島々 香港

2010年8月作成
2013年6月更新



 

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「香港に来たら必ず離島巡り(Island Hopping)に行った方が良い。」とまでは言わないが、島好きの私としては、香港のお奨め情報の一つとして、この話を紹介したい。一方、飲茶好きの私としては、飲茶屋(酒楼、海鮮酒家)巡りが一押しであることは間違いないが、これも、普通の人からすれば、最初に登場させるような話ではなかろう。香港島巡りも主流からはかなり離れていそうだが、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシアなどで主流たり得るアイランドホッピングと対比しながら、行ってみると面白そうだ。青い海を期待しても駄目だが、替わりの何かが見つかることを期待したい。

今回は、初日の夕方から長洲島に行き、二日目、早朝からいつもの様に倫敦大酒楼へ飲茶に行きその後、セントラルから坪洲島へ渡り、さらに 対岸のランタオ島の大澳を目指し、最後にちょっと変だが、陸路の地下鉄も利用して、さらに船に乗り継ぎ 南Y島へ渡った。

長洲島

長洲島は小さな島で、島の中でも特に小さな島に興味がある私が 以前に香港で島に行くようになったきっかけの島である。島の真ん中が砂でつながっているだけで、反対側へ簡単に横切れるというのが、頭に残っていた一番の印象である。
島に着くと人の多さに圧倒されたが、それに対応して、コンビニなども充実していて、昔と比べかなり様変わりしてしまった。

船着場周辺は人でごった返していた。

船着場とは島の反対側にあるが、100mほどしか離れていないビーチ
夕方でも賑わっていた

細い路地は、小さな島に多い。

坪洲島

坪洲島(Peng Chau Island, ペンチャウ島)は、ランタオ島の東にある小さな島。まさに何も無い島と一言で言い切ることもできるが、長洲島が海水浴客でごった返しているのとは対照的に、この島は訪れる人も少なく、離島ファンには なかなかいい感じである。何も無いと言っても、香港のことなので、私が好きな飲茶屋も、ちゃんとあった。離島のさらに離島(大利島)まで橋を歩いて渡り、さらにその先で、潮が満ちてくると離れそうな岩まで行ったので、ここまで来れば日本人初とくらいは言えるかと勝手に想像した。その後 Googleで検索したところ、大利島までは行かなかったという日本人は見つかったが、あとは中国語ばかりだった。

今回 回った中で、個人的に一番気に入ったのがこの島である。静けさが残っていて、のんびりできそうで、アクセスが良く、おまけに私の好きな飲茶屋も揃っている。次回 機会があれば、この島だけ来て、朝と昼に飲茶のはしごをしたいものだ。

船着場の近くにある潮州会館
ベトナムのホイアンでもこの手の会館をいろいろ見かけた。華僑の溜まり場と
いうことだろう。

この島でも飲茶屋は健在
好運酒楼

離島の離島である大利島に架かる橋

大利島には汚水処理施設がある

離島の離島の離島
大利島につながる砂洲の先の岩
満潮になれば、独立するはず

島の回りを巡る遊歩道
綺麗に整備されているが、マイナーな島なので、途中で誰も見かけなかった。

島の真ん中当たりの農村風景

船着場から島の反対側の海
長洲島と似ていて、この部分の
島の幅は非常に狭い。

ランタオ島

ランタオ島は以前は離島だったが、新空港ができて、橋が架かって電車でも行けるので、大陸の一部のようになってしまった。ここでは、除外してもよかったが、島内の離れたところにある大澳は雰囲気が良いと言う人がいて、私も試しに行ってみた。

梅窩(MUI WO)

以前はランタオ島の玄関口だった。今も、船のアクセスはよく、高層のマンションも立ち並んでいる。住宅用とリゾートマンション用に共用されているうように見えた。今回は、船でここまで来て、バスに乗って大澳まで行き、帰りは、大澳から地下鉄の駅までバスに乗った。

到着前の船から見た梅窩の町

フェリーターミナル前のバス乗り場
ここから大澳行きのバスに乗った。

大澳(TAI O)

観光客は多いが、昔ながらの雰囲気で、なかなか味わいのある町である。町の中央を流れる川もなかなかいい感じだ。
しかしながら、私は少し外れた海岸線に立ち並ぶブリキ屋敷に一番興味を持った。満ち潮になれば一部は水上になり、これもスクワッターと言うのだろう。ところが お金持ち香港のことなのでエアコン付きだったりする。どうしてブリキなのから始まって、聞きたいことは一杯あったが、素性が怪しそうで聞きにくい雰囲気だった。とにかく、ブリキ屋敷というアイデアをもらったのが収穫だ。

