空港の雲助タクシー   

2001年2月



北京国際空港にて
写真は本文の内容とは関係ありません。
     

空港の雲助タクシーには出会いたくないものだ。このホームページでは、できるだけ安く旅行する方法を紹介しようとしているので、タクシーの話題は少し場違いかもしれない。しかし、空港に着く曜日や時間帯によってはタクシーを利用せざるを得ない場合もある。

まずは、これまでに経験した空港雲助タクシーの事例2件を紹介しよう。

1件目は、一昔前、初めて海外旅行に出た時のこと。マドリード空港で雲助タクシーに出会った。日本から出掛ける時一緒だった人たちとたまたま同じ便でロンドンからマドリードに着いた。彼らはスペイン語学科の学生で、現地に交換留学している知り合いが迎えに来ていた。スペイン語がバリバリの人たちなので安心して、彼らと一緒にタクシーに乗って町に出た。タクシーの運転手は途中走りながら、地名や建物などを簡単に紹介して、その後すぐ目的地に到着した。そして、料金は約15000円だと言い出す。観光案内したのでこの値段だと言い張るのである。通常より一桁は高い値段だ。私はスペイン語ができないので、同乗の学生たちに任すしかなく、そのままの値段を、割り勘で払った。バスや電車で行けば、2桁は安いところなので、随分ボラれたものだ。

もう1件は、ブリュッセルでのこと、3年ほど前の出来事である。
ドイツのハノーバーへ通信情報関連の展示会である CeBIT を見に行った。CeBIT の客が70万人近くいて、帰りはドイツからの便はどこも満席。しかたないので、ブリュッセルから帰国した。当然ながら、UAで米国経由である。
雲助タクシーは空港に向かうタクシーで出没した。通常なら料金の安い電車で空港まで向かうところなのだが、この日は鉄道がストライキをしていた。そして、隣の駅まで行って代替バスに乗れと言われた。しかし、隣の駅では、頼みのバスは来なかった。仕方が無いのでタクシーで空港まで向かった。順調にメーターは動いていたのだが、空港手前で急にメーターが跳ね上がったのである。そのため料金が倍近くになった。メーターに細工をしてあるのは明らかなのだが、インチキを証明できないので、十分な抗議ができずに、そのままボラれてしまった。

この2件に懲りて用心しているので、その後は雲助タクシーには出会ったことがない。

例えば、雲助タクシーで悪名高い北京空港では、夜に到着し、バスが終了してしまった場合には、近くの機場(空港)賓館に泊まり、無料の送迎バスに来てもらう。
それ以上に悪名高いマニラ空港では、定額のクーポンタクシーに乗るのが普通だし、最近は、専ら空港の外まで強引に歩いて行って、料金20円の路線バスに乗っている。さすがに荷物があるので、料金10円のジプニーに乗るのはこの時だけは避けている。いずれにせよ、悪質な輩に儲けさせるのは避けたいので、初めてのところでも、できるだけ前もって調べて行き、ボラれないようにしている。


しかし、本当のところは、北京やマニラでも、怖いもの見たさで雲助タクシーに乗ってみたい気もする。毎日空港に何度も通い、車や運転手の写真を撮り、プレートナンバー、運転手の名前等必要な情報をメモし、雲助かどうか結果を表にまとめて、インターネットで公表したら楽しそうだ。また、時間帯や服装なども、大きく影響しそうなので、それらも変数に加えて試してみると面白ろそうだ。

しかし、時間的にも資金的にもそこまで手が回らないのが現実だ。そのような内容が書かれているかと期待して、この文を読まれた方があるかもしれないが悪しからず。

インターネット上では、いろいろな実験が行われていて、雲助タクシー公開実験なるものを試して見るのも面白そうではある。参加者から結果をインプットしてもらい、データを集計するのである。しかし、怖くて参加者がいないのが実態かもしれない。



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