フィリピン行き航空券の価格変動

2007年 7月作成


これまでにも、フィリピンへ行く航空券について、いろいろと取り上げてきた。今回は、価格の変動についてまとめてみたい。 

ノーマル航空券であれば、改定がなければ、価格は一定であるが、なんらかの割引のある航空券の場合、価格は随時変動する。 変動の理由は、以下のようにいろいろ考えられる。

1)季節変動
2)出発日に対する発券時期による変動 
3)社会情勢による変動

ここでは、特に この3つを取り挙げるが、これだけで、かなりの部分をカバーしているはずである。その他、新規路線が就航し、そのキャンペーンでの割引、さらには、それに対抗して、同じ路線の競合航空会社が値引きする場合は多いが、フィリピン便で、これに該当する場合は少なそうだ。

1)季節変動

航空券の値段は、日本の場合には、正月、ゴールデンウィーク、お盆の三大ピークが一番高いのが普通である。しかし、その他にも、期間によりいろいろ変動する。行き先によっても、いろいろ変ってくる。フィリピンの場合なら、日本の冬場は、日本からは、避寒の意味があり、航空券の値段も高めになる可能性がある。

8月にシキホール・オフを開催しようと思ったが、わざわざ、航空券を買って日本から来てもらうのは、あまり想定していなかったが、興味がある人はいそうなので、参考情報として、ここでは、7月と8月の航空券の料金の違いを 例として取り上げる。

航空会社

目的地

出発地

出発日と料金

予約期限

中華航空

マニラ

成田
〜7/31 37700円、8/1〜4 43700円、8/13〜31 37700円 +燃料サーチャージ 約12940円 + . . .

2日前

中華航空

マニラ

関空
〜8/2 41000円、8/3〜9 48000円、8/10〜13 57000円、 8/14〜28 41000円 +燃料サーチャージ 約9500円

4日前

キャセイパシフィック

マニラ
セブ

成田
〜8/10 44500円、8/14〜31 44500円 
+燃料サーチャージ 約6320円 + . . .

5日前

大韓航空

マニラ

名古屋
〜8/2 46000円、8/3〜13 69000円,8/14〜31 51000円
+ 燃料サーチャージ 約9200円 + . . .

1日前

Yahoo Travelで検索して、安い順に並べた。航空会社未定のものはさらに安いことになっているが、燃料サーチャージなどが不明なので、ここでは省略した。
検索すると、安い順番に表示されるが、燃料サーチャージが含まれておらず、これを加えると、この例のように、ほとんど同じ金額になることもあるので 要注意だ。

2)出発日に対する発券時期による変動 

これは、早割りと直前の叩き売り(Last Minute)の熾烈な争いということができよう。どちらも、空席を無くすために、航空会社が主導して、割引しているのだが、直前の叩き売りより、早割りの方が高ければ、早割りで買ってしまった人は、損をしたと思うかもしれない。ただ、直前の叩き売りに期待して、待っていたら、満席になってしまい、飛行機に乗れなくなってしまうというリスクもある。

経験的に言えば、余り早くから航空券を買ってしまうと、割高になることが多いとは言えそうだ。(このような話題を取上げること自体、代理店や航空会社からは嫌われる可能性が高いが、消費者の立場からは当然ということになろう。)

早割りの期限の前後に航空券を購入するのなら、当然、早割りの適用される間に 購入を済ませるということになろうが、購入時期に関する その他の要素については、残念ながら、何時買うのが 最安値になるかは、ケース・バイ・ケースと言えそうだ。

ただ、フィリピンへのフライトに関して言うと、航空会社が販売している正規割引の航空券以外では、出発の数日前まで、単一の割引料金になっていることが多く、この項目のような複雑な状況は、ほとんど無さそうである。正規割引の場合には、直前の叩き売りは、ほとんど見かけない。


3)社会情勢による変動

航空券の値段だけで見れば、これまでで一番のおトクだったのは、9.11の後であろう。同じ年の10月から12月の間は、非常に航空券は安かった。マイレージもダブルマイルキャンペーン。いざ、鎌倉、 航空会社に忠誠心を示すのは今しかない(?)と、私も いろいろ出掛けたが、史上、一番マイル単価が安かった時期と言える。 普通はそんな時期には飛行機に乗らないことだろう。 その後のSARS騒ぎも同様である。
最近は、原油価格の高騰で、高額の燃料サーチャージを払わなければならなくなった。大きな油田の開発だけでなく、中国の経済発展、低燃費の自動車や、原油価格を左右するすべての要素が、航空券の料金に大きく影響するようになった。将来の航空券の値段を予測するには、社会情勢に目を向ける必要があるが、予測は容易ではない。


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