楽々エコノミー・スイート

December 2001



横がすべて空いている
DC10の五人掛けの席

時節がら、ガラガラの飛行機に乗ることが多い。こう 空いているとマイレージ上級会員の御利益は少なく、国際線でのアップグレードは期待できない。従って、バジット・トラベラーはエコノミークラスに座ることになる。それでもガラガラのエコノミークラスは、それなりに、いや、うまくやれば、ビジネスクラス以上に快適なのである。

空いていると3人掛けや4人掛け、さらには5人掛けのシートを一人で占有でき、フルフラットの快適な熟睡を、既に経験されて方は多いはずだ。
これを仮にエコノミー・スイートと呼んでみた。何故ここで、エコノミー・スイートを取り挙げたかと言うと、何度も乗っているうちに、エコノミー・スイートには、工夫の余地があることがわかったからだ。

最近の飛行機のシートは、一昔前のバスのせんべいシートとは違って、体によくフィットするようになっている。ところが、これがエコノミー・スイートには邪魔なのである。普通の向きに座る時には良いのだが、シートをまたがって 横向きに寝ようとすると、床がでこぼこして具合が良くないのである。

そこで、何かを敷きたくなる。例えば3席分使う場合、そこに置いてある枕と毛布のうち、毛布1枚をたたんであるまま、真ん中の席に敷く。そして、3個の枕の1個を肩のあたりに置き、残りの2個を重ねて枕に使う。そして、毛布2枚をかぶって寝る。ポイントは、座席の窪みを毛布や枕で穴埋めしてやることだ。

UAやNWでは、毛布や枕は袋に入っていないので、そのまま気軽に、枕や毛布を沢山使うことができる。置かれ方から判断して、使われなかった毛布や枕も、すべてクリーニングなどの処理を行なうはずだからだ。 (そうであって欲しい。) それなら、全部残らず使った方が、無駄が少ないはず。
これに対して、COでは、毛布や枕をセットにして、ビニール袋に入れてある。
これだと、ビニールが破られず未使用の毛布や枕は、当然そのまま次回に使われることだろう。そこで、ビニールを3枚も4枚も破って、使ってしまうのは、気が引けなくもない。それでも快適さのと天秤にかければ、強引に使ってしまうべきと言いたい。

上下に敷く毛布の枚数は、場合によって調整が必要だ。暑がりか寒がりか個人差がある。フライトや航空会社によって機内の温度は異なる。さらには、どのシートかによっても温度は異なる。

最後に安全ベルトだが、毛布の上から、フライト・アテンダントに見えるように締めないといけない。
寝ていても安全ベルトを締めるためには、バックルの方のベルトを、通常よりかなり伸ばさないといけない。大抵フルに伸ばすことになるだろう。同じ付け根のベルトが、オス・メス異なっていれば、それらをセットに使った方が楽である。しかし、例えばバックルだけ、なぜか同じものが2つ 同じ付け根から付いていることが多い。
ベルトのオス・メスが、どう取り付けられているかによって、寝る向きを変えても良い。
安全ベルトは簡単に取り外せる場合が多いが、かと言って 勝手に付け替えるのは、やり過ぎだろう。

自分でエアマットでも持ち込めば、さらに快適になるだろうが、最低限の工夫でも、かなりの快適さを実現できるので、機会があれば試して頂きたい。


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