリームが入っている。
(2004年4月追加)

SM Manilaのベーカリー @Manila

写真で分かりにくいが、かなり大きく、見た目もお洒落。値段は40ペソと手軽だが、マニラ価格で これでもアイスクリームが入っていない。
氷が大粒で、量が多いので、外で一杯汗をかいた時なら良いが、普通は全部食べるのが大変だ。
(2004年2月追加)

超群 @Manila

マニラやセブを中心に全国の主要都市にある麺専家のファーストフード店。全国チェーンだけあって、デザートのハロハロも洗練されている。トッピングが豊富で、今回の中では、味は一番であった。値段も一番で、アイスクリームなしで39ペソ。アイスクリーム一盛で52ペソ。ニ盛が65ペソ。値段が高いのが課題だ。トッピングは、フルーツ、ナタデココ、豆、アイスクリーム、プリン、ウベ(むらさきいも)鹿の子等々、豊富だ。(2004年)
→ 2018年 Lサイズで 約115ペソ

MANSONS PL@CE @Dumaguete

アイスクリームなし20ペソ、アイスクリーム一盛30ペソ、二盛45ペソ。ここが一番コストパフォーマンスが良い。大抵の客は30ペソ品を食べている。ウベをすり潰して甘く炊いてあるウベ・ペーストかウベ鹿の子と呼べそうな食べ物も入っていて美味しい。

JO's @Dumaguete

ここでは、椰子の実(BUKO)の中にハロハロが入っているので、BUKO HALOと呼ばれている。特徴があって良いのだが、BUKOの大きさに限界があり、量が少ないのが課題だ。具が多く、そのため 氷が少ししか入っていない。食べ始めたら直ぐに、氷が無くなり、その結果全体が冷たくなくなると、あまり美味しくない。食べ方に注意が必要なのだろう。値段は35ペソ。

E-M Halo Halo Food Haus @Siquijor

トッピングは、ココナツの実の千切り、バナナ、マンゴ、パイナップル、コーンフレーク、プリンにイチゴ・アイスクリーム。そして、かき氷にコンデンスミルクをかけてある。ライバルのM's Placeに比べ、プリンが追加されている分5ペソ高い。40ペソ。
残念ながら、店は閉店。(2005年10月)

M's Place @Siquijor

ライバルのE-Mに比べて、プリンが少ない分5ペソ安くて35ペソ。容器や盛り付けは異なるが、近所同士の二店なので、実態はかなり似ている。
(2004年)

→ 2018年8月 65ペソまで値上がり

SCOOBYS' @Dumaguete

どう見ても、超群に影響されたと思える値上げの結果、P45になった。アイスクリームなしだとP25. 中には、寒天系のものと、いもをすり潰したようなものが入っている。このいもはウベではない。トッピングでなく、具を中に入れているため、見栄えで損をしている。

その他、一番簡単なハロハロは、バンタヤン島のビーチで見たもの。小さな家庭用のかぎ氷の機械を ごりごり回して かき氷を作り、コーンフレークとコンデンスミルクを少しかけていた。他に何かトッピングがあったかどうか覚えていないが、確かアイスクリームはのっていなかった。 近所のおばさんが近所の子供相手に商売しており、3年前で 値段は5ペソだった。

ハロハロは普通の貧乏なフィリピン人にとっては、アイスクリームやチョコレートと同様 とても高級品だ。めったに口に入らない。貧乏人ばかり相手にしている 私のような外国人が一人でハロハロを食べているところを知り合いに見られたら、ひがまれる可能性が高い。かと言って、私がスポンサーになるから皆でハロハロを食べに行こうなどと言えば、大軍団がついて来る。それでは、とても財布がもたない。ハロハロを食べるのも大変だ。

ドゥマゲッティのハロハロ・ドミノ現象

フィリピンの地方都市であるドゥマゲッティにも、最近、大手のチェーン店で麺専家の超群が進出してきた。ドゥマゲッティには、もともと、ファーストフードのチェーン店として、SCOOBY'Sがあり、インターネットカフェも兼業して繁盛していた。このSCOOBY’Sの1つと超群のドゥマゲッティ店が隣り合わせになり、超群が営業を始めるや、超群の高いハロハロ(アイスクリーム一盛付きで52ペソ)に値段を近づけても大丈夫と思ったのか、SCOOBY'Sはハロハロを値上げした(超群と同クラスのものが45ペソになった)。しかし、中身は同じなので、値上げの後は、SCOOBY’Sで ハロハロを食べている人をほとんど見かけなくなった。

一方、ドゥマゲッティには、別のチェーン店でMANSONS PL@CEというところがあり、そこの一つの店が、先ほどのライバル2店の直ぐ近くにある。こちらは値段は、アイスクリーム一盛付きでも30ペソと安いので、やたらとハロハロを食べている人が多い。どうやら、ハロハロ客はSCOOBY'SからMANSONS PL@CEへと流れたようだ。


パフェ型とサンデー型 (2008年10月追加)

