2008年 6月作成
観光化が進んだボラカイに私が行くこともないだろうと思っていたが、実際には そうはならず、先日そのボラカイに行ってしまった。それなら、当然 格安ホテルや安くて美味しいレストランを ここで紹介することになるはずだが、想定外とも言えるボラカイ行きは、またまた失敗談を紹介する結果となった。ボラカイで寝込む
ボラカイに3泊したが、下痢、嘔吐を繰り返し、医者に診てもらい、その後休養して、それで ほとんど終わってしまった。
あまり、面白くない話かもしれないが、参考になりそうなので、事の顛末をまとめておく。ボラカイに行こうと シキホールから陸路で順に移動して行き、到着前日の夕方、カリボの町に泊まった。そこまでは、体調は問題なかった。食中毒だとすれば、その夜食べた食事が一番怪しい。バス乗り場の近くの屋台で食べたのだが、その中では、豚足のスープが怪しそうである。店はあまり はやっておらず、後から考えると、そのスープは、かなり古そうだった。そして、私が食べ終わった後、鍋を厨房に持って行き、再度加熱していた。しかしながら、味が変というわけではなかったので、私は そのまま食べてしまった。それが原因の可能性はあるが断定はできない。
もう一つ疑えるのは、その夜は、エアコンをつけっぱなしで眠ったので、お腹を冷やしてしまったかのかもしれないということだ。とにかく、次の日に起きると下痢が始まり、吐き気がした。バスに乗ろうとしたが、調子が悪くて、乗り場にあるベンチに寝込んでしまい、何も食べる気分がしなかった。それでもバスが来たので乗り込んだが、その直後に食べたものをビニール袋に吐き出した。それまでの経験では、嘔吐を何度も繰り返したことはなかったので、その後は調子が良くなるはずであった。
ところが、その時は、これまでの経験の範囲を超えた不調で、その後も嘔吐、下痢を繰り返した。嘔吐は全部で3回。胃腸の中は空っぽも同然だった。 病院、薬嫌いの私も、これでは どうしようもないと観念して、ボラカイ到着の次の日、医者に診てもらうことにした。ボラカイのビーチ専属の医者が居るということで、そのクリニックに行った。泊まっていた安宿からは、300m程度のところにあったので、何とか歩いてそこまで行くことができた。とにかく、医者に診てもらい、適切なアドバイスをもらいたかった。水分を十分補給して寝ていれば治るという、これまでの方法では不足だったからだ。
医者は、問診と、症状を見たあと、下痢止め、嘔吐止めの薬をくれた。私は薬は嫌いだが、どうしようもないなら飲むしかないと思い、代金を払い 薬をもらった。それ以上は、さらなる診断が必要なので、検便をして、原因を突き止め、それによって、必要なら抗生物質などを出すとのことだった。非常に まともな対応だと思われた。
さらに、食べ物に対する注意事項も説明してもらった。一度に沢山食べると胃が受け付けず、また嘔吐を繰り返すことになるので、胃に優しい食べ物を、少しずつ何度も食べよとのことだった。これも当たり前と言えるが、それをせずに、前日失敗していた。普通に食べて、また、もどしていた。医者のお奨めは、りんご、バナナ、マンゴーだ。 これらを少しずつ何度も食べろということだった。医者から戻った後は、それを忠実に守り、回復へと向かった。
しかしながら、父親も叔母も薬害で寿命を縮めたと疑っている私は、薬をもらっても、執行猶予が欲しいほうで、まず 下痢止めについては、それを飲むぐらいなら、便所に行くのを我慢する作戦に出た。我慢が 下痢止めと同じ効果になるはずだからだ。悪いものはどんどん出してしまった方が良いとの認識で、何度も便所に行っていたのを方針転換し、下痢止めを飲むくらいなら、それを止めて、我慢しよう思った次第だ。結果は、その後1日余り便所に行くのを止めて、下痢は収まった。さらには、嘔吐止めだが、これは、吐いたらその後に飲めと言うものだったのだが、果物を少しずつ食べるだけの食事にした結果、嘔吐はなくなった。そのため、結局、薬は飲まずに済んだ。がまんを下痢止めにため 検便ができなかったのと、現地で治療するには時間が不足していたため、結局、最後まで検便せず、再度クリニックに行くこともなく終わってしまった。
