ピチピチとベチョベチョ

2003年 3月


ピチピチ

ベチョベチョ

ピチピチとベチョベチョはフィリピンの大衆的なお菓子。私の周りの人たちも皆良く知って、結構ポピュラーなはずだ。

ピチピチ

ピチピチは、大福か小餅の形をしてフニャフニャしたお菓子。フィリピン人は甘いものを好むが、このお菓子は、甘さは控えめ。和菓子でも同じようなものがあるが、和菓子の場合には、通常 中に あん や ようかん、ドライフルーツなどが入っているところ、こちらは何も入っていない。そのため、アクセントがないというか、ちょっと物足りない。その分 値段は安く、私が買った店では、1個2.5ペソ(約6円)だった。和菓子でも、葛餅やわらび餅の系統だと、中に何も入っていないが、蜜をかけるのがアクセントになったりしている。
これを食べていると、日本人の私としては、やはり中に何か入れたくなる。
まず思い浮かぶのは、ドライ・マンゴー・ピチピチ。マンゴーの甘酸っぱさと、ピチピチのかすかな甘さ、そして、触感の取り合わせが良さそうだ。
もう一つは、後で紹介するキャサバ・ケーキを中に入れたもの。キャサバ・ケーキの方が、歯ごたえがあり、甘さも十分で、良さそうな組み合わせに感じる。

なお、ピチピチはビサヤ語であり、タガログ語だとコチンタ(cotsinta)というそうだ。スペルは、私がこれを買った店の人たちは、Pichi pichiだと主張していたが、セブのデパートのフードコートでは、PETSI PETSIと書かれていた。インターネットの検索エンジン調べてみたが、どれも見つからない。カタカナで十分だろう。

ベチョベチョ

次にベチョベチョ。これは、サツマイモのみじん切りに砂糖を加えて、から揚げにしたもの。こちらは、改良の必要性を感じることはなく、結構いける。ただし、油を沢山吸い込んでいるのが、少し気になる。
サツマイモだけでなく、キャサバを使っても良いそうだ。


ネーミングに引かれて、ピチピチとベチョベチョを紹介したが、どちらかと言うと、話のネタにしているだけで、正直言うと、食べる分には 別のお菓子の方がお奨めだ。日本人がフィリピンに来て お菓子を食べるなら、暑いこともあり、アイスクリーム系のハロハロが まずはお奨め。また、アイスクリームそのものでも、フィリピンのむらさきイモであるUbeや、マンゴーのアイスクリームなど 特徴あるものが多い。そして全体の種類も多く、アイスクリームは お奨めだ。
ただし、アイスクリームは、高値の花で、御伽噺の王子ほどではないにしても、現地の人々の口には入りにくい。

そこで、庶民的な値段のもので、しかも 十分美味しいものを、最後に紹介する。

1ペソ=約2.2円

バナナ・ケーキ

以前 米国で知り合いから、これは親が作ってくれたバナナ・ブレッド(banana bread)だと言って、味見させてもらったことがある。それと同じ味で、日本人にわかり易く言うと、バナナ入りのカステラだ。しっとりとして美味しい。値段は一切れP8.5。(値段はシキホール島での事例)

キャサバ・ケーキ

お餅のような感じで、食べごたえがある。 上にシロップのようなものを たっぷりかけて焼いてあり、フィリピンらしい、甘いお菓子となっている。一度食べてみる価値あり。一切れ P7。

モロン(Moron)

フィリピンちまきの一種。フィリピンでは、他にも、ちまきは多い。もっとも良く見かけるのは、ペレットと呼ばれるもち米に ココナツミルクと砂糖を加えて炊いたものを、ちまきに巻いたお菓子。美味しいが、ベチョベチョと同じく 油が沢山使われているのが難点。一つP2。
モロンは、米つぶではなくて、すり潰されたものが入っていて、さらに甘くてあんこのようなものと混ざっている。1個 P6


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