特典旅行の燃油サーチャージ

2008年11月作成




ちょっとデリケートな話題で、書くのは止めて欲しいという人がいてもおかしく無さそうだが、あえて取り上げることにした。「特典旅行」と「燃油サーチャージ」をキーワードにして、インターネットで検索すると、特典旅行の経験があまり無い人を中心にして、実態とはかなりかけ離れたことを書いている記事を、少なからず見かけたからである。

私の場合、これまでUAで約300万マイル、NWでも130万マイル程度をもらって、そのかなりの部分を特典旅行に利用してきたが、未だ 特典旅行では一度も燃油サーチャージを徴収されたことはない。NWのマイルでNWのフライトを利用する場合にも、燃油サーチャージを徴収するようになったので、これが年貢の納め時かと思ったが、2ヶ月ほどで無料に戻ったので、請求されずに済んだ。しばらくは、払わない記録が続きそうだ。

最もよく利用しているのが、UA,NWのマイルで、同じ航空会社のフライトを利用する場合だったので、それでは当然問題なかった。NWマイルのCO利用も同様である。その次に多かったのが、今はNWとの提携が一時か永久か中断しているセブパシフィック航空(5J)の国内線の場合で、請求されたら払って下さいと、特典旅行発券時に何度も言われたが、請求されたことはなかった。5Jのキャンペーンでは、航空券代は無料。 実際に発券してみると、その他いろいろ加算され999ペソというようなことが少なくなかった。その他というのは ほとんど燃油サーチャージである。このような状態で、特典旅行で燃油サーチャージ請求されては、特典旅行の意味がない。詐欺だと言われかねないし、常識的に考えれば追加徴収は難しいはずだ。

その他の安パイを挙げると、昆明空港では、未だに民航(ミンハン)のノリで、航空会社にかかわらず、ごちゃ混ぜにチェックインさせる。そのような状況では、燃油サーチャージを後から請求するような煩雑なことは 起こりにくそうだ。

以上は安全パイだが、UA,NWの提携会社のフライトの特典旅行もかなり利用し、いずれも請求されずに済んでいる。

冒頭で書いているように、人から嫌われるかもしれないのが、マイルを使う航空会社、利用航空会社、空港等、どの組み合わせで、燃油サーチャージを請求されなかったという事例を具体的に書くことだろう。インターネットで公表されると、それを参考にして、同じ特典旅行を発券する人が増え、そのうち、航空会社が請求を始めるかもしれないと危惧されるからである。私の経験を、ここで少しぐらい書いても、影響ないとも言えそうだが、それが安パイだと言い切る自信もない。ただ、実態としては、現状では請求されることは少ないというのが、私の経験上では 言えることである。

実際に請求された組み合わせというのは、幾らその情報がインターネットで流れても問題ないはずだ。既に安パイではなくなったので、状況がさらに悪くなる心配はないし、燃油サーチャージが撤廃される以外には、良い方向に変わることも無さそうだからだ。NWマイルでMHのフライトを利用する場合のように、既に安パイでないことが分かっている組み合わせの情報がインターネット上に十分あれば、自分の所望の特典旅行をキーワードに検索して、燃油サーチャージの請求の可能性が高いかどうか 予測できるはずである。検索に引っかからなければ、多分大丈夫だろうということだ。

組み合わせに登場しそうな要素としては、マイルを利用する航空会社、フライトを利用する航空会社、空港、職員、利用クラス、マイレージのレベル、利用者の態度。これくらいが挙げられそうだ。

それ以外にも、影響しそうな要素としては、通常、燃油サーチャージは発券時期を基準にして請求するので、料金がたびたび変更になっているような状況では、処理が煩雑になるという点だ。先日も空港のチェックイン・カウンターでは判断しかねて、電話審査にもつれ込んだことがあった。発券時期が6月で、搭乗が燃油サーチャージの値上げ直後の7月だったが、電話を横から聞いていた範囲では、発券が6月というのが免罪符になって無罪放免されたようだ。マイルはUA、フライトはCA、職員はNHという組み合わせである。最高裁の判事に例えられる電話審査の担当者がKeyだとも言える。Cクラスで 他に待っている人がいなかったのは、マイナスに作用した可能性もある。待っている人が多ければ、例えれば税関審査と同様で、電話審査のような手間のかかることは省略されるかもしれないからだ。場合によっては、Cクラスなので無罪放免の可能性が高くなるとも考えられる。

罪人のように書いたが、これは言い過ぎで、航空会社も 請求されたら払えと言っているだけで、それが、この場合のルールであろう。請求されなかったら払わなくてもよいと言われたこともないが、聞けばそう答えてくれるはずだ。買い物をして、店員が間違えて お釣りが多いのを気づいたが、返せと言われなかったら返さないうのとは話が違う。その場合は当然、多過ぎる分は、返えさないといけないだろう。しかし、この場合は、利用する航空会社の職員が判断して決めるので それに従うと言うことである。

関係ないと言われるかもしれないが、何度でも書きたい事例で、空港のチェックイン・カウンターで納得のいかない請求を受けて、支払ったことがある。
SFOからUAを利用して、日本にストップオーバーして、シンガポールを往復するQクラスの1年オープンの紙のチケットの場合である。NRT/SINの間の予約が取れず、旅行代理店で、紙のチケットにRQと書かれてしまい、そのままOKが出なかった。仕方ないので、後日 空いている時期に飛んだのだが、RQに書いてある日付からの変更だとUAの職員からNRTで言われ、手数料を1万円請求された。RQでなくて、OPENと印刷してもらい、その後電話で予約すれば問題なかったのだが、RQでも日付が入っているから駄目だとの一点パリ。未だに納得がいかないが、現場で決めるので、従わないと搭乗券をもらえない。

燃油サーチャージも、請求する場合とそうでない場合があり、現場の職員がそれを判断するということである。

PS. 変更手数料の例は、やられたら、やりかえすという話のやられた方にしかなっていないかもしれないが、そう厳密な話をすることもないので、削除せずに残しておく。


航空会社を刺激するのはやめて欲しいというのが、多くの方からの要望であろう。特に今回のように冒頭の表題に、刺激が強そうな文言が並んでいるのは、もう少し書き方を工夫できそうにも思う。しかし、何も情報がないのも便利が悪いので これを書いた。

さらに、それほど刺激にならないと想像できる状況もある。それは、特典旅行、無料航空券と言いながら、高額の燃油サーチャージを請求するのは、航空会社の職員もなかなかやりづらいだろうということだ。上の5Jの例のように、航空券代金0ペソで、総額999ペソのほとんどが燃油サーチャージの状態で、燃油サーチャージを請求していては、すべてのお客から詐欺呼ばわりされてもしかたないだろう。5Jは極端な例だが、例えば日本の大手航空会社の場合でLAX行きの格安航空券が41000円で売られていて、燃油サーチャージの方は12月まで66000円。この状態で、特典旅行の燃油サーチャージを請求していては、5Jの状況に近いと言えよう。ただ、請求される可能性がないとは言えないので、私だったらそんなリスキーな発券はしない。ここでの話の範囲なら、UA、NWのマイルを使い同じ航空会社で飛ぶということだろう。いずにせよ、多くの場合、航空会社の職員も、燃油サーチャージを請求しにくく、請求したくない状況になっているとは容易に想像できる。


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