Montego Bay, Jamaica

2004年 12月



インターネットの格安航空券検索サイトで、NWのお買い得 格安航空券が見つかったので、すかさず Montego Bay, Jamaicaに行ってみた。 ここは、米国本土で最遠のマイアミよりも、かなり遠くにある。ここを最終目的地に選べば、すごいことができるのでは?(年間米国三往復でプラチナ維持)と、妄想を抱きたくなるが、たぶん それは難しいことだろう。

ノー・プロブレムな国ジャマイカ

ジャマイカと言えば、合言葉はノー・プロブレム。現地では、会話の随所に現れる言葉だ。Tシャツのロゴでも"No Problem Jamaica"をよく見かける。ジャマイカの旅もノー・プロブレムであって欲しいと期待したくなるが、実際には、物価高で、財布が悲鳴をあげたり、そう簡単ではない。「ノー・プロブレムと人は言うが、実際には沢山問題がある。」 そう言っている現地人もいる。
それでも、町の随所で音楽にあわせて踊っている人を見かけると、やっぱりノー・プロブレムなのかと思ってしまう。

旅の方は、すんなりいかないのが普通で、ジャマイカに来て、得るものも沢山あるのは言うまでもない。

ハマイカとジャマイカ

ジャマイカは今回始めてだが、メキシコではJamaica(ハマイカ)というジュースを何度も飲んだことがある。そのため、ジャマイカに来たら、現地では、国名をハマイカとよんでいるのではないかと思っていた。しかし、ボブ・マーリーも英語で歌を歌っているし、ジャマイカは、もとはイギリスであって、今も英語圏。当たり前だが、ハマイカではなかった。

Jamaica(ハマイカ)@Mexico


この手の勘違いは、私が住んでいるSiquijor(シキホール)を「色情る」と読んだり、Siquihorと書いたりするようなものだ。日本人には難しくて間違いやすいが、「色情」では恥かしい。スペイン語読みか、英語読みかよく確認しておく必要がある。


ホテル地区

Montego Bayの一般のホテルは、空港から1〜2kmほどの地域に集まっている。また、高級リゾートは、過密地域は避けて、別の場所に散在している。そちらはガイドブックによれば、1泊300〜400ドルもしていて、私には無縁と最初から敬遠した。

以前からあるホテル街は、Doctor's Cave Beachと呼ばれるメインのビーチの一帯にある。観光地なので当然かもしれないが、ここでも、私の感覚で安宿と呼べるようなところは存在しない。
空港から、ホテルのある地域まで、近いところでは1kmほどしか離れていないので、十分歩ける距離だが、そうする人は私も含めて1万人に一人くらいだろう。観光地なので通常はタクシーに乗ることになろう。

有名だと言われているDoctor's Cave Beachは、狭いが雰囲気は良い。しかし、ここは何と入場料として5ドル徴収する。ビーチが有料なんて聞いたことがないと憤慨したくなるが、ビーチに行かなくては、何しに来たのか分からなくなるので、ここは大目に見てやるしかない。

Doctor's Cave Beach

Doctor's Cave Beachの料金所

ホテルが並ぶGloucester通り

怪しい人物

ホテルのある地域から1kmほど離れたところにダウンタウンがある。
ダウンタウンに向かって歩いていると、怪しい人物が声をかけてきた。日本人とみて、日本語で話しかけてきて、怪しいものを売りつけようとしているのである。「日本人か」とは聞かずに、「どこから来たか」と聞くので、こちらは、「フィリピンから来たのだ」と主張して、追い払おうとするが、しつこくついてくる。 今度は、「どこに行く。」と言うので、「ダウンタウンだ。」と答えると、「やめとけ。」と言う。 「何故か。」と理由を聞くと、「人々がクレージーだからだ。」との返事。こちらは「ノー・プロブレム」と言ってやったが、さすがに、クレージーという言葉に期待が高まった。  
この怪しい人物は、こちらが怪しいものを買うつもりがないことが分かると、諦めてどこかへ行ってしまった。
ダウンタウンに着いてみると、町は活気に溢れているが、特に異常はない。クレージーなのは、さっきの怪しい人物であることが分かった。
この他にも、歩いていると怪しい人物に出くわすが、相手にしなければ問題ない。