甘党ではない私が、ハロハロ大全という大風呂敷を広げたような題名を使ってしまった。それに見合うべく、機会があればハロハロの食べ比べをしてきたわけだが、これまでのまとめを行うと、ハロハロはパフェ型とサンデー型に分類できることが分かる。パフェ・ハロ、サンデー・ハロと呼ぶこともできよう。順番が逆だと、パフェ、サンデーになってしまうのでまずいだろう。パフェとサンデーは、カクテルのように言えば、アイスクリーム・ベース、ハロハロは、かき氷ベースということになろう。イチゴ・パフェはあっても、イチゴ・ハロハロは見たことが無いが、これは、フィリピンでイチゴが手に入りにくいというだけのことだろう。イチゴのありそうな、バギオに行って確認してくる必要がありそうだが、その方面にこれから行く知り合いがいるので、そちらに外注したい。

補足すると、パフェは縦長の容器に入れて、横から具の様子を眺めるようになっているもの。それに対して、サンデーは広い器に、上から見るように盛ったものというのが一般的な分類だろう。インターネットで検索したら、パフェやサンデーはレトロ・カフェのメニューとして出てきたので、またまた平成の死語を持ち出してしまったかと不安になったが、フィリピンでは、今でもフードコートでパフェも見かけるので、そのまま使った。

ここで挙げているデータによれば、サンデー型の方が、パフェ型より、かなり多いと言えそうだが、ハロハロ大全というからには、大数の法則に従うと言えるに近いところまで、食べ歩いて、確認した方が良いのだろう。しかし、あなたが一生で食べても良いハロハロの種類は数の限界に来たので、打ち止めにせよという意見もあるかもしれない。

ここで取り上げている中には、ブコ・ハロという特殊なものもあり、何か変わったものがあれば、今後も積極的に取り上げたい。ドゥマゲッティの市場には、今でも20ペソしない値段でハロハロを出す店があり、私も既に食べたのだが、写真を撮っていなかったので、次の機会に撮って、ここでも紹介したい。この値段では、アイスクーリームは入らない。アイスクリーム入りは、通常ハロハロ・スペシャルと呼ばれる。余談だが、バッチョイにスペシャルが付くと、通常は卵が入る。


ハロハロの価格動向 (2018年8月追加)

ここで取り上げているハロハロの更新前後の値段のデータもそこそこあるし、記憶に残っている情報も加え、ハロハロの価格動向を見ておきたい。

シキホールでは庶民の間で人気がある M's Placeのハロハロは、2004年には35ペソだったが、2018年には65ペソまで値上がりした。
フィリピンの全国版として、誰もが認めるはずの超群(chowking)のハロハロは、2004年が65ペソで、2018年では、Lサイズで115ペソ程度になっている。

この二つでも十分、全体の傾向を代表していると言えそうで、大体15年で倍程度になっている。

他の店も加え、全体的な値段としては、アイスクリーム入りのスペシャルで、最近の値段は、庶民的な店なら60ペソ程度。そこそこのレベルだと100ペソ程度と言ってしまったら大体良さそうだ。

以前に戻り、データを集め始めた2004年頃には、前者が30〜40ペソ程度、後者が50〜60ペソ程度だ。

ここでは、そんなに厳密なことを言おうとしているわけではなくて、例えば、同じ店でも料理人が変われば、中身も変わってしまうかもしれないので、厳密に比較するのは難しい。高くつきそうな具材で、フィリピンのプリンであるレチェ・ブランなどは、町で売っている菓子パンの大きさが毎年小さくなっているように、レチェ・プランもさらに小さく切ったり、無くなってしまったりしているかもしれない。先日食べたハロハロに入っていたレチェ・ブランは随分小さい切れ目だと感じたのと、そもそも最近のハロハロにレチェ・ブランはあまり入っていないなと感じるので、そんなことを書いている。

一方、菓子パンがある時、1ペソから2ペソに値上げになり、大きさが1.5倍程度になるように、量が増えたり、具が良くなりしているのが、値上げの口実になっていることもありえる。値打ちと値段で割り算して、実質何パーセントの値上げということになるのだろう。しかし、こんなことを厳密にやっていると、人生をハロハロにささげる必要がありそうで、そうではなくて、経験と直感で、えいやと補正するのが、現実的な落としどころだろう。

ごたくを並べてしまったが、ここ15年で約2倍という数字を、今回のまとめにしておきたい。

最後に、もう少し補足しておくと、アイスクリームが入ると、30ペソが65ペソになる店があるように、ハロハロのコストにアイスクリームが大きく影響している。アイスクリームの主要な材料の牛乳は ここ15年ほどで、2倍強の値段になった。以前は、40ペソ足らずでも買えていたが、今は80ペソ以下で手に入らなくなって、日常的に飲むのは止めてしまった。

もう1つの主要な材料である氷は、袋に入れて凍らせた氷が、シキホール島では、以前は1ペソで買えたが、今は大体3ペソになってしまった。それでも、氷はまだ安いので、ハロハロの値段には、あまり影響しないのだろう。

(以下、2018年9月コメント追加)

テレビでは、野菜など日常の食料品を中心としてインフレが進んでいることを繰り返し報道していて、ハロハロの価格動向よりも、そちらの方が一般的に重要なのは間違いないだろう。ただ、全般的な話としてはインフレ率を中心に追いかけておけば良さそうだし、しかしながら、それでは、中身が分かりにくそうだ。ここでのハロハロの価格動向のように、自身で それなりに詳しく調べているものも取り上げて、値上がりの構造を少しでも分かるようになり、そこから、全体のインフレの理解に少しでもつながればと思う。


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