薬価詐欺看護師の資格を剥奪した武勇伝@ドゥマゲッティ

2016年9月作成



ドゥマゲッティで長年 支援活動を続けている知り合いがいて、そこで働いているスタッフの頼もしい話を聞いてきたので紹介したい。

簡単に言えば 病院で働く看護師に薬代を誤魔化されたということだが、病院で高額の薬代を請求され、全額支払ったものの腑に落ちないので、後から値段を確認したら、ほとんど水増し請求だったことが判明したそうだ。これまでにも同じか 同じような薬を処方されたことがあり、それと比べて非常に高いのでおかしいと思ったそうだが、薬の現物があるか 名前が分かれば、値段を調べるのは簡単だろう。ただ、病院を舞台にして、悪事が行われているので、下手にクレームをつけに行っても、その後、どこかで消されていたというようなことも、フィリピンだと起こるかもしれない。そこで、任侠の知り合いとも連絡をとり、簡単には消せませんよということなことは 匂わせながら、病院と話をつけたそうだ。薬を渡して薬代を受け取った看護師の単独犯なのか。それとも、看護師が中心になって どこまで周囲も関係しているのかということは分からなかったそうだが、とにかく、その看護師の犯行であることが明らかになり、病院は謝罪し、看護師は国家資格を剥奪されたそうだ。
しかし、看護師が騙し取った差額の薬価については、病院からは返還されず、元看護師が支払うべきということになり、フィリピン的な結末で、戻ってこないそうだ。

ここでは、こういうことがフィリピンでは起こるというのを伝えるのが目的で、この話はこれくらいにしておく。


このような例があるなら、他も疑いたくなるのは当然だろう。

身近なのは自身の例で、以前にも紹介した話だが、近所の子どもが肺炎になり、病院に連れて行った時に、医者に処方され1000ペソと70ペソほどの薬を1つづつ買わされた。その内の一つを子どもが飲んだのだが、気の毒なことに直後にその子は亡くなってしまった。薬が一つ残ったので、払い戻しに行ったら、買った時に受けた説明と食い違い、既に飲んだのは高い方だと言われ、安い薬の代金だけ返金された。疑っているのは話が食い違っているからだ。薬を二種類渡され、一方しか飲ませないというのもいかにも怪しい。しかし、もしもこれが本当にセットアップだとしたら、子どもが亡くならないとうまくいかず、そういう意味では、単なる勘違いか何かで、怪しくないのかもしれない。

もう一件は、知り合いの家族の例で、ガンの疑いをかけられていたようだが、全身のエックス線写真を撮られ、通常のA4程度のフィルムで結果がかえってきて、その料金が1万ペソとのことだ。よくある胸部のエックス線撮影で現地の人が払う料金と比べ、あまりにも高いので 疑ってしまうが、私自身は医師でもなくて、専門家の意見を聞いた方が良いのだろう。


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