アモイ コロンス島

2008年 2月



日本から、フィリピンに戻る途中でアモイに寄り道した。その中でも、居心地の良いコロンス島を紹介する。
コロンス島は、アモイ島の沖に浮かぶ小さな島(=嶼)で、以前の租開地。洋館が並び、雰囲気が良くて、観光客が多い。漢字では、鼓浪嶼と書き、北京語の発音や英語表記ではGulangyuとなる。しかし英語の地図では、Gulangyu Isletとなっていて、ガイドブックやインターネットで出てくるコロンス島同様、島々のように重なっているようにも思うが、あまり気にすることもないのだろう。

居心地のよいユースホステル

最近 コロンス島にユースホステルができたという情報を得て、空港から一直線。と言っても、例によって利用したのは一元の市バスで、かなり時間がかかった。その後 渡船で島へ。コロンス島の船着場からユースホステルは近くて 簡単に見つかった。ところが行ってみると、満室と言われてしまった。「向かい側にも別のドミトリーがあるので、そちらに行け。」と言われ、行ってみると、そちらも満室。週末で中国人が沢山泊まっていたようだ。仕方ないので、客引きに引かれて行った。100mほど離れたところにあるエ康苑というところで、私の基準では、どう見ても安宿ではない。むしろ高級か、超高級で、貧乏人の泊まるところではなく、普通なら別の安宿を探しに行くところだ。しかし、既に二軒満室で、日も暮れかけて来て、おまけに荷物も多いので、そこに泊まることにした。一泊150元。

エ康苑

次の日は、午前中からホステルに行って、ベッドが空いていることを確認。早速お金を払った。月曜日なのでチェックアウトした客が多かったようだ。とても快適で、これでホステルかと思うようなところである。部屋はドミトリーで二段ベッドが置いてあるだけの相部屋なので、それよりは、普通のホテルの個室の方が上と言えるだろうが、いろいろな人に出会えてドミトリーも楽しい。場所良し、設備良しでは、今後混み合いそうに思う。私はYHの会員証があったので1泊40元だった。会員でなくても泊まれて1泊50元からとのことである。

リニューアルで綺麗な建物

庭も手入れが行き届いている

島の様子

コロンス島への渡船
行き無料、帰り8元。
2階は追加料金あり

コロンス島側の船着場

コロンス島側から見るアモイ
よくある写真なので、ここでは昼と夜を比較してみた。

日光岩

日光岩に登らないとアモイに行ったことにはならいとガイドブックには書いていたが、ここも、中国の他の有名観光地と同様、入場料ハイパーインフレの影響があり、回避した。

鄭成功の像

こちらはお手ごろ価格だったので、入場料を払って中へ入った。他には客が居なくて 貸切状態だった。 

お土産屋の並ぶメインストリート

船着場の近くにある
ショッピングモール

市場
前日は子鮫が並んでいた。

骨董品屋も何軒か見かけた。
ガラクタ屋と言った方がぴったり?

生活臭漂う横丁

船着場からしばらく歩くと、
緑が多くなる。

コテージ造りの参考にしようと思い撮った。
現地で買ったガイドブックによれば、ここにも泊まれるそうだ。
左側はオーシャンビュー。右側は大き目だが、多分事務所。
ピアノで有名なコロンス島。
ピアノ演奏を聴かせるスピーカーが地面に設置されている

洋館巡り

コロンス島は、元租界地。外国人や故郷に錦の華僑が建てた洋館が立ち並ぶ。

洋館と言えば、「花より団子、洋館より羊羹」と分けのわからないことを、ついつい考えてしまう。 フィリピンで、食が足りていない人々の横に住んでいるので、影響されたのかもしれない。羊羹は出ないが、洋館レストランでリッチな食事をしなくても、外から眺めるだけで、洋館は十分楽しめる。

洋館巡りをするなら、「Discover Gulangyu 中英対照 魅力的鼓浪嶼」というガイドブックが役に立つ。わざわざコロンス島だけのガイドブックがあるのも通な話だが、これを買うだけでも現地通になった気分がする。