りんご、バナナ、マンゴー生活を3日続けた後、シキホール島に戻ってからは、元の生活をしても問題はなくなっていた。胃腸の中をほぼ空にしてから、さらに、果物だけで3日暮らした減量の成果は、その後1週間もしないうちに、消えてしまった。リバウンドという事になろう。
私の経験談が他でも参考になると思って まとめたのだが、いつもこのやり方を真似ればよいという勘違いをしないよう くれぐれも注意願いたい。
ずっと前に、その手の大失敗の経験がある。
中学時代に、ある先生が自分の経験を授業で聞かせてくれた。長い休みだったので、横向きに寝転んで、何日もテレビを見ていたところ、片目の視力が大幅に低下したそうだ。そこで、医者に診てもらい、目に注射をしてもらったら もとのように目がよく見えるようになったそうだ。その話を聞いて、目が悪くなっても、注射をすれば治ると、私は勝手に誤解した。そういう場合もあるが、そうでない場合もある。視力低下の原因は当然幾つも考えられるからだ。その後、私も目が悪くなったのだが、注射をしたら治ると思い込んでいたものの、そうではなくて、2度手術する羽目になった。極端な例を挙げてしまったが、今回の下痢・嘔吐については、参考になる場合も少なくないと思い、ここに取り挙げた。特にりんごは、旅先でおかゆが作れないとなれば、病人に優しい食べ物の代表選手であろう。
フィリピンではファーストフードの店でもたいていおかゆが食べられるが、これは、いろいろ具が入っていて、特に油が含まれていると、病人には優しくない。
今回撮ってきた写真は少ないが、体調不良の話だけで終わっては 面白くないので、手元にある少ない写真の中からいくつか選んで掲載しておく。
これまで、ボラカイに偏見を持っていたとも言えるが、実際に行ってみた結果、印象は悪くなくて、今回はほとんど寝込んでいただけで終わったこともあり、機会を見つけて再訪したいという気になった。
宿も店も乱立している状態で、競争原理が働いているのも良い。
例えば、Tシャツの値段は、ボラカイでは2枚で150ペソが一般的だ。ボホールでは1枚99ペソ。セブでは1枚250ペソあまりが普通だ。それぞれに品質が違うので単純比較できないが、ボラカイのこの値段は、沢山の店が並ぶ中、庶民的な価格のTシャツがより沢山売れて、多くの店に並ぶようになったということだろう。もちろん、外国人向けなどで、高級品も売られている。
安宿と呼べるところも少なくないので、庶民的な食事で抑えておけば、それほど滞在費をかけずに済ませることも可能である。
レストランも沢山あり、世界中の料理を楽しむことができる。ビーチにファーストフードの店もあるので、安くあげることもできる。今回は試せなかったが、お手頃な値段のバイキング(Buffet)も多く、次回はそれを試したいと思った。
ただし、魚は異常に高く感じた。レストランに、魚の値段が100g幾らと書いてあるのは 調理も含めた値段なので 高くなるのは当然である。シキホール島のビーチリゾートのレストランでも、魚の種類と何グラムで幾らと表示されていて、自分の好きなように調理してもらうようになっているところがある。この場合、市場と同じ値段ではできないのは当然だが、それが約8倍の値段になっていて、とんでもなく高いと思ったことがある。 ボラカイのレストランでは、シキホールの市場に比べて約20倍の値段になっているものもあった。家に帰ってから、自分で料理して魚を食べようと思うのは当然だろう。
ボラカイの日没 日中のビーチ ビーチに木陰はあっても、日中は暑いので歩いている人は多くない。
夜になると、沢山の人が歩いている。今回泊まった安宿 La Isla Bonita
韓国人経営の安くない宿
折角ビーチは良くても、土地が高騰
している結果、狭い敷地に沢山
部屋を詰め込むことになってしまう。ビーチへ出る小道
ボラカイではこのような小道が少なくないが、タイのサムイ島では、この手の道が見つからず、ビーチに出るのを諦めようかと思った経験がある。ビーチと平行して走る道路
ビーチから近くあり、住民向けの
店が沢山あるので便利
船着場のターミナル 島へのアクセスのポンポン船
(pump boat)
ビーチにあるファーストフードの店
高くないメニューも多いが、並べてある魚を料理
してもらうと、高級店並みの料金になってしまう。