2006年 3月
フィリピンの市場に行くと、いろいろな野菜を刻んで混ぜて袋に入れて売っていている。いろいろ混ぜあわせてあるのでサリサリと呼ばれている。入っている野菜は一級品ではなくて、日本のスーパーの閉店間際の安売りのように、主に売れ残りを使っているので 値段も安い。私の近所では一袋5ペソで、たぶんどこでもその程度だろう。
このサリサリに注目したいわけは、まずは割安感。そして、いろいろな野菜が混ざっていることによるヘルシー感。さらに、Ready Madeであるお手軽感。この三つである。フィリピン人は、日本人と比べると あまり野菜を食べないが、サリサリは 安いためか結構売れている。
ただし、買うときに鮮度には十分注意する必要がある。刻んだ野菜をビニールの袋に入れて 熱帯の常温で放置しておくと、野菜は傷みやすい。ビニールの袋の中で、汗をかくので良く分かる。都会のスーパーで、冷やしておいてあるところなら問題ないはずだ。 なすびは 切るとすぐに色が変わる。りんごと同じようなものである。日本の料理の本には、なすびは使う直前に切れと書いてある。見た目を気にするなら、なすびが入っていないものを選んだ方が良いだろう。
ここでは、サリサリを使った料理を紹介する。通常見かけるのは、ほとんど野菜炒めだが、特に 切る手間が要らないお手軽さを利用して、自分なりに作ってみた。固定観念があると、場合によっては、これはサリサリでは駄目だという意見が出てくるかもしれない。野菜の再利用のような発想で、暖かい目で見て頂きたい。そうは言っても、自分では、まずまず美味しいと思って食べている。
サリサリ・味噌ラーメン
場所によるのだろうが、私の近所ではモヤシを見かけないので、代わりにサリサリを使った味噌ラーメンを作っている。自分でブタを焼いたものを準備していれば、それを切って入れるが、通常は これに卵を入れるだけである。麺は Pancit canton用のものを使っている。コシがありそうな気がするからだ。
サリサリ・焼きビーフン
フィリピンでは、ビーフン(米粉)はどこでも簡単に手に入る。ビーフンをゆでると、焼いたあとで、こま切れになりそうなので、通常は、水洗いするだけだろう。焼きそばなら 焼きそばソースがあれば、それらしい味になりそうだが、焼きビーフンだと醤油ベースの味で、塩・コショウを加える程度しか思い当たらない。好みに合わせて調整して頂きたい。フィリピンでは、通常 カラマンシーを絞って、食べる時にかける。これを多めに使って、カラマンシーのよく効いた味にするのも悪くない。
サリサリ以外の具は 何もなければ卵になりそうだが、あれば豚肉なども使いたい。焼きビーフンにラーメンとくれば、焼きそばもできることだろうが、ここでは省略する。
魚のサリサリ・ホイル焼き
魚は好みに合わせて選んでもらえばよい。私の場合は、手に入りやすさから大きなアジを使うことが多い。最低限の手間として はらわたは出すが、他は洗う以外何もしていない。アルミホイルに薄く油をひき、洗ったサリサリを敷き詰め、魚を置き、上にもサリサリを入れて、最後に味噌をかけておく。カラマンシーなどを切って入れておいても良いだろう。アルミホイルで具を完全に包み、厚手のフライパンにのせ、ふたをして、中火で30分ほど焼く。焼きすぎたらサリサリがこげるだけだ。少しは、サリサリに捨石になってもらう。たき火の中の焼いものようなもので、適当に十分な時間焼いていたら、そのうち食べられる。焼いている時間は長いが、自分の手間は5分以内を目指している。フライパンとお皿が汚れないのも、お手軽料理としてお奨めな理由だ。
サリサリ野菜炒め
サリサリに卵を加えて炒める。これがサリサリを使った一番よく見かける料理である。先日、私の所にやってきた日本人に これを出したところ、とても評判が良かった。私は料理していなくて横で指示をしていただけだ。その場合のポイントは、油の量である。現地の人に任せておくと、びっくりするほど大量の油を入れてしまう。そして、油が沢山入っていると美味しいという。しかし、これでは、油がきつくて、日本人には向かない。油の量を10分の1くらいに減らしてもらい、中華なべの表面に、薄く油をひくだけで、日本と同じようにしてもらったら、日本人の口に合う料理ができた。