2008年3月作成
NWでマニラまで行き、さらにフィリピンの地方都市に乗り継ぐ場合に、マニラ到着が夜遅くなり、通常マニラで泊まる必要が出てくる。最近では、5J(セブ・パシフィック航空)の関空便も登場し、同様に夜にマニラに到着する。マニラで どこに泊まればよいかというような質問を、たびたび受けるが、残念ながら、私自身は安宿ばかり泊まっていて、あまり綺麗でなかったりして、自信を持ってお奨めできるところがない。そうは言っても、私の経験が始めてフィリピンへ行く人などに、参考になることは少なくないはずなので、一通り注意事項をまとめてみた。ガイドブックや他の情報と合わせて利用されたい。
長いので読むのもイヤ。簡単に済ませたい と言う人には、日本でホテルを予約し、空港ではクーポン・タクシーを利用することをお奨めする。
マニラ国際空港、以前は国際線と国内線のターミナルが一つづつだったが、現在は拡張され、国際線専用のターミナル1、国際線と国内線共用のターミナル2、3、それに国内線専用ターミナルの4つに別れている。
ターミナル1
従来からの国際線ターミナルで、NW(DL)、JAL.、TG、CO、CXなど、フィリピンの航空会社以外はこのターミナルを利用する。税関を通り、ロビーを抜け、建物の外に出て左側にクーポンタクシーの乗り場がある。到着客は、お迎えが待っているか、クーポンタクシーを利用することが多いはずだ。外国人旅行客は、ほとんど行かないが、建物を出て、右側に約50m進むと、ジプニーやバスが通る道路がある。 階段を上がると、出発ロビーの階に出るが、そこで出発の乗客を乗せてきたタクシーに乗れば、通常のメーター通りで行ける可能性が高い。ただし、怪しいタクシーでないことを十分確認する必要がある。
通常の外国人、特に初めてマニラに来る人は、クーポンタクシー。旅慣れてくれば、出発ロビーでタクシーを見つける。さらに、安いが一番の人は、ジプニーかバスを利用するということになろう。ジプニーかバスで、空港から離れ、改めてタクシーに乗りなおすのも、リスク回避、ボッタクリ回避には意味があろう。
出発階で、タクシーに乗れる ジプニー、バス乗り場 ターミナル2
PALの国際線、国内線のターミナル。PALで国際線と国内線を乗り継ぐ場合には同一のターミナルなので便利。建物を出ると、クーポンタクシー、メータータクシーのサインが出ている。黄色のメータータクシーは、初乗り70ペソ、300mごとに4ペソで、通常のP30+P2.5/300mより高い。ホールドアップ・タクシーはありえない安心代ということだろう。
ちょっと行きにくそうだが、出発階に上がって、出発客を乗せて来たタクシーに通常料金で乗るという人もいる。
建物を出て、左に200mほど進めば、バス、ジプニーが通る道に出る。
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ターミナル3
2008年の夏からオープン。ほとんどは5J(セブ・パシフィック航空)で占められ、国際線と国内線がある。到着階で建物を出て、右側に進むとタクシー乗り場がある。クーポンタクシー、高めのメーター・タクシー。通常料金のメーター・タクシーの3つに乗り場が分かれている。通常料金のメーター・タクシーでも、所定の会社のタクシーが来ていて、正規の職員が配車をしているのが確認できれば問題は無さそうだ。ただ、私の乗った時には、簡単にはメーター通りに行こうとはしなかった。要求して、メーターを倒したと思ったら、今度は、通常より少しメーターが早く上がるように細工してあった。それでも 2割増し程度で、合計200円ほどしか払っていないので、空港からということもあって納得した。空港から直接、タクシーで あまり遠いところまで行くのは考えものだ。
ジプニーも通っているが、少し分かりにくい。空港に行く方は、従来の国内線ターミナルの近くのロータリーで、ジプニーが回っていて、そこが乗り場になっている。空港から乗る場合は、建物から出て、左へ進むと空港の周りの道路にジプニーが通っている。特に、空港からジプニーに乗る人は、空港で働く人以外は皆無のはずだ。
P20のバスも走っているが、街中へ行くバスは、1度だけ乗れたことがあるものの、運行している気配は ほとんどない。運行間隔が書いてあるが、ジプニー方式で発車するので意味がない。ターミナル間を移動するバスは、頻度が少なくないので容易に乗れる。
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第3ターミナル 到着ロビー タクシー乗り場 第3ターミナルを通るジプニー 国内線ターミナル
以前は、PALなども含め、国内線はこのターミナルを利用していたが、最近は、国内線便の多くが他のターミナルに移ってしまい、人の気配も少ない。最近はZest Airが登場して、こちらを利用している。
ターミナル間の移動
普通の空港なら無料のバスがあるはずだが、ここでは料金が20ペソ。ターミナル1、2、3を移動する。ターミナル1とターミナル2は距離が近いので、歩いて移動できる範囲である。ただ、乗客が歩いているのは普通は見かけない。ターミナル2からターミナル1へは、一方通行の道で、ジプニー、バスでも容易に移動できる。ターミナル1からターミナル2へは、乗り物を利用すると、空港の外の道を大きく回ってくることになる。 ターミナル間を結ぶバス タクシー
既に取り上げている通り、空港からのタクシーには、通常料金のメーター・タクシー、割高メーター・タクシー、そして、クーポン・タクシーの三種類がある。クーポン・タクシーは、行き先ごとに定額で 決まった料金以上にふっかけられることがない。しかし、料金は一番高く、通常の4倍程度である。安全はお金で買うというのはある程度当てはまるが、到着時間や その他の条件により、使い分けるということになろう。
バス