活気に溢れるダウンタウン

ホテルがある地域が観光客ずれしているのに対し、ダウンタウンは庶民の生活の場。活気に溢れていて楽しい。この国の普段の生活を肌で感じることができる。歩道が壊れていたりとか、ゴミが落ちていたりとか、私の場合は東南アジアで馴れているので気にならないと言えるが、少々の汚さは無視して、ダウンタウンを散策したいものだ。

市場に行くと、みな売り込みに熱心なのだが、別に買わなくてもノー・プロブレム。試しに店の1つに入り、店主と冗談を言い合って 盛り上がっていたら、20分ほど経ってしまったが、それでも 何も買わずに帰ってきた。この国はフィリピンと同じような陽気な国民性であることが良く分かった。

ダウンタウンの様子

ダウンタウンの市場

バス乗り場

歴史がありそうな教会

ダウンタウンの端の方まで行くとバス乗り場があり、そこからミニバンで各地に行くことができる。次回に備えて、いろいろと情報収集を試みた。綺麗なビーチで有名なネグリルに行くには、途中のLuceaで乗り換えないといけないそうだ。日帰りで田舎の方に行ってみるのも楽しそうだ。乗るときには、運転手よりも、まずは乗客に値段を聞くことから始めれば、ボラレルことも無さそうだ。

B級グルメ

高級なレストランに行けば、当然、美味しいものがあるはずだ。しかし、私のように 手頃な値段で 満足できるものを食べたい人にとっては、残念ながらMontego Bayは外れと言える。今回は、ほとんどBurger Kingに入り浸りになっただけであった。メキシコに行けば、安くて美味しいものが、幾らでも食べられるのと比べ、こちらは雲泥の差がある。 そのため、ここでは、食事の話題は却下しようかとも思ったが、それでは正直ではないし、米国から来たファーストフードだけでなく、現地の庶民の料理もあることはあるので、それを紹介しておく。

Jerk Chicken

Jerk Chicken(ジャークチキン)は、ジャマイカの人気メニュー。スパイシーで特徴がある味。一度は試してみるべきだろう。
安くて美味しい店はどこなのか、簡単には分からなかったので、安直に、ダウンタウンのIsland Grillというファーストフードのチェーン店に入った。揚げパンのFestivalや焼き飯等がセットになっていた。手前左のポテトサラダは、セットに含まれていないのに、まんまと売りつけられてしまった。

BROWN STEW CHICKEN

Jerk chickenもそうだが、庶民的な食べ物にはchickenが多い。ダウンタウンの大衆食堂で、これとCurry chickenとの選択になっていたのだが、どちらも十分カレーであった。写真の後ろ側の焼き飯も、ほとんどドライカレー。
こちらへ来て、安い店で食事しても、野菜が含まれない場合が多かったが、ここは刻み野菜が付いていて満足できた。J$200

焼き魚

手頃な大衆食堂を見つけるのが難しく、そのためIsland Grillに再度入って、今度は焼き魚を注文した。アルミホイルの包み焼きなのだが、お手軽なので私もフィリピンでよくやる料理方法である。こちらは、魚をしばらくタレにつけているところが違う。私の場合は、買ってきた刻み野菜を回りにばら撒き、味噌を載せて焼くだけ。適当に放ったらかしにしておいても、5ペソの野菜がこげるだけ。手軽なのでよく作る。ここでのタレに漬けるというアイデアを頂こうと思った。

暑い国なので、お土産店でもビールは置いてある。ジャマイカにはRed Stripeという銘柄のビールがある。残念ながら他には無さそうだ。輸入に押されている感がある。(→ 詳細

