台北 2017

2017年9月作成



象山から見た台北市街の様子
しんどい目をして、かなり登ったつもりだが、
台北101は、まだ見上げている高さなのだろう。

台北についてはこれまで何度も取り上げ、有名な観光地は、かなり網羅したはずだ。既に、かなりにニッチなところを紹介するようになっていたが、今回はさらにその路線を進め、これまで取り上げなかったところ、今回初めて行ったところを中心に紹介したい。

西本願寺広場

こういう場所を、最初の方に取り上げるのは、かなり内容が偏っていると言えなくも無いが、台湾の人々の日本好きを表す良い例の一つなので、強調したくなった。台北の町の中心部にある西本願寺の跡地がリニューアルされ、市民の憩いの場の公園として開放されている。これが反日の国々だったら、抗日戦線の記念館が出来てみたり、怨念の銅像でも立ちそうに思われるが、こちらでは、そのまま西本願寺の名前も残り、建物の跡地が史跡に指定されたり、市民の憩いの場として好意的に受け入れられている。

西本願寺が主導して、宗教活動の一環で、再建を進めたということなら、ここで 特に取り挙げたりしない。戦後、日本の権利が無くなっている中で、不動産価格が高騰している台北の一等地を西本願寺が買い戻すというのも到底できない話だろう。

入り口に説明書きがあり、それによると、1975年の火災で、お寺の建物は消失してしまい、焼け跡は、長らく 不法占拠の建物で占められていたそうだ。その後、町の緑化運動の一環で、2005年に違法建築物を撤去し、2012年に広場が完成したそうだ。

場所は、西門の地下鉄の駅の南側にある。

国立台湾博物館
土銀展示館

土銀は土地銀行のことで、英語だとLand Bank。フィリピンにもLand bankはあって、看板の色も似ていて、系列かと思ったりもするが、そんなことはないだろう。本家の博物館の前にあり、国立台湾博物館は台北駅からも近く、その前と言えば、台北に観光で行ったことがある人なら、分かるはずだ。万一、ピンと来ないなら、台北を紹介した以前の記事も読んで頂きたい。

台北に初めて観光で行くなら、博物館だったらまずは故旧がお奨めで、最初にここに来るのでは、順番が逆だろう。そうは言っても、シャープも買収されるくらいのご時勢で、台湾の経済発展の結果を反映して、ここの展示も十分充実している。

西本願寺広場と同様、反日的な内容は見当たらず、土銀になる前の日本の勧業銀行のこともいろいろ紹介している。歴史的な価値があるということだろうが、御金蔵の中にも入れ、そちらもなかなか興味深い。

恐竜の展示

金庫の中

消えた円環

食堂街として有名な場所だったが、今は、建物がなくなってしまい 面食らってしまった。食堂は、かなり前に無くなっていたが、別の建物ができていたものの、それも無くなり、パッと見たところ、円環の場所とは分かりにくい。

説明書きによると、1993年と1999年、二度に渡る火災で、食堂街は消失してしまったそうだ。

話は変わるが、台北の安宿で会ったこれから日本語教師を始める人の話だと、家賃が高騰し、台北市内にはとても住めないそうだ。もしも、これから この場所に平屋の食堂街を再建したら、テナント代はかなり高くつきそうだ。

円環跡地の現在の様子

跡地にパネルで紹介されている1999年の火災の様子

永楽市場

円環の周囲を歩いていたら、永楽市場にたどり着いた。周囲は綺麗に改装され、観光地化していて、やたらと日本人が多く、ツアーのコースになっているようだ。台湾土産の定番のカラスミも見かけたが、ずっと前に空港で買って帰った値段よりもかなり安かった。しかし、ここも観光客向けのようだし、もしも、お土産にまた買うことがあれば、さらに別の一般向けのお店にも足を運んで、値段を比べた方が良さそうだ。

永楽市場

永楽市場の前の建物

中山市場

以前台北に地下鉄が無かった頃には、よく市バスに乗っていたが、そのころから、中山北路に中山市場というバス停があったことは、よく覚えている。しかし、実際に市場があるのかどうかも分からず、場所も知らなかった。今回は犬棒で見つけたので、試しに中に入ってみた。場所は当たり前だが中山市場のバス停の近くだ。中山北路ではなくて、長安西路から入るのがフェイントと言えそうだ。

中は普通の市場だが、フィリピン、ベトナム、カンボジア、タイなど東南アジア諸国の市場とは違い、日本並に清潔な感じだ。
ただ、値段が書かれていないのが、日本と大きな違いだ。

中山市場の建物

市場の中の様子

大安森林公園

同名の地下鉄の駅もあり、行きやすい。ただの公園と言えば それまでだが、公園好きの人にはお奨めだし、建物のある場所ばかりにいるようなら、たまには、緑の多い公園に足を運ぶのは良いものだ。