バスは、ターミナル2の横からターミナル1の横を通り、ロハス大通り、EDSAを経由してCUBAOへ行く。よほど混んでいない限り、少々荷物が多くても乗せてくれる。クーポン・タクシーは高過ぎて、空港に来る普通の流しのタクシーは不安だという人は、このバスで、ロハス大通り等へ行き、そこからタクシーに乗り換える手もある。荷物が多くなくて、このバスの経路沿いに泊まるホテルがあれば便利であろう。ただし、マニラが初めてで、深夜到着の場合は、土地勘もないので、お奨めできない。 ジプニー
ジプニーは、バクラランと、ターミナル2、ターミナル1、国内線ターミナルを周回している。距離が短いのでジプニーの最低料金で乗れる。私はよく利用するが、通常は空港で働く人がほとんどだ。
ホールドアップ・タクシー
私の場合、空港と街中を100回近く往復しているが、幸運にもホールド・アップ・タクシーに乗り合わせたことは無い。空港からは、タクシーにあまり乗っていないというのと、マニラでは、空港から流しのタクシーには乗らないというのもプラスに働いているはずだ。北京やバンコクなどでもホールド・アップ・タクシーの噂はあり、世界中どこでも、特に空港からタクシーに乗る時には気をつけるべきだが、マニラでもホールド・アップ・タクシーには十分注意すべきである。以前の来られた方の知り合いがホールド・アップ・タクシーに乗ってしまったという話がある。例えば、流しのタクシーで、ガラスを暗くして中が見えないようにしてあり、さらに、運転手以外に、客でもないのに もう一人乗っているなどという場合は、空港に限らず、世界中どこでも、絶対に乗らない方が良い。
余談だが、シキホール島では聞かないが、ドゥマゲッティでは夜ホールドアップ・トライシクルが出没するという情報もあり、どこへ行っても注意は必要だ。
空港へ
空港へ向かうには、大きなホテルの前から乗る場合を除き、大抵は 通常料金のタクシーに乗れて、10km程度までなら、100〜150ペソ程度で行ける。通常はタクシーを利用することになろう。
空港に行くというと、メーター通りで行ってくれない場合が多いのが課題であり、なんとか ぼられずに乗って欲しいと言いたいが、料金設定が安過ぎるという見方もできる。個人の考え方による。早朝だと、渋滞がないので、メーター通りで行ってくれる場合が多い。
その他、ジプニーやバス、LRTを利用して空港に行くこともできる。
空港からバクラランへ
バクラランにはLRTの終着駅があり、空港から最寄の駅になる。タクシーは避けて、通常の公共交通機関を利用したいのならバクラランを目指すのが一つの手である。ただ、タクシーでぼられなければ、高々200円程度の違いにしかならないので、こだわる人のための情報ということになろう。また、LRTは荷物が多いと乗せてくれないので注意が必要だ。
第1、第2ターミナル、国内線ターミナルからジプニーに乗ると、QUIRINO通りに曲がる、マクドナルドと、BDO、コンビニのある交差点まで行って、一旦止まる。そこから、右側にQUIRINO通りを600mほど進むとLRTの線路の切れ目がある。この通りにも、別のジプニーが走っているので、それに乗っても良い。さらに、線路の高架沿いに数百メートル進むと、バクラランの駅がある。
この経路の上なら、問題ないはずだが、バクラランでチンピラ・グループに襲われたという話を複数の人から聞いているので、人通りの少ないところは避けたほうが無難だ。私は不安な状況になったことは一度も無い。
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空港ジプニーが一時停車する交差点。左がマック。 |
QUIRINO BACLARAN HOTEL |
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バクララン駅から北へさらに200mほど進んだところにある安宿 BACLARAN LRT MARANAO HOTEL |
ホテル
冒頭にも書いているように、ホテルを推薦するのは難しい。ある人が言うには、「マニラでホテルに荷物を置いていたら、従業員に盗まれる。持って行ったらホールドアップに遭う。」 と言うことだそうだが、私は、マニラでそのような事態には遭っていない。たぶん大丈夫なはずだが、たまたまお奨めしたところに泊まってもらったら、何かトラブルが起こったのでは申しわけない。結局マニラではどこが良いとはなかなか言いにくい。
初めての人で、1泊だけの場合で、ホテルはどこが良いかと聞かれた場合には、たいていは、インターネットの予約サイトで見つけてもらうようお願いしている。一泊3000円程度から見つかるはずである。リピーターになって、安宿で十分という話になっても、比較のため、そこそこのレベルのホテルにも泊まっておいた方が良い。
ガイドブックにもよく載っているエルミタ、マラテ、マビニ辺りの安宿に泊まる人も多そうだ。私が一度昼間にエルミタに旅行代理店を探しに行った時には、チンピラが「友達、友達」と言って寄ってきて、「お金をくれ」と言うので、印象が悪く、それ以来近づいていない。問題ないと言っている人は多いので、機会があれば、試しに泊まってみたい。
日本人経営で、空港との送迎が付いているホテルを推薦している人も複数居る。少し高めだが、検討してもらっても良いだろう。割引価格で5000円程度。日本語が通じるところは高くなるのが当然だろう。
上に取り上げたバクラランの安宿のデータを紹介しておく。
QUIRINO BACLARAN HOTEL
F P560, AC Suite P760
QUIRINO通り、LRTの線路の終わりの部分から近い。空港に近くて便利なので、泊まってみたいと思っているが、まだ実績なし。BACLARAN LRT MARANAO HOTEL
F/ P450, AC/ P650
バクララン駅から北へ約200m進み、左に曲がる。ここは試しに泊まったことがあり、治安等特に問題なかった。内装はモスリム風。トイレ、シャワーが共同でなのが、少し不便だった。