集中豪雨

2008年 11月




今年の10月、ここ10年近くの経験で、もっとも激しい集中豪雨があった。夜の11時頃に雨が降り出し、翌日の早朝既に雨が止んでいたので、庭に置いてあったバケツを見ると、前日水が入っていなかったものが、満タンになっていた。これによると、わずか5時間ほどで200mm以上の降水量のようである。雨水を貯めるタンクも当然満タン。屋根の上空か見た面積は約50uで、200mmの雨なら約10立方メートルとなり、タンクの容量が約8立方メートルに対して、半分くらい水が貯まっていたので、結局降った雨の半分以上を無駄に流してしまったことになる。

雨水で満タンになったバケツ

我が家の水がめ 雨水貯水タンク

町に買出しに行く途中、今度は、道が壊れている場所に出くわした。いずれも、最近水道の本管を埋めたところで、パイプを埋めるために溝を掘った時に、大きな岩を取り除いたのが影響したのではないかと思われる。道が臨時の川になったことは間違いなく、パイプの上や周りの土は以前に比べやわらかくなっていたので、水の流れで、土を削っていったのと、大量の水が土に中にしみこんで やわらかくなって、流れで削られやくなったと見られる。

路肩が大幅に壊れた。

こちらは、道の真中近くまで壊れてしまった。もともと入り江だったところに
埋め立てして道をつけたので、それによる水の流れも影響したようだ。

上の二箇所の間に新しくできた道があるが、そこは、右の写真のように冠水してしまった。道は手前から進んで、赤い屋根の家の右側を通る。しかしご覧のとおり家にたどり着く道は見えない。

この家のオーナーは婦人警官で、たまたま私が警察署に行った時に、浸水して家がかなり痛んだと、ぼやいていた。

翌日横を通ったら、既に水は引いていた。

結構被害が多いので、他の場所はどうなっているかと、野次馬根性で島をウロウロ回ってみた。

少しの雨でも水溜りになる場所

山の中の道のわきで、かなり
水に浸かっているところを発見

雨が降ると、池のようになるくぼ地があり、そこの様子を確認しに行ってみた。上の左の写真の場所は、しばらく雨が降らないと水は無くなるが、雨がちな時期には、池のようになっている。今回はそれがかなり拡大していた。ここに、空芯菜を大量に植えて、豚の餌にすればよいのではないかというアイデアがありながら実行していないが、長らく水に浸かるとまずいかもしれない。ここも売り地になっているのだが、乾季に土地を売りつけられて、雨が降ったら池になって、建てた家が浸水したでは、笑い話にしかならない。上の赤屋根の家のある場所と比べ、こちらは、水がある場合が多いので、このようなくぼ地は、土地購入時は十分注意が必要だ。最初から十分承知して、輪中のような家に 盛り上げた道を付けるということなら、雨が降ってもいい感じの家ができることだろう。

山の中の道を走ってみたら、くぼ地がかなり深い水溜りになっているところが少なくなかった(写真右上)。同様に土地購入には注意が必要だ。

これも警察署で聞いた話だが、別の警察官は、この手のくぼ地につないでおいた二頭の牛が溺死してしまったと嘆いていた。警察官の隣人は、同様にしてヤギを12匹も溺死させてしまったとのことだ。そこに家を建てて、気が付いたら幼児が溺死していたでは、とんでもないことだ。

道が川になった残骸で、石ころが道に転がっていた。

路肩が20cmほどえぐれている
ところもあったが、通行に支障はない。

知り合いの日本人でフィリピン人女性と結婚した人がいて、奥さんの実家がシキホール島の山の中にあるので、崖崩れなどの被害が出ていないか様子を見に行ったが、そちらは、雨に強そうなところで、ほどんと問題なかった。
上の写真のように、道が臨時の川になった残骸は残っているが、通行にはほとんど支障はない。

さて、この時の天気図、雲の動きはどうなっていたかというと、台風の子供の熱帯性低気圧にもなる前で、天気図に低やLが書かれる前だが、渦を巻き始めた雲の塊があった。それが、太平洋のかなり沖合いにあれば、台風になったところだが、フィリピンの東の近海にあり、西に進み、ビサヤ地方を通過したので、発達できずじまいになった。その後、南シナ海に抜けて、低の字は付いたが、台風になれずに一生を終えた。しかし、上の写真のように十分な爪跡をシキホールにも残していった。


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