池もあり、いろいろな鳥もいる。
ベンチに座ってのんびりが気持ちいい。

日本から贈られた桜の木
枯れてはいないが、かなり厳しい感じに
見受けられる。鳥害もありそうだ。

台北植物園&国立歴史博物館

植物園と歴史博物館は隣接していて、どうせなら両方一緒に行った方が効率か良い。植物園は無料で、歴史博物館も無料のような安い入場料に設定してある。博物館は、昔は 木造で、規模も小さかったが、今は、建物が立派で、展示も充実している。個人的には、展示も良いが、3階の窓側の休憩スペースが気に入っていて、特に暑い時期の平日だと、人もほとんど来ないし、エアコンが効いて、窓越しに植物園の池を眺めながらゆっくりするのに良い場所だ。

植物園の敷地には、南門町三二三と書かれた日本式の家屋がある。

地下鉄の最寄は小南門駅。

植物園の様子

歴史博物館

南門町三二三

南門町三二三の部屋の中

象山歩道

象山も同名の地下鉄の駅があり行きやすい。台北101の次で、終点なので なおさらだろう。
外国人観光客が多く、結構人気の観光スポットなのだろう。たしかに、山の上からの眺めが良い。台北101ができて、その周辺を含めた高層ビル群が 眺めにアクセントを与えていて、それが 外国人観光客の多さにも影響していそうだ。

最初の階段から、かなり急で、自信のない人はお帰り下さいと主張しているように思える。先の方ではさらに急で、体力的に課題のある人が、スタックしている姿も見かけ、そこそこ元気な人向けと言える。

暑い時期だと汗をかくので、適度な気温の季節に行くのが良さそうではあるが、今回、暑い時期の日中に行ったものの、木で日陰になっているところが多く、それほど暑さは感じなかった。暑い時期だと、山の上の展望台で風が吹いているかどうかも 印象に大きく影響しそうで、今回は心地よい風が吹いていたので、山の上では心地良かった。

象山の登り口

山の上からの眺め

その他

消えた毒蛇研究所

以前取り上げた毒蛇研究所があった華西街は、今は様変わりして、毒蛇も消え、台南担々麺の店も見当たらない。オイルマッサージ、足裏マッサージの店が増えた。

台北駅に座り込む人たち

台湾人の家で家事や介護の仕事をしている
インドネシア人が、日曜日に集まって、飲んで食べておしゃべりししている場合が多い。香港のセントラルで日曜日にフィリピン人が集まっているのと似ている。

台北で食べる

飯包

台湾の庶民の食べ物で財布に優しく、安旅の日本人にも嬉しいのが、沢山おかずが並んでいる中から好きなものをとって食べるスタイルのお店だ。この飯は、他のアジアの諸国だと、アジアぶっかけ飯と呼んでいる人もいるが、最近の台北だと飯包と看板に書かれている場合が多い。これだと、お皿に盛って、店で食べる方より、パックに入れて、持ち帰る方を言いそうだが、日本のお弁当屋さんとは違い、大抵は店でも食べられるようになっている。

以前だと、弁当のような名前や、ファーストフードで快の字が入っている場合が多かったが、最近は、飯包と書いているのを良く見かける。

長安飯包店
@長安西路

長安飯包で食べた
50元定食

別の店で、メインのおかずを二つ
取って、割高になった例

丼が流行

日本料理では、少し前までは、ラーメンととんかつが人気で、よく見かけたが、今回はやたらと丼を見かけた。日本では、うなぎ丼、ウニ丼など一部を除くと、丼は大衆食堂のメニューというイメージが強い。しかし、台湾では、概して日本よりも値段は高く、かなり高級と言え、丼店は安旅の旅行者が行くようなところでは無さそうだ。日本円換算の高さは、円安・台湾元高も影響している。

その他

泊まった宿の近くの豆乳店@長安西路
以前と比べ日本人がかなり増えた

左の豆乳屋の豆乳(豆漿)、油条など。

豆花
@台北駅2Fフードコート

乗り物

桃園国際空港と台北市内との間の移動は、これまでは空港バスがメインだったが、MRTが運行を始めたので、渋滞の心配もなくなり、便利になった。

空港行きMRTの車内の様子

空港行きと その先まで行く列車がある。

中国でよく見かけるシェアーの自転車は、台湾にもあって
Ubike(Youbike)と呼ばれている。

早速フィリピンでも真似をしてやろうと思い、Youtube、Ubike, WeChatのパロディで、WeBikeと名づけてみた。しかし、ちょっと芸がないので、後から名前を変えるかもしれない。真似をすると言っても、大した話ではなくて、こちらで運営しているラーニングセンターという簡単な施設で、生徒に、シェアー自転車を無料で貸し出そうという考えだ。どうせ中古の安い自転車を使う予定で、日本だったら、適当に簡単に集めて来れるはずだが、そこはフィリピン。中古自転車を集めるのに難儀して、先に進んでいない。


(参考)これまでの台北関連の記事

台北小特集

UA Fクラス2万マイルで行く台湾 
 
第一部 超親日の国 台湾へ行こう
 
第二部 予約、フライト、空港
 第四部 台北 2005

台湾特集 2011
 第九部 最近の台北

台北 2013

台北 円山公園、美術公園とその周辺 2017


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