フライトが遅れれば、空港ホテルが儲かる。

2007年1月作成




米国の国内線でフライトが遅れて、乗り継ぎに間に合わず別のフライトに変えてもらったことは、これまで何度かあった。今回、成田での乗り継ぎで、初めて同じ経験をした。噂ではよく聞く話だが、日本人にとっては、日本に戻ってくるだけのことなので、通常は関係ない。私の場合も、外国へ乗り継ぐのではなくて、名古屋への接続便に乗り継げなかっただけである。

今回 利用したのは NWのLAS/LAX/NRT/NGOというルート。遅れたのは、NW1便のLAX/NRT。出発、到着とも約3時間遅れた。 それでも、機内アナウンスによれば、ソウルとマニラ行きは接続できるとのことであった。それ以外は、成田で1泊し、翌日別の便に振り替えるということであった。

成田で飛行機を降りると、航空会社の地上職員が待機していて、名古屋行きは、翌朝の全日空に振り替えるとのことであった。急ぐ場合には、新幹線で帰って、後で費用を精算してくれるとのことであったが、新幹線で帰るのは、これまでも何度も経験していることである。それよりも、航空会社が準備してくれているとおり、成田に1泊し、翌朝のフライトで帰ることにした。

泊まったのは、空港近くのラジソン・ホテル。ここは、NWのクルーも利用していて、ホテルの送迎バスには 今回利用したNW1便のクルーも同乗していた。その日のNW1便は満席で、名古屋便だけでなく、東南アジアへ向かう便に乗り継ぐ予定だった沢山の乗客が同じホテルに泊まった。

NW乗り遅れ御一行様だけでなく、別の航空会社利用で同様の乗客もいた。午前中の国際線に搭乗する人たちと共に、午前7:30発のバスに乗ったのだが、その時間だけでも満席のバスが3台出た。DelayとMisconnectionというのは、空港のホテルにとっては、沢山お客を招いてくれる、とても響きの良い言葉なのであろう。

部屋は 日本の普通のビジネス・ホテルに比べれば十分広く、プールやテニスコートもあって敷地は広大で、かなりランクの高いホテルと言えそうだ。企業向けの料金は高くないのだろうが、radisson.comで定価を調べると1泊19380円という料金が出てきた。さらに バイキングの夕食、朝食も付いている。当然すべて航空会社負担。急いで帰る必要がない人にとっては、お得な滞在と言えそうだ。

Radisson Hotel @NRT

ホテルの朝食バイキング

米国国内線のハブ vs. 国際線のハブ成田

例えば、NWの場合なら米国内のハブであるDTWやMSPで、到着便の遅れがあっても、乗り継ぎ客を待ってくれるとは期待しにくい。空港に着いたら、予約しなおした搭乗券を手渡されるのが普通であろう。
それに対して、今回の場合、NW1便が当初1時間15分遅れの予定になり、その時点では、LAXのラウンジの職員は、どの便の乗り継ぎも問題ないと説明していた。ところが、徐々に遅れが増して行き、搭乗後の機内アナウンスでは、到着時に説明するというだけになってしまった。 東南アジアへの成田での乗り継ぎ便は、通常1日1便しかないので、米国内の国内線の場合とは異なり、少しは待ってくれそうだ。もちろん、乗り継ぎ客の数にもよることだろう。(乗り継ぎ乗客数)/(遅れ時間)か、それに近い値が 評価関数になりそうだ。いずれにせよ、常識的に考えれば、乗り継ぎ客を待つという理由では、出発時刻を遅らせても、せいぜい1時間程度であろう。2時間遅れでは、待たされる側の客の多くが文句を言い出すに違いない。

遅れの言い訳

その日はLASから乗り始めた。LAXに着いて、フライト案内を見ると、出発予定が午前11:15のところ、RemarkにAt12:30pと表示されていた。遅れる場合には、さらに追加で遅れるのが、よくあるパターンで、今回もその後、At1:00pと表示が変わった。そこで、アナウンスがあり、「出発の準備は整っているが、管制からの指示で、さらに、もう少し遅れる」ということであった。予定どおり出発できなかったので、航路上の枠を再度確保するのに待たされるのだろう。そう思ってこのアナウンスを聞いていた。
ところが、さらにAt1:30pと変わり、今度は、「飛行機が、テストを終えて、搭乗口に戻り次第、搭乗を開始する。」とのアナウンスがあった。何のことは無い。調子が悪い部分の対策をして、その動作確認に時間がかかっているということであった。

心よりのお詫び

いつものように 「Please Accept Out Apologies  心よりお詫び申し上げます。」と書かれたお詫びのセットをもらった。Amenity Couponと、50ドルのE-Cert。NW1便の遅れの分と、名古屋便に接続できなかった分とで、各2枚もらった。Amenity Couponの方は、2000マイルに引き換えるか、空港での10ドルのお食事券として使うか、機内で10ドル分の飲み物券として使える。これまでの私の実績では、マイルに変えたか、お食事と称して(?)、お土産に シナボンの4個入りお持ち帰りセットをもらったかどちらかである。シナボンは MSPでは売っているが、DTWでは見つからなかった。MSPから帰国する機会があれば、シナモン・ロールお持ち帰りということになろう。


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