2012年6月作成
2016年4月最終更新
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ベトナムで麺類と言えば、まずはフォー(PHO)であろう。私も麺類は嫌いではないし、ベトナムに行けば、どこでも食べれて、手軽なのでフォーをよく食べる。熱い麺なので、衛生面でも安心だろう。しかし、繰り返し食べていては流石に飽きてくる。そこで、お薦めなのが、今回取り上げるブンチャ(Bun Cha)である。以前にも取り上げているが、ここではブンチャをメインに紹介する。普通なら、普段はフォーで、たまにブンチャということになりそうだが、私の場合は、フォーとブンチャの店が並んでいれば ブンチャを選ぶ。ブンチャは、ベトナム式のつけ麺で、麺はフォーと同じく お米の麺で色は白い。何が良いかと言えば、全体のバランスと言えそうだが、野菜がたっぷりで、つけ汁の中には、通常ならミンチ肉だが焼いた肉がたっぷり入っている。これには、この白い麺が相応しく、黄色い中華そばの麺は これには向かないだろう。
追加でベトナム名物の揚げ春巻きを注文し、つけ汁で一緒に食べている人も多い。
生野菜が沢山付いてきて、私はヘルシーだと思って一杯食べてしまうが、胃腸に自信のない人は、止めておいた方が良いのかどうか、そこはなんとも言えない。
ベトナム全土で食べられるのだろうが、ハノイなど北部ではよく見かけ、南部ではまだ見たことがない。特にハノイにはブンチャの屋台が多い。個人的には、ハノイの旧市街にあるDong Xuan市場の南側にある屋台街のブンチャ屋によく行く。この屋台街はガイドブックにも載っているし、ハノイに観光に行った多くの人がDong Xuan市場へお土産を探しに行きそうで、この屋台街を通り抜けたことがある日本人はかなり多そうだ。実際、この路地で写真を撮っている日本人をよく見かける。
このお店、味は良いが 課題は値段である。最初に行った4年前は、1万5千ドンだったものが、順調に値上げを繰り返し、今では2倍の3万ドンになってしまった。何度も通っていて、リピーターなので、ボッタクリはなかろう。現状で値切って2万5千ドンにしてくれるかもしれないが、気持ちよく食べるため、3万ドンを受け入れている。今後も順調に値上がりすることだろう。ただし、インフレを反映して、ベトナムドンが順次下がっているので、日本円に換算すれば、2割程度の値上がりというところだろう。
ハノイのDong Xuan市場
の近くのブンチャの屋台左のブンチャ屋のある屋台街
他にもハノイにはブンチャ屋が沢山あるが、これまでに食べたブンチャの写真を紹介しておく。
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ブンチャの店 欧米人のカップルも食べていたが、路上に椅子と机を並べるだけのこの手の店舗でもOKな日本人と、無理な日本人に大きく分かれそうだ。 |
上の写真の店と同様3万ドンだった。 |
(2014年7月更新分)
ハノイへ行くと旧市街の市場の近くにある屋台横丁のブンチャを毎回食べているが、前回は、ブンチャの親戚の似たものを試す浮気をした。今回は、いつも行く屋台以外の他の店も試すという別の浮気の話である。
ハノイの旧市街の中でも10箇所くらいはブンチャ屋の前を通ったし、既に何箇所かは試してみた。以前日本人の旅人カップルから、ハノイのブンチャ屋でぼられたという話を聞いたことがあるので、あまり広げるとぼったくりにあう可能性が高まるが、今のところ何とかなっている。いつも行く店は、最初に食べた6年ほど前は1万5千ドンだったものが、今は倍の3万ドンに値上がりした。ベトナムはインフレが日本の感覚だと考えられないほど進んでいて、倍になったのは、ベトナム感覚だと違和感はない。それでも、もう少し安い店もあるはずと探したら、まだ2万5千ドンの店が見つかった。場所は、ハノイの旧市街を歩いていたら誰でも一度は通りそうなビアホイ交差点(PHO LUONG NGOC QUYEN & PHO TA HIEN)があって、そこから北上して次の通りの角にある。沢山の客が食べていて、たぶん美味しいのだろうと思って入ったら、確かに味は良かった。ただし、客が多い一番の理由は値段が2万5千ドンで他より少し安いからだと理解した。馴染みの店の方が少し高いが、味が心持洗練されていると思うと共に、なにより野菜が食べ放題で、種類が多いことが 野菜好きには嬉しい。さらに 野菜は しばらく置くと乾燥してバサバサになり 味が落ちるが、そうなると、水洗いした野菜を追加してくれたり、こだわりの店なのが良い。ということで、浮気の結果 安い店に乗り換えるということはない。
ハノイの旧市街の中央辺りにあるブンチャ屋の店舗と
そこで食べてブンチャ(2014年4月)ブンチャ評論家を目指して(?)、ハノイ以外でも、各地でブンチャを試している。ハイフォンでは、歩道に沢山椅子を並べて、沢山の人が食べているので美味しいのだろうと思って食べてみた。通常、具の焼肉はミンチ肉を固めて焼いた、ミニ炭焼きハンバーグのようなものだが、ここでは、焼いた後 細く切った肉だった。値段は2万8千ドンだった。
ハイフォンで食べたブンチャ
ニンビンで食べたブンチャ
値段は2万5千ドン(2012年)
麺を適当な大きさに切ってあり、食べやすいとも言えるが、麺が短いのは
日本的感覚では少し抵抗がある。
口コミサイトでNo.1のブンチャ店 Bun Cha Ta
知り合いがハノイで有名ブンチャ店に行ったという話を聞いて、私も試しに行ってみた。有名口コミサイトのハノイのレストラン全体で一番人気になっている店だ。大衆料理が一番なのは変で、ステルス・マーケティングか?という疑いも持ってしまうが、そうではなくて、ブンチャがベトナム料理で一番だと認められたのだと思いたい。私も一番だと思う。
味は確かに良かったが、それ以上に値段が高くて、個人的には、一度行けば十分という 行く前から予定していた結論のとおりだった。
客はほとんどが観光客で、そもそも、見た目があまり綺麗とは言えない屋台で食べるブンチャを、普通の小奇麗なレストランで出すようにして、屋台は衛生面で不安だという観光客のニーズに対応したところが特徴なのだろう。
Bun Cha Taの店舗 Bun Cha Ta 5万ドン
ブンチャの亜流?
