2 GO Travel
(旧スーパー・フェリー)

2005年 3月作成
2018年11月最終更新



(2018年11月追加) 

旧スーパーフェリーは、2GO Travelに変わり、中国政府が所有する2GOグループの一部になっている。
最近このフェリーに乗っていないが、外から見たところでは、船も特に変わっていないようなので、記事も そのまま残りておく。マニラとドゥマゲッティ間も運行を続けている。競合している飛行機の便が増えたので、その影響は受けているはずだ。競合で値段が下がれば、利用者としては助かるが、残念ながら値段は以前より上がっている。

ドゥマゲッティに停泊する
スーパー・フェリー

スーパー・フェリーから見た
ドゥマゲッティの町


ドゥマゲッティからマニラまでスーパーフェリーに乗った。

これまで、スリガオ/セブ間など一晩で行ける距離のフェリーには何度か乗ったことがあるが、マニラ・ビサヤ間の長距離フェリーに乗るのはこれが初めてだった。
いつもは、マニラと、ドゥマゲッティやセブ、イロイロ、タグビララン等の間を飛行機で飛んでいたのだが、日本に帰る便のマイレージを使った特典旅行の制限で、たまたまマニラまで行かないといけなくなったので、試しにフェリーを利用してみた。もう一つ、先日私のところに来られた方が フェリーで帰られたので、この機会に私も話の種に試してみたくなったのである。
別途 陸路で、サマール島などを経由して、マニラまで行くことも検討していたのだが、そちらは時間的に苦しく、今回は断念した。クリスマス・シーズンも終わり、飛行機はプロモーションを始め、それに対抗したのか、フェリーも約2割の割引があり、キャビンの場合には食事付きで1680ペソであった。

スケジュール/経路

ドゥマゲッティ発マニラ行きは、火曜日と金曜日の週2便。チケットには朝8時45分発と書いてあるが実際には9時に出発する。飛行機でも定刻よりも10分程度時間を早めて出発することが多い。遅れをなくすのに有効な手だ。ここでは、アンチ・フィリピーノ・タイムということだ。

船はドゥマゲッティを出るとマニラとは反対の方向に南下して、ネグロス島をぐるっと回る。「油を売らないでくれ。」と言いたくなるが、途中バコロドを経由するので、そのためにはそれが近い経路となる。

夕暮れ時に バコロドに
停泊するスーパー・フェリー

バコロド港
乗客は船を降りて買出しに
出かける


バコロドが午後6時着で、マニラは次の日の午後3時着。たっぷり31時間の船旅だ。バコロドを出ると夜になるので、眺めはよくわからないが、パナイ島、ミンドロ島の東側を通ってマニラに向かう。途中ロンブロン島の横も通っているはずだが、寝ている時間のためよく分からない。

これ以外にも、途中いろいろな島の横を通過する。後で紹介するが、島々を眺めるのが、このフェリーの旅の楽しみの一つだ。

マニラの港は、ピアーが沢山あるが、今回はマニラ・ホテルの前に到着した。タクシーでボッタクリにあったという噂を聞いていたので、タクシーは無視して、通りの方に歩いて行ったところ、ジプニーが見つかったので それに乗った。すぐ近くのロートンかキアポに行くジプニーだったが、なんと一人30ペソと言い出した。5ペソではなかったのだ。私以外はみなフィリピン人で、ぼられるような感じではなかったのだが、皆ブツブツ言いつつも、仕方なく 言われるままに料金を支払った。

船から降りるとマニラホテルが
見えた。

空港の前でも、ジプニーなら通常料金の5ペソで乗れるものだ。空港の方は、私を含めた、たぶん 千人に一人くらいしか 飛行機からジプニーに乗り継ぐ人はいないが、フェリーの方は、大多数の人がフェリーからジプニーに乗り継ぐ。  いい稼ぎになるので、ジプニーの運転手は このようなボッタクリをするのだろう。

食事

日本の工場の食堂のような
レストラン

丼だけ安く、それ以外は
値段が高い。


食事付きと食事なしで、別々に船のチケットを売っているが、食事付きというのは決められた定食が出されるのではなくて、食堂で使えるペソがチケットに付いていて、チケットをプリペイカードのようにして使うようになっている。残高が無くなると現金を支払う。

簡単な丼(トッピング・ライス)とスープで40ペソ。 上は 一品200ペソ程度の料理まである。

食事なしのチケットの人は、持ち込んだインスタントラーメンを食べていることが多い。食堂に行けば熱いお湯がもらえる。 飲み物も一通り買えるが、値段を考えるとインスタントコーヒーと、大きめのコップぐらいは持ち込んだ方が、気軽に何倍でも飲めて便利だ。アルコール類は高すぎるので、船の中では飲まないのが正解だろう。

客室

キャビンには、各部屋ごとにお風呂が付いていた。バス、トイレ一体型のユニットで、その形からこの船は 日本から来たことが 一目瞭然で分かった。よく見ると、トイレの水を流すレバーに上、下と書かれていて、日本から来たことが さらによく分かる。お湯は出ないし、バスタブの栓がないのは、説明の必要もないだろう。 

TVが付いていて、FOX NEWSを見ることができた。NHKは見ることができなかった。部屋は広くはないが 十分寝られる。飛行機のファースト・スイートよりはよっぽど広い。

一番安いクラスだと、エアコンなしで外気がそのまま入ってくる。エアコンが苦手な人にはその方が良いかもしれないが、スーパーキャットのように、ガンガンにエアコンが効いているわけではなくて、気温に関してはどこも大差がない。横になりながら、テレビを見たいというのなら、キャビンの下のベットに陣取るのが良さそうだ。

キャビンの中の様子

日式ユニット・バス

途中の景色

ギマラズ島 沖合の小さな島

マリカバン(Maricaban)島


島々の景色を楽しみたいのなら、地図を持参した方が良い。

途中で沢山の島を横切るが、この中で、バコロドの手前、ギマラズ島の沖合いの小さな島と、バタンガスのマリカバン(Maricaban)島に特に、興味を覚え、機会があれば行ってみたいと思った。しかし、それを言い出すと、島好きの私にとっては、7000あるフィリピンの島全部に行ってみたいと、エスカレートすることになり、一生かかっても全部は行けないという結論に至る。 
それでも、やっぱり行きたい。

そこで、以下のような夢物語を考えた。
フィリピン全島制覇を実現するには、スーパーフェリーのような大きな船があった方が良い。その中には、中と小さまざまな高速艇を立体駐車場のように停めてある。大きな船の方は、後方の一部分が船着場のようになっていて、中、小の船が自由に出入りでき、通りがかった周辺の小島を、瞬時に目指すことができる。大きな船は、カリブ海を航行しているようなクルーズ船で、快適な船旅が約束される。 海賊に襲われそうになっても大丈夫で、周りにネズミ捕りのような仕掛けがある。ばれると効果が薄いので、仕掛けは日替わりメニューで変わる。

このような船があれば、少々運賃が高くても乗ってみたいものである。


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