大韓航空で飛ぶMNL/ICN/NGO

2005年2月作成
2007年11月更新


紆余曲折のルート MNL/ICN/NGO

UAでもNWでも、特典旅行のルールは、いろいろあって複雑だし、さらに毎年のように変更される。そのため、実際の予約の電話を入れた時に 航空会社の職員から、関連するルールを教えてもらうことも多い。
例えば、今回取り上げるNWの例では、アジア地域の場合、特典旅行では、乗り継ぎは一回までというルールができているそうだ。少し前には二回乗り継ぎできた例がある。また、こちらは以前からあるのかもしれないが、地域によらずダブル・オープンジョーは不可で、シングル・オープンジョーまでというルールがあるそうだ。言われて調べてみると、確かにNWのホームページもそう書かれている。ただ PEXのルールには、ダブル・オープンジョーも可能と明記されているので、特典旅行の方でも ありだろうと誤解していた。

フィリピンに戻るのに毎回特典旅行を利用しているが、NWの場合は、

NGO/MNL NW
MNL/DGT(ドゥマゲッティ) 5J(セブ・パシフィック航空)

という経路を往復することが多い。これだと、現状の特典旅行のルールでも問題ない。ところが、今回フィリピンに行く往路のNW便の予約は入ったが、復路のNW便が混んでいて予約が入らなかった。仕方が無いので大韓航空(KAL: 韓国の人によるとカール)を利用することにした。

一番乗りたいのは、DGT/MNL/KIX。しかし、NWのMNL/KIXが飛ばなくなって、その代替案がDGT/MNL/NGO。その中のMNL/NGOのNW便が取れなくて、DGT/MNL/ICN/KIXとしたいところが、これだと 乗り継ぎが2回になり駄目である。日本に帰れなくてはどうしようもないので、フェリーでマニラまで行くことにして、MNL/ICN/KIX(KE)を利用しようとしたところ、今度は、ダブル・オープンジョーで駄目。結局帰りはMNL/ICN/NGO(KE)という経路に決まった。

MNL・KEラウンジ

KEのチェック・イン・カウンター
NWと同じで70番〜80番あたり

KEの専用ラウンジ

KEラウンジに置かれた食べ物
TG,NWの方が少し良い

NAIA3と呼ばれる新ターミナルに移転するという噂は 何年も前からあるが、今のところ旧ターミナルのままである。遅れているのは、空港管理を請け負った企業と国の間で もめて契約解消になったのが ひびいているからだ。最新の噂を信じれば、もうすぐ新しいターミナルに移転するはずだが、フィリピンのことなので何とも言えない。

とにかく、旧ターミナルでチェックイン。スカイチーム・メンバー同士ということで、NWの代わりにKEに乗ることになったのだが、空港のチェック・イン・カウンターも やはり、NWとKEは同じ場所であった。

ラウンジは、KEの専用ラウンジがあった。TGとSQも別だし、航空会社が空港に支払う料金は、日本の空港に比べれば、格段に安いのだろう。私が大工に支払っている日当が、現地の相場に合わせ200ペソ(400円)。これと同様にして、ラウンジの受付の職員の給料も安そうだ。
置いてある食べ物は、他社に比べると見劣りするが、日本の空港よりははるかに良い。
パソコンが2台置いてあり、無料でインターネットが使える。最初に、係員に頼んでIDとパスワードを入力してもらう。

KE662便 MNL/ICN

〜セレクトシートが断然お得〜

KE662便1列、2列目
同じゲートに着いた同じ機材だが、こちらはKE751便。前2列は2−2−2で、その後は2-3-2。
前後の間隔も随分違う。

KE662,KE751とも機材は、773で3クラスの席になっていた。ところが、NWの旧774と同じく、予約は2クラスしかなくて、Fクラスぽい席に、Cクラスで乗れる。正式名は不明だが、前の2列がNWのセレクトシートに相当する席になっている。後方の客から苦情が出るのを気にしたためか、KE662便では、離着陸以外はずっと、同じCクラスの前後をカーテンで仕切って見えないようにしていた。いかにもノーマルのCクラスの料金を払って乗っていそうなビジネスマンが前2列ではなくて、気の毒な気がした。食事まで違うのかと期待したくもなるが、カーテンのため確認できていないものの、さすがにそれは無しで 同じ食事のはずだ。