通常 網で焼いた肉が、タレに浸けてある場合が多いが、それ以外にも、肉の代わりに豆腐が入ったベジタリアン用や、肉は無しで春巻きが入っているものも食べたことがある。肉の値段が高いので、豆腐や春巻きだけだと割安だ。焼肉と春巻きの両方付ければフルコースで美味しいが値段も上がる。
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@ニンビン |
@ニンビン |
ブンチャの親戚?(2013年4月追加)
ハノイに行くと いつものように市場の横の屋台でBun Chaを食べている。しかし、毎日食べていては流石に飽きてきて、浮気をしてみたくなった。ハノイの旧市街は、そのまんまBC級グルメのテーマパークのようになっていて、観光客も多く、食べ物屋も揃っている。ぼったくりには注意が必要だが、庶民向けの屋台では、それほどぼらない。
今回 人が食べている様子を伺いながら、試しに入ってみた店にはBun Dauと書いてあり、Bun Chaのような付け麺なので、試しに注文してみた。Bun Chaには、焼肉が付いているが、こちらは、揚げ豆腐と練り物である。タレは、魚の塩辛のような感じで、かなり塩辛く、少し生臭い感じもするが、それは許容範囲であった。麺は、米の麺でBun chaと同じだが、かなり くっ付いていて、それを適当な大きさに切ってある。付いている野菜は、Bun chaと比べて種類が限られているが、かなり香りの強い葉っぱも入っていた。
結論を先送りしてしまったが、どうもこれは、当たりではない。理由は総合的なものだ。二度と食べないというほどではないが、Bun chaの方が はるかに美味しい。浮気は駄目よということか。
Bun Dau
Bun chaがない場合に代替案として よく食べるのが Banh Cuonと呼ばれるもので、同じく米の麺の付け麺だが、麺が平べったい。これは以前、雲南の建水で食べた越南小巻粉と同じ薄い膜であり、ひっくり返したざるの下から蒸気が上がって来て、その上で作る。飲茶の腸粉みたいなものでもあるが、腸粉より少し薄めで、少し堅めであろう。
パスタでも同様で、麺の形が違うと食感は大違いで、異なる食感を楽しめる。付け合せは焼肉ではなくて、練り物で、Bun chaより値段は安めである。
インターネットで検索すると、飲茶の腸粉のように、具の入っているものもあり、境界がややこしい。
Ban Cuon ベトナム語は北京語の四声より多く、六声まであって難しいが、日本語で晩婚と言えば通じるので、自分の中では勝手に置き換えてしまっている。
Bun cha, Bun dauと続いたので、ブンラク、ブンチンを探すのが次のAction planになりそうだが、あまりありそうな気がしない。
もう一つ、かなりハイレベルの親戚を紹介しておく。残念ながら、人が食べているのをみて、同じものを注文しただけなので、名前が分からないが、以下の写真の料理である。春巻きや腸粉のように巻いたもので、中にしっかりと具が入っていて、外側は半透明でやわらかい。タピオカ・スターチで作った皮ではないかとも思うが、よくわからない。野菜と付けタレは、Bun chaと同じだった。
その他の麺類
参考までに、ベトナムのその他の麺の写真を紹介しておく。
フォー(Pho) ベトナムの定番 Bun Bo Hue フォーのスープがあっさりしているのに対して、こちらはスパイシー。フエ発祥ということだろうが、他でも食べられ、日本で長崎チャンポンが全国進出したというのと同じだろう。名前を忘れやすいので、文房笛と覚えている。