雨天決行西湖ウォーク@杭州

2008年 6月作成



杭州は浙江省の省都で、観光地の西湖があることで知られ、中国のテレビCCTV中の英語放送でも、中国で一番美しい町だと宣伝している。
地図で見ると、杭州を中心に放射状に高速道路が9本も走っている。交通の要衝なのではあろうが、首都でもないのに、それだけ高速道路があるのは、日本でも考えにくい。中国は発展しているということだろう。そして、杭州も十分大きな都市だ。

今回は、フィリピンからアモイに飛んで、そこから、バスを乗り継ぎ、なんとか杭州までたどり着き、UAのマイルでANAに乗って日本に帰った。

前日の失敗

例によって失敗談。西湖ウォーク前日の話である。ここに来る前に居たのが寧波だが、距離もそんなに無くて、交通の便もよく、2時間ほどで、杭州に到着した。まだ午後3時前で、時間は十分にあり、折角なので、西湖畔のホステルに泊まることにした。しかし、行き方がよく分からず、タクシーに乗れば良かったものを、これも折角なので、バスを乗り継いでホステルに向かった。地図を買って目星を付けながら行ったが、結局バス3台を乗り継ぎ、2時間以上かかってしまった。週末で混んでいて、チェックインする客が沢山いて、かなり待たされた後 自分の順番になると、メイヨ、メイヨ(没有、没有)。ドミトリーは空いてなくて、150元の部屋しかないと言う。仕方なく、適当にバスに乗り、西湖から離れたところを目指した。バスがたまたま空港バスの乗り場の近くを通ったので、またまた適当にバスを降り、近くにあった旅館に泊まった。

西湖の東側の湖畔の便利なところにあるホステル

ホステルが一杯で替わりに泊まった旅館

一泊100元の部屋
狭くて高いが、ベッドも布団も新品で綺麗なので、そんなものと諦めた。

西湖ウォーク

翌日は朝から雨が降ったが、その次の日に日本に帰ることになっているので、西湖ウォークを雨天決行した。西湖は一周15kmあるので、朝からスタートし、基本は競歩だ。

雨でも美しい西湖

雷峰塔

西湖はどこから見ても美しいと言われていて、これは間違いではないだろう。しかし、どうせなら一周してみたい。歩いて回るのがお奨めかとうかは賛否が分かれそうだが、多くの中国人がぞろぞろ歩いている。外国人も少なくないが、一周している途中で日本人を見かけたのは二組だけだった。そのうち一組は、一箇所に止まって湖を見ていただけで、私と同様に歩いて湖を回っているのは一組だけだった。

レンタサイクルや、電動車で回ることもできるが、達成感があるのは自分で歩いて回る方であり、個人的には 西湖に行ったら西湖ウォーク とお奨めしたい。

途中で食事はできるが、観光地価格になっているので、歩いている中国人は、来る前に肉マンなどを買って来て、適当にベンチに座って食べている場合がほどんどであった。湖を歩いて回る分には入場料も取られないので、何か食べ物を持参するのが相応しそうだ。

時間が経ってしまったが、現地に行ったのは3月後半だったので 桜が咲いていた。
桜、桃、柳などいろいろな植物を鑑賞できるのも西湖ウォークの楽しみだ。

西湖には白堤と蘇堤という長い堤があり、人口なので天橋立もびっくりと言いたくなる。ここを通ればかなり近道になり、西湖ウォークの頼もしい助っ人である。しかし、それでは 一周したことにはならずインチキかとも思ったが、地図をよく見ると堤の外側は別の湖の名前になっていて、こちらが正しい西湖ウォークの経路であることが確認できた。直線3kmほどの堤の長丁場は、ダラダラ歩いていては気が滅入ってしまうかもしれない。

白堤

蘇堤

水面ぎりぎりの遊歩道

西湖十景

日本では、近江八景や金沢八景の八景を思い浮かべるが、こちらは十景だ。寧波でも月湖十景であった。しかし、日本の八景よりも、西湖十景の方が歴史がありそうだ。参考のため、西湖十景と近江八景の一部を比較してみた。

西湖十景:

平湖秋月

雷峰夕照

南屏晩鐘

近江八景:

