OK Pensionで火事@ドゥマゲッティ

2007年 10月作成




OK Pension(左半分)に迫る炎

火災を逃れたOK Pension

10月16日の未明、日本に帰る途中で、ドゥマゲッティのOK Pensionに泊まっていたところ、火事騒ぎに巻き込まれた。朝のマニラ行きのフライトに乗るため早く起きないといけないので 十分には眠れなかった。朝4時過ぎに目が覚めたら、何やら うるさい音がしていた。フィリピンでは、こんなものだろうと、騒音を無視して、もう少し寝ようとしたが、ドアをノックする音が聞こえた。いたずらかとも思ったが、ドアを空けてみると、火事が近づいているのですぐに逃げるように、警備員から指示された。騒音は、サイレンのようなものだったようだ。

普通なら、着の身着のまま逃げるところだろうが、まだ火も煙も見えなかったので、服を着て、貴重品を入れたデーパックを持って、ホテルの外に出た。すると、荷物を全部持って外に出ている人が多いのがわかり、まだ建物が燃え出しているようではなかったので、部屋に戻って、荷物をすべてまとめて 外に持ち出した。

避難を終えてしばらく様子を見ていたら、OK Pensionの隣にある茅葺の家が燃え出し、炎が大きく舞い上がった。OK Pensionの上の方も勢い良く燃えているように見えたので、これでもう、ここに泊まることもできないだろうと観念した。ところが、1時間ほどすると、周りの人たちが「もう大丈夫だ」という。 ホテルに戻ってみると、フロントでは通常通りの業務を再開しており、幸運にも類焼を免れたようであった。

部屋に戻って、再度荷物を詰め直し、チェックアウトして 再び外に出ると、夜も明けていた。ところどころで火は盛り返すが、すぐに放水があって消火されるので、ほぼ鎮火したことがわかった。

横の建物が激しく燃えていたにもかかわらず、OK Pensionには燃え移らなかったのは、側面がセメントの壁だけで、窓がなく、防火壁のようになっていたからであった。窓もないし 見栄えも良くないので いまいちだとずっと思っていたのだが、隣が茅葺だということも踏まえ、火事を意識していたのに違いないと、燃え移らなかった現実を見て 感心してしまった。これこそ、まさにRisk Managementであろう。

防火壁になった壁

隣の茅葺が激しく燃えた。

煙が立ち込める大通りの様子

右の手前にコンビニがあることが
分かる人も少なくないはずだ。
そちらは燃えていない。

すぐ横の大通りまで出てみると、まだまだ煙が立ち込めていた。どこまで燃えたのかよく分からないほどであったが、10軒以上は焼失していた。OKPensionの近くにあり、日本人が経営している言われていたクラブも被害にあったようであった。


今回の火事は、これまでとは状況が違うと思われるが、最近、ドゥマゲッティでは、やたらと火事が多い。一等地にある老朽化した店で、大きな火事があり、その後、すぐさま、大きな商業施設が建つということを 繰り返している。ドゥマゲッティで、この状況を疑っていない人を見つけるのは難しい。

以前Delta2という船が沈没したことがあった。私はその時 港にいて、Delta1という別の船が救助に向かうのを見ていた。噂では、沈没した時には、乗客はなし。乗組員は全員救助されたとのことである。地元の人々は、Double insuranceだと言っている。生命保険ならわかるが、火災や船への保険で、掛け金に比例して、保険金が増える仕組みがあるのかどうか、私は素人なのでよく分からない。しかし、燃えた後に、以前とは比べ物にならない立派な商業施設ができている状況を見れば、そんなものかとも思ってしまう。

この怪しさを払拭するには、スーパーマンか火付盗賊改など、正義の味方の登場が不可欠かとも思ったが、そうでもないかもしれない。

”多額の火災保険”、”立て替えると嬉しい” などの条件で絞れば、かなり見つけやすいはずだ。そのうち、Googleに所定のキーワードを入れて、I'm feeling luckyをクリックすれば、すぐさま、必要な場所にカメラが設置されて、世界中から、近々火事が起こりそうな、現場の様子を見ることができるようになるかもしれない?? そして、この怪しい状況が改善されるかもしれない?? 
火が出るや、雇われ火付け人の顔くらいはインターネットに、すぐさま自動で公開され、下手人は取り押えられる??

このようなシステムを開発して、Googleに売り込む人が現れることを期待する。


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