空家のようだが、趣がある洋館

手入れが行き届き、いかにも金持ちが住んで居そうな洋館

よく見かける様式

元アモイ博物館

元アモイ博物館は、今はオルガン博物館となっている。説明書きによると、

  台湾 板橋 林鶴寿建造 
  1907年 始建
  1913年 因 経費問題 停工
  日本人続建
  1920年 落成

板橋の林さんのことは書いてあるが、日本人の名前は触れられていなかった。
台湾の板橋にある林家花園には、15年以上前に行ったことがある。豪華な庭園で、これを建てたのが台湾で大富豪だった林家である。
一族は日本軍に追われて、アモイのコロンス島に移りあらたに邸宅を造営し小板橋と呼んだそうだ。

安アパートと化した洋館

お世辞にも高級とは言えそうにない洗濯物が沢山干してあり、
生活臭が漂っている。

洋館と言えば、思い出すのが神戸の異人館。超高級のイメージしか浮かばない。コロンス島の洋館にも、そういう高級なところもあるが、それよりも、庶民的な安アパートと化しているところが多い。いかにも安っぽい洗濯物が あちこちの洋館で見られる。

インターネットで検索したところ、中国人は、誰も住んでいない洋館に勝手に住み着いてしまうと書いていた人が居たので、それが正しければ、安アパートと書いたのは間違いになる。しかし、第二次大戦後外国人が居なくなって勝手に洋館に住み着いた中国人が沢山居そうな気もする。

コロンス島にある別荘の広告を見ていたら、1億円以上しそうなところもあるので、洋館も安いはずがない。勝手に住み着いては、誰が公共料金を払うのかという疑問が出てくるし、洗濯物から判断して、安アパート・賃貸の住人が多いことは間違いなさそうだ。

日本領事館跡

ガイドブックに 元日本領事館だった洋館のことが載っていたので、ちょっと行ってみた。住所から、場所を探そうとしたが、旅行者には、すぐには分からなかった。しばらく探して、結局、泊まったユースホステルのすぐ横であったことが判明した。

原日本領事館

建物は結構大きい
ここも安アパートと化して、生活臭が漂っていた。

ここが、どういう権利関係になっているのか、非常に興味がある。
アモイのすぐ近くには台湾の金門島があるくらいで、第二次世界大戦が終了し、日本人が去って、その後、勝手に住み着いた住民、台湾へ移った国民党、中国共産党の三つ巴でいろいろなことが起こったのではないかと勝手に想像するが、残念ながら 今のところよい文献が見つかっていないので、よく分からない。
今度行ったら、住民にたずねてみたいが、不法占拠を咎めていると取られ、石でも投げられるかもしれないので、住民には聞けないだろう。近所の人ぐらいか。それも、「日本人が何しに来たのか?」と詰問されそうだ。

歩いて島一周

せっかくなので、島を一周してみたいものだ。普通の観光客は、電気自動車に乗るのだろうが、コロンス島の歩き方を極めたいと思ったら、徒歩で回るしかない。

船着場に近いビーチは
人が多い。

少し離れたビーチは、
ほとんど貸切状態

遊歩道が整備されている。

島の反対側に建築中の建物

何かを展示する場所になりそうな感じだった。

鄭成功の像の横の歩道。


別荘のゲート

超高級な別荘だ。

コロンス島で食べる

普通なら、海鮮料理を堪能するのがコロンス島外国人観光客のやることなのだろう。しかし、今回は、フィリピンに戻る途中で寄り道しただけ。安宿に泊まり、安飯を食べ、無料で外から洋館を眺め、どれだけコロンス島を楽しめるか調べるのが主な目的なので、食事もB,C級グルメだ。

快食

PANDA EXPRESS式に出来合いのおかずを選ぶ。ビール(右)と合わせ10元。店が綺麗でないだけで、味はパンダと比べ遜色なし。

雪津ビール

600cc、 3.6%以上。
中国の他のビールと同じで、軽い以外にコメントなし。

ゆで串料理

野菜がいろいろあってヘルシーだ。ビール(右)と合せ約10元

恵泉ビール(Light)

620CC, 2.8%+
これも軽い。

沙茶面

辛い。きな粉のにおい。5元

ケーキ

9.5元。B,C級グルメの域に入らないが、ピアノの音が聞こえるコロンス島には相応しく、ホステルの庭で食べるのが良さそう。味は悪くなく、一度中国のケーキも試してみたい。


写真館のリストへ戻る