安宿

私の意味での安宿は、ここには存在しないようだが、とにかく、今後のためにも、少しでも 安いところを探そうと、場所を変え、泊まり比べて情報を集めた。

RIDGEWAY GUEST HOUSE

ビーチの近くでホテルが集まってるところは、観光地なので 安宿は見つけにくいだろうと思い、最初の日は、空港の近くに泊まることにした。ガイドブックによれば、空港のすぐ前に、Airport Innという宿屋があるはずである。ここなら歩いて行けそうなので、トボトボ歩いて探したのだが、見つからない。近くの人に聞いても駄目。どうやら「***のだまし方」というよくあるパターンにはまってしまったようだ。
仕方が無いので、他を当たった。そのあたりでは他に選択肢がなく、RIDGEWAY GUEST HOUSEというところにたどり着いた。値段を聞くと、69ドルとのこと。高くて無理なので 退散しようとすると、60ドルにするとのこと。余り変わらないのだが、荷物を持って他を探すのは大変なので、相手の努力に報いて、一晩だけ泊まることにした。

部屋は、値段が値段だけに悪いはずはないが、安宿指向の者にとっては、良すぎて懐にこたえる。観光客は見かけず、宿屋というよりアパートだった。

場所は、空港の前の道を左へ約200m。

帰ってきて、HPの料金表を調べてみると、もう少し安く泊まれることになっている。どうもボラれたようだ。

34 Queens Drive, P.O BOX 1237,
Montego Bay #1, St James, Jamaica WI
www.ridgewayguesthouse.com
Tel: 876-952-2709

RIDGEWAY GUEST HOUSE

前の道は歩道がなくて、
歩くのも容易ではない。

Caribic House

一泊45ドル。 hostelworld.comで見つかり それなりに安いのだろうが、まだまだ、私の意味での安宿ではない。RIDGEWAYと比べると、安い分部屋も狭いが、テレビもあるし、勿論シャワーもお湯が出て、エアコン付きである。Doctor's Cave Beachの入り口のすぐ近くにあり便利である。
値段は、hostelworld.comでは、二人部屋が一人当たり25ドルということであった。シングルの部屋はないので、、ここから予約すると、一人の場合、検索で出てくる料金の倍払う必要がありそうだ。日本の冬場は、現地のハイシーズンで、さらに値上がりするかもしれない。

69 Gloucester Ave, White sand beach

Hotel Gloriana

料金は$30〜60. プールがあり、その回りの部屋が$30とお得だ。週末には現地の人で混むので、$30の部屋は満室の可能性が高い。 $30の部屋がこのあたりでは一番安そうである。それでもプールの周りで寝そべっていることもできるし、宿泊費を押さえたい人には、ここしかないというのが、今回の私の結論である。ビーチまで少し離れているが、せいぜい500m程度。十分歩ける距離である。空港の前の道を右へ600m程度のところにあり、帰りはここから空港まで歩いた。ホテルの入り口には、専属の車と、とてもフレンドリーなドライバーがいつも待機していて、それを利用してあげれば、ドライバーは喜ぶことだろう。

1-2 Sunset Ave. White sand beach

Hotel Gloriana


おまけ

空港の前の道を右に曲がりすぐのところに、1軒のホテルがある。インターネット上の噂によると、日本を強制送還された悪者が、ホテルのオーナーとグルになって、ここに泊まった日本人を監禁してしまうそうである。そこまで書いてあるので、さすがに今回は敬遠したのだが、帰りにその前を通ってみたところ、どうもそんな風ではない。
噂を流しているのは、別のところの宿屋の陣営の人で、安全を確保するためには、そこそこの値段のところに泊まれと主張し、自分の陣営の宿を紹介しているのである。情報を流していただくのはありがたいが、どうもこの悪評は、中傷とも取れ、そのまま受け入れ難いものがある