石山の秋月

勢田の夕照

三井の晩鐘

しかしながら、Wikipediaによれば、日本の八景の雛型になっているのは、宋代からある瀟湘(しょうしょう)八景だそうである。そちらは、近江八景や金沢八景と下の漢字二字がすべて一致する。

西湖ウォークにとっては、西湖十景にどんな漢字が使われていようと関係ない。それぞれの石碑をマイルストーンのように、デジカメで証拠写真のように、記念撮影してくるということになろう。

平湖秋月

花港観魚
花港観魚の石碑の横には、緋鯉がいて、何となくそれらしい。

双峰挿雲では、昔は峰が二つ見えたらしいが、今は木が生い茂り峰は見えない。別の場所に建物を建てて、そこから峰を鑑賞するようになっているそうだ。

趙公堤

西湖が美しい湖であることは否定しないが、週末に行ったので人が多く、個人的には、少し離れたところにある趙公堤の方が、さらに気に入った。1242年に造られたが、今は地図では杭州花園となって、一部に住宅が建っている。ここにもホステルがある。このあたりは観光客も少なく、環境は抜群なので、再度 杭州に来る機会があれば、是非このホステルに泊まりたいと思った。

趙公堤

抜群の環境の中にあるホステル

雰囲気の良いお茶屋もある。

蓋叫天(Gai Chao Tian)というお爺さん

蓋叫天(Gai Chao Tian)故居

お爺さんが、とても雰囲気の良い場所に住んでいた。一般公開されている。

趙公堤から少し西湖に近づいた所にある庭園。こちらも風情がある。


その他の杭州の町並み

最後に空港バスの中から写真を撮った。

中国の他の都市と同じように高層のビルも多い。

福建省や浙江省に多いのが4階建て、5階建ての家。集合住宅ではなくて個人の邸宅である。バスで高速道路を走っているだけで、沢山見かける。こんなものを日本で建てたら、固定資産税が払えず夜逃げしないといけないのではと思ってしまう。
日本は実質 社会主義。中国は200%金儲け主義だと つくづく感じる。

5階建ての家

4階建ての家
形が同じなので、分譲住宅にも見えるが、色は異なる。図面をコピーした?

外側は巨大だが、窓から反対側が透けて見える場合が多い。外はできたが中身は何も無い場合も少なく無さそうだ。
3階以上は上り下りも大変そう。当然エレベーターがあるのか? できれば、家庭訪問して、中の様子を見せてもらいたいものだ。

BC級グルメ

←トマトと卵のスープは、日本では、あまり見かけないが、自分で作ってみたくなる一品だ。茹でた菜っ葉をオイスターソースにつけるのも、日本ではあまり見かけない。

→ 中国では、普通の人が朝飯を外食しても、予算は50円程度であろう。いろいろ食べて、その倍くらいの値段になったが、それでも、十分安い。

失敗編

辛い炒め物

酸辣湯(サンラータン) 

しいたけ入り野菜炒め
これは○

適当に炒め物を頼んだら、唐辛子だらけであった。あまり辛くない部分を選んで食べたがかなりきつかった。酸辣湯(サンラータン)は、中華料理のスープの定番で、美味しいが、味がきついので一人なので、食べきるのは難しい。二人以上必要だ。

空港

杭州から日本に帰ったので、空港の様子を紹介しておく。

まずは、市内の空港バス乗り場から。 西湖の少し北にある。中国の空港バス乗り場は、以前は、民航(ミンハン)の集票処であった場合が多く、バス乗り場が分からなくても、タクシーでミンハンと言えば、何とかなることが少なくなかった。今は、それが南方航空などになっているものの、やはりミンハンで通じることが多い。

杭州駅前からも空港バスに乗れるが、途中なので、満席で乗れない可能性も少なくなく、始発の場所に行った方が安全だ。

空港バス乗り場

出発ロビー

到着ロビー

空港バス乗り場

国内線到着ロビーを出たところ

ラウンジ

Yクラス利用だが、Star alliance goldでラウンジの券をもらえた。

利用したNH952便 KIX行き

ほぼ同じ時間にJALのNRT行きも
飛んでいる。

機内食


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