荷物重量制限

2006年9月


飛行機に乗る場合に、超過料金を払わなくても どれだけ荷物を持って行けるものか?

国際線のフライトでチェックインできる荷物は、

   米国・カナダ離発着の場合 : 個数 2個まで
   それ以外(アジア線、ヨーロッパ線など):Fクラス40kgまで、Cクラス30kgまで、Yクラス20kgまで

これが一般的な数字で、誰でも知っている常識であろう。

国際線の機内持込荷物

しかしながら、機内に持ち込む荷物の制限の方は 預ける荷物と比べ、航空会社によってかなり条件が異なる。

無料 持ち込み荷物の上限 事例(国際線)

-

UA

NW

NH

JL

SQ

CZ

クラス

F,C,Y

C

Y

F,C,Y

F,C,Y

F,C

Y

F,C,Y

個数

1

2

1

1

1

2

1

1

重量

制限無し

各18kg

10kg

10kg

各7kg

5kg

大きさ

各辺

55x35x22cm

-

55x40x23cm

-

-

-

3辺の和

-

115cm

115cm

115cm

115cm

115cm

ただし、米国発の場合、すべて1個だけ。

実際には、チェックイン時に、機内持込の荷物の重さを調べられることは滅多に無いので、重量制限など気にしないのが普通だろう。 機内持込で 制限が厳しいのは、荷物の大きさ、個数、そして これが最も重要だが、安全面からくる制限であろう。

これまでの私の経験では、機内持込み荷物の重量を調べられ、重量制限の規則を適用されて チェックインするように求められたのは、シンガポール航空1社だけである。上限が7kgまでと、思っていたよりかなり少なく、重量オーバーしてしまったのであった。

上の表にあるように、航空会社によっては、F,Cなどで、1個多く荷物を持ち込めるようになっているところもある。ただし、NWの場合には、機内で使わない荷物は、チェックインするよう要求している。(例えば、洗濯バサミや、魚を焼く金網などは持ち込めないことになるのかもしれないが、実際にはそんなに厳しくないだろう。)

別の例を紹介する。先日 CZを利用するので、HPで調べたところ、上の表のように 持ち込みは5kgまでと書いてあった。そこで、とても厳しそうだと警戒しながら空港に向かったら、KIXのチェックインカウンターには、10kgまでと書かれていた。そして、帰りの広州では、とても10kgでは収まっていそうにない荷物を持ち込んでいる乗客を少なからず見かけた。 

シンガポール航空の事例は例外的で、機内持ち込みの荷物の重量については、実際には、あまり厳しくないのが普通であろう。
ただし、チェックインと機内持ち込みの総重量について、航空会社が決めている上限を超えてしまうと、追加料金を要求される可能性がないとは言い切れない。私がフィリピンに戻る時のように、沢山荷物を持って行こうと目論んでいる人は、総重量の制限については、頭に入れておいた方が良い。JALのHPに書いてあるように、NRT/LHRで10kg超過すると69000円。目の玉が飛び出しそうな高額の超過料金を払わされる場合もあるので注意したい。格安航空券を買って米国に行けば、何万マイルも貯まる金額だ。(NHも同様

(最近は、テロ未遂事件の影響のため、米国発着便などで、機内持込荷物の制限が厳しくなっているが、万一、機内に持ち込むつもりの荷物を チェックインするよう要求されても、運べる荷物の総重量には、基本的には影響しないはずなので、ここでは 特に取り挙げない。)

国際線でチェックインできる荷物 

米国・カナダ発着便

無料でチェックインできる荷物の上限 事例(国際線)

-

UA,NH,JL,SQ,CZ

NW

クラス

F,C,Y

C

Y

個数

2

2

2

重量

32kg x 2

32kg x 2

23kg x 2


NWのYクラスは制限が厳しくなったが、
米国・カナダとフィリピン・香港・中国、日本とブラジルの間を飛ぶ場合には、以前と同様 上限は32kgである。
UAの場合も、米国・カナダと、日本またはブラジルの間のフライト以外は、Yクラスは、最大23kgが2個までと厳しくなっている。上の表は 正確ではないとも言えるが、日本を起点として考えた。

大きさについては、条件はいろいろあり 煩雑になるため、ここでは省略した。

国内線の機内持込荷物

米国内 UA, NW

米国連邦航空局の規定により 数量は一個までとなっている。その他は国際線と制限は同じ。

日本国内 JAL, NH

1個のみ、10kgまで。

無料持ち込み荷物の上限 事例(日本 国内線)

-

JL

NH

個数

1

重量

10kg

10kg

大きさ

各辺

45x35x20cm
55x40x23cm

3辺の和

-

115cm

小型機等で大きさ制限が厳しい場合あり。

国内線でチェックインできる荷物 

米国内 UA, NW

無料でチェックインできる荷物の上限 事例(米国 国内線)

-

UA

NW

クラス

F,C,Y

F

Y

個数

2

3

2

重量

23kg x 2

 大 32kg 2個
+ 小 18kg 1個

23kg x 2

大きさ

3辺の和

各158cm

 大158cm 2個
+ 小115cm 1個

各158cm

UAの場合、閑散期には、上記より多くの荷物を、追加で運ぶことができる。

日本国内 JAL, NH

無料でチェックインできる荷物の上限 事例(日本 国内線)

-

JL

NH

個数

3

3

重量

合計15kg

15kg

大きさ 各辺

50x60x120cm

50x60x120cm

(1)各荷物15kg、3個で合計45kgまで預けることができるのか、 それとも、
(2)数量は3個までで、さらにそれらの合計が15kgまでなのか。
航空会社のHPで 紛らわしい書き方をしているところがあり、それを、そのまま踏襲した。

また、航空会社のHPによれば、スキー、ゴルフ、釣りなどの用具は、無料で預かってもらえるそうで、これは周知の事実だろう。スキーの場合はツアー会社の後押しがありそうだ。
しかし、上の表のサイズにはハンドル、車輪などを含むと、わざわざ書かれていて、サイクリング用の自転車は難しそうだ(NH)。そうは言っても、例えば、宮古島でトライアスロンがあるのは、あまりにも有名で、やぱり 自転車も預かってくれそうだ。(航空会社に問い合わせると やぶ蛇になりそうなので やめた。あやふやな書き方をしている理由は理解して頂けることだろう。 これまで、国際線で、自転車を預け、追加料金を取られたことはないが、UAとアロハ航空の国内線では、追加料金を払った経験あり。)

マイレージ上級会員の特典

スターアライアンス・ゴールドの場合には、アライアンスに加盟する航空会社に搭乗する時には、追加で荷物を預けることができる。

米国・カナダ離発着の場合 : 通常より+1個
それ以外(アジア線、ヨーロッパ線など):通常より+20kg

例えば、UAのFクラスで、日本から米国に行っても、チェックインできる荷物は2個まで、各32kgまでだが、スターアライアンス・ゴールドなら3個まで、各32kgまでと お得だ。

チェックイン+機内持込

当たり前だが、チェックインと機内持込の制限重量を加えたものが、持っていける最大の荷物の合計の重さとなる。例えば、日本からフィリピンまで、NWのCクラスで行く場合には、計算上は、30kg+18kg x 2 = 66kgとなる。UA利用で、米国から日本に帰る場合には、スターアライアンス・ゴールドなら、32kg x 3 + カバン1つに詰め放題 ということになる。

他にも いろいろな制限はあるが、今回は、どれだけ荷物を持って行けるかという観点でまとめた。


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