中央を流れる川に沿って、
町が発達している。

川口にも沢山の家。

観光の町でみやげ物屋が並ぶ

ここにもある関帝廟

海沿いにブリキ屋敷が並ぶ一角

地下鉄 東湧駅

梅窩はランタオ島への海路の入り口であったが、東湧(Tung Chung)駅は陸路の入り口と言える。ここは安く空港に行きたい私のようなバジットトラベラーにとっては、空港バスS1の発着点として欠かせない通過点だ。しかし、今回は、ここから、地下鉄で乗り換えなしに、セントラルまで向かった。そこは、離島巡りのフェリーの起点で、次は南Y島行きの船に乗った。どうも変なアイランドホッピングになってしまったが、ランタオ島まで行ったので、それでも良かろう。

東湧(Tung Chung)駅前

南Y島(LAMMA ISLAND)

南Y島(LAMMA ISLAND, ラマ島)は香港島すぐ南に見える大きな島なので、行ったことがなくても、見たことがある人は多いはずだ。
前回私がこの島に来たのは90年代で その時も島を横断した。今回も同様にして、船で着いて反対側の船着場まで歩いて行った。この島にもビーチがあるので、夏向きの島とも言えるが、遊歩道も充実しているので、ハイキングなら 涼しい時期が向いていよう。

坪洲島と同じだが、この島は前回と比べ様変わりしていた。新しい建物が一杯あって驚いた。家が沢山建っていたが、見た感じ英語でいうVacation Rentalが多そうだった。前回は見かけなかったが、大きな発電所もできていて、そこから場所は離れるが丘の上の風の強そうなところには、風力発電の設備までできている。

前回は、島の横断道を歩いていくと、途中でユースホステルがあったのを覚えているが、今回はそちらとは別の道が、メインの遊歩道になっていたので、ユースは通らなかった。案内には野営地と書かれていて、前回見たユースの建物がどうなったか興味はあったが、先を急いだので、そちらは行かなかった。

セントラルからのフェリーが着く
榕樹湾の街中

ビーチもある

遊歩道も整備されている

索罟湾
榕樹湾の反対側にあり、
ここにもフェリーが着く。


フェリー乗り場

離島への起点はセントラルのフェリーターミナル。スターフェリーの乗り場の横に並んでいるので簡単に分かる。他にもいくつか船の乗り場はあるが、今回は香港仔の船着場も利用したので、下に写真を載せておく。南Y島行きの船が出る。
離島同士を結ぶアイランド・ホッピング便もあり、一日で複数の島に回りたい人には便利である。

セントラルのフェリー乗り場と
その前のバスターミナル
埋め立てで以前とは様変わりした。

香港仔の船着場
(渡碼頭)

香港仔のすぐ向かいの島
住宅街になっている


(2013年6月更新分)

島々香港 未遂編

塔門島

香港の島巡りはかなりニッチな世界で、その中のメジャーどころは一通り回ってしまったので、他に普通に乗り合いの船で行ける島を探したところ、見つかったのが塔門という島である。ところが、古い情報を元に出掛けたので、船着場まで行ったものの見事に船に乗り遅れてしまった。未遂で終わってしまったので、次回機会があれば再チャレンジすべく、情報をまとめておく。

塔門島行きの船には何箇所かから乗れるが、一番便利そうなのは、西貢の北にある黄石からである。

船着場には、船会社の名前が入った時刻表があり、後から再度調べたら船会社のサイトで時刻表が見つかった。船着場で見かけたものと同じで、これを書いている時点では、黄石を午前10時35分に船が出る。順番に戻っていくと、黄石へは西貢からKMBの94番のバスで行ける。KMBのサイトで検索すると、所要30分で30分ごとにバスは出ていることまでは分かるが、時刻までは書いていないようで電話で問い合わせるようになっている。料金はHK$6.5で、おつりが出ないので要注意だ。西貢へは各地からバスが出ているが、地下鉄の彩虹(Choi Hung) 鑽石山(Diamond hill)の各駅から乗るのが便利で、彩虹からはミニバスも出ている。初めてだと乗り場が分からなかったり、週末しか出ていないバスを延々待ったリ、ロスが多いので早めに出かけたい。

興味がある人は、Google earthで塔門島で検索して頂きたい。

黄石の船着場

西貢のバス乗り場

蒲苔島(Po Toi Island)

塔門島への船のスケジュールを調べていたら、同じページに蒲苔島行きの船のスケジュールも載っていた。蒲苔島は赤柱の南東6kmほどのところにある小さな島で、船は赤柱と香港仔から出ている。船の便は少なく、日曜日に出掛けるのが良さそうだ。


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