次回は、現地のお巡りさんと相談し、大丈夫そうなら、試しに このホテルにも泊まってみたい。

噂の宿屋

空港・フライト・機内食

空港から、空港バスのようなものはなくて、通常は、ホテルから送迎してもらうか、タクシーに乗ることになる。

もう一つ 空港で注意しないといけないことがある。入国側には両替所が1箇所しかなく、しかも それが、入国審査と税関の間にある。そこで、両替を済ましておかないと、現地のお金が手に入らない。そんな空港は世界的にも珍しい。私の場合も、まんまと失敗し、職員に頼んで逆行させてもらった。
ホテルの支払いは通常米ドルだし、当面、米ドルだけで乗り切ることも可能だが、安心のため少しは両替したいものだ。ただレートが悪いので、必要なら、後でレートの良い両替所を探すべきだ。

空港前の駐車場から

帰りのフライトで、ジャマイカの料理が食べられるのではと期待したが、駄目であった。同じケーキに、同じサラダ。行きのフライトと同じところで作ったことが一目瞭然でわかるメニューで、米国から持ってきたものであることが判明した。
Yクラスの機内食が有料になっていて、機内食の必要な数が少なく、現地でわざわざ調達することにはならないのだろう。一日一便しかなく、しかも朝 米国を出発し、午後 米国に戻るスケジュールなので、すべては、当然の結果と言える。ジャマイカで飛行機が一泊して、午前に現地を出発、昼食が出るようになっていれば、現地の食事が出そうだが、1日1便ではあり得ないことだろう。

機内食

NW利用の場合、ジャマイカ便は、現状ではメンフィスとモンテゴ・ベイ間を結んでいて、途中で、キューバの上空を飛ぶ。
とにかく、初めて見るキューバなので、興味深く見ていたのだが、ほとんど農地であった。
島が連なっているところが見えて、そちらには 行ってみたくなった。
海岸沿い(中央)に写真を撮ったが、ほとんど判別できない写り具合になってしまった。微分した方が良さそうだ。

キューバの上空


最後に、いくつかトピックスを追加しておく。読み返してみると、失敗談ばかりになっている。

ボブ・マーリーは遠かった

ジャマイカと言えば レゲエにボブ・マーリー。現地に行くまでは、それしか思いつかなかったのだが、その足跡を訪ねるのに、モンテゴ・ベイからでは遠過ぎた。ボブマーリー博物館は、首都のキングストンにあるのだが、これは、島の反対側である。道を歩いていると、タクシーの運転手が「明日キングストンまで行こうぜ」と声をかけてくるが、とても支払えるような料金ではないはずだ。

もう一箇所、田舎の方にボブ・マーリーゆかりの場所があるそうだが、そちらも、かなり距離が離れている。

ブルー・マウンテンで失敗

ジャマイカと言えば、ブルー・マウンテンで有名なのだが、現地なら安いという論理は通用せず、とても高い。インターネットで検索してみたところ、ストレートのブルーマウンテンだと、日本では、1kg1万円ほどで売っている店もあって、それに比べれば現地の方が安いと言えるが、とにかく高い。
それでも、折角だからと、試しに少し買って帰ったのだが、なんと香りが消えてなくなってしまっていた。粉になるまでひいてあるので 香りは残らないものなのか、 それとも、単にまがい物を売りつけられたのか、よくわからない。 
結局、日本のスーパーで売っている安物だが香りがするコーヒーと混ぜて飲んでいる。
豆のまま買ってくれば良かったのか。 それも、よく分からない。次回試せばよいのかも知れないが、財布が許してくれないことだろう。

ホテルのポイントで

米国系のホテルチェーンの高級ビーチリゾートがあるので、そういうところのポイントを貯めている人が ポイントを使ってリッチなリゾートに泊まれば、モンテゴ・ベイでの滞在は まさに 極楽そのものであろう。 食事やその他すべてを含んだ料金設定になっているので、ポイントを使えば、財布は疲弊しない。
先日私のところを訪ねてきた人は、米国出張で、マリオットのポイントをしこたま貯めて、3ヶ月は無料で泊まれるとのことである。そういう人がモンテゴ・ベイに来るのが、一番お得で良さそうだ。
「宿、食事、自然、どれも最高。ジャマイカは素晴らしい。」ということになるはずだ。


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