絶倫太平洋で台風は何連発続く?

2016年9月作成



2016年9月14日

バシー海峡付近の台風14号、その右の台風16号、さらにその右の低気圧、この3つが並んだ様子


エルニーニョが2年続き、今年の前半は台風が発生しなかったが、その後は、一般的に言われているように エルニーニョ明けの台風の大量発生が続いている。7月から台風が発生しだし、8月に量産体制に入り、9月もそれが続いている。

8月は、通常より緯度が高い地域で台風が発生する場合が多く、近くの日本に幾つも上陸したが、9月に入りいよいよ本格的な台風発生地であるフィリピンの近く、もしくはその東で発生するようになってきている。

その典型と言えそうなのが台風14号で、太平洋で発生して、西北西に進み、9月14日には、バシー海峡付近で、ヨランダ越えの890hpという猛烈な勢力まで発達した。続く15号はベトナム付近にできたので場所は全く別だが、台風16号は、14号の後を追っかけている。さらに、その東には、まだ ただの低気圧だが、すでにそれらしい雲の塊ができている。14号、16号、そしてその次と、このように順番に整然と並んでいると、一体何連発台風が続いたら気が済むのかと思ってしまう。

2016年9月20日

日本付近に台風16号があり、フィリピンの東側で、かなり離れた太平洋に台風17号のタネが出来たところ。

その結果が、一週間近く経過した上の写真で、台風16号は、非常に強い勢力に発達して日本方面に進んだ。しかし、その後すぐに続くかと思っていた低気圧は、台風にアップグレードすることなく、程なく消滅して事なきを得た。上の写真の右側にできている雲の塊が後続となり、この後台風17号になった。台風16号と17号では、間が10日程度は空いていて、これでは連発とは言わないだろう。

一般的に言われている話だと、台風が海を通過した場合に、台風は海のエネルギーを吸収して、海水温が下がり、しばらくは台風ができにくい状態になる。連発は難しいということで、しばらく休んで回復するのに1週間くらいはかかるということで、16号と17号の場合がそれに当てはまるのだろう。

別のパターンでは、台風の大きな取り巻きの雲が発達し、そこから中心付近だけ抜け出して、砲台から大砲の弾を打ち出すように、何連発も台風が続く場合を見かけたことがある。この場合は取り巻きの雲がしっかりしている間は何連発も続く可能性があるのだろう。

8月から、9月へ、さらに10月以降になり、北の方から海水温が順に下がり、台風の発生する場所も南下していき、フィリピンのビサヤ地方は台風シーズンに入る。日本の感覚では信じられないが、2年近く前の話だと、年末年始に台風が来て、夜にバランガイの担当者が見回りに来て、近くの学校へ避難するように言われた。しかし、インターネットを使って、刻々と台風の動きと勢力を把握して、問題ないのでそのまま自宅で待機した。いずれにせよ、熱帯では年中暑いので、台風は一年中発生する可能性がある。

最後に台風17号の写真を挙げておく。

2016年9月25日 台風17号

勢力拡大中の広域暴力団とでもニックネームを付けたくなるように、インド洋の南半球側からもエネルギーを吸い上げようとしているような形だ。単なる素人の印象で言っているだけだが、末恐ろしい感じの台風だ。進路予想にある台湾方面で被害が広がらないことを願いたい。

これは正直な気持ちではあるが、一方、台風が発生するといつもあっちへ行けと思っていて、これは他の地域の人のことを心配しているのと対立している。多少とも偽善があるのだろう。


ホームページへ戻る