先日乗ったTGのCクラスも同様だが、ブランデーは レミー・マルタンXO。 UAやNWより良さそうだ。フィリピン流がすっかり身について、どうせ無料なら、値段の高いものを頼もうとXOを飲んだのだが、他にこれを頼んでいる人はいなかった。韓流は 比流とは違うようだ。

前菜

サラダ

メインデッシュのカレー

KE662便Cクラスの機内食

食事は、一品ごと別々に持ってくるし、3時間余りのフライトとして、十分満足できる内容であった。

← モニタは他社より高くできるように、支えの部分の形状が変わっていた。大型画面にはなっていない。
席は、フル・フラットに近くなり、フット・レストが高くまで上がるのが嬉しい。

→ 途中で済州島の上を飛んで行った。台湾の上も飛ぶ。

ICN ・ KEラウンジ

ICN

ICNのKEのCクラス・ラウンジ

オフィスのように、パーティションで仕切られている。

ラウンジの食べ物

さすがKEの本拠地だけあり、
とても充実している。

ICNには 今回初めてやって来た。ほんとうだったら既に30回は来ていても良いところだが、実際には初めてである。余談ではあるが、何故 そうなったか解説すると以下のとおりである。

私の場合、元々 10年以上UA一筋であった。UAはSEL/MNL間に便があり、KIX/SELなどと接続して、貯まったマイルでフィリピンへ行こうと思っていた。ところが、97年にタイがヘッジファンドの攻撃を受け経済危機となり、それがアジア諸国へ飛び火して行った。韓国も大きな打撃を受け、景気は低迷。旅客が激減し、その結果UAのソウル起点の便は軒並み無くなり、SEL/MNL間も98年2月から飛ばなくなった。
UAはアライアンスで、TGでも特典旅行を利用できるようになっていたが、UAで飛ぶよりマイルが沢山必要で現実的でない。そのため、UAは諦め、NWに乗るようにした。
ところが、そのままUAに乗るのを止めてしまってはもったいない。どうせなら100万マイラーを達成しておいた方が上級会員を維持できて 何かと都合が良い。1Kを6年続け、100万マイラーを達成し、SEL/MNL便の運休から5年遅れて、こちらも運休だか乗休だかを決め込むことになった次第である。UAのMNL便が再開すれば、またUAに乗ろうと7年越しで待っているが、未だ吉報はない。
ただの1路線であるMNL便がなくなった影響を これほど受けているのは 珍しい話であろう。もっとも、普通なら馬鹿馬鹿しい話だと、一言で片付けてしまうだけのことだろう。しかし、これを読んでいる人の中には、参考になることがあるに違いないと、わざわざ書いた次第である。


ICNは建物は新しいし、ラウンジに食べ物がいろいろ置いてあるし 印象が良い。
ただ、空港が新しくなって、売っているものが値上がりしたのではないかと疑っている。以前、人間国宝云々と書いたお酒を金浦空港で買って飲んだところ、なかなか美味しかった。今回も買おうとしたが、かなり高く感じたので買うのは止めた。ジョニ黒(12年)より はるかに高く、ジョニ金(18年)よりは安いが、ジョニ緑(15年)ほどの値段がしていた。他にも高いと思ったものは沢山ある。

KE751便 ICN/NGO

こちらも機材は773で、最前列の快適シートに座れた。

90分程のフライトだが、ちゃんと食事が出る。私の場合は、朝マニラのマクドナルドで食べたコーヒーとホットケーキのセット36ペソ(70円)以来 本日 五回目の食事で、かなり苦しかった。チューブ入りコチジャン(右端で半分隠れている)をくれるのがKEの特徴と言える。

KE551便の機内食

セントレア空港

到着は、新しい空港になったのだが、到着時間が遅く、急いで空港を離れたので詳しく様子を見ていない。再度利用予定があるので、その後で別途紹介したい。特にラウンジを期待したい。


(2007年11月更新分)

これを書いて、わずか2ヶ月ほどで、NWのマイルで、KEを利用する場合のルールは変更になり、このルートをY2万マイル、C3万マイルなどで利用することができなくなった。現状では Y5万マイル、C7万マイルとなっていて、かなりインフレしている。他よりマイルが倍以上必要などというのは、考えにくく、他のルートも含め、NWのマイルを利用してKEに乗るというのは通常では考えられなくなってしまった。

早くも過去の歴史的事実になってしまったとも言えるが、KEを利用して、NWのマイルを貯める方は、いろいろ可能性が残っており、少しでも、その場合の参考にして頂きたい。


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