パーク・パス、パス

2006年10月17日作成
2006年11月 6日更新



簡単にセイバーを諦めてはいけないという指摘を頂いたので加筆した。 →更新分へ




以前のNWの特典旅行にあったルール・バスターが名前を改め、パーク・パスと呼ばれるようになった。通常より、マイルが余計に必要になるので、私にはかかわりのないものと思っていたが、年明け早々、マイル修行に出かけるため、フィリピンから日本に戻るには、パーク・パスも検討せざるを得なくなった。12月は、米国に出稼ぎしているフィリピン人が、クリスマス休暇で、故郷に錦を飾る時期なので、飛行機も混んで、セーバーの特典旅行で、日本とフィリピンの間を往復するのは、ほとんど不可能と言える。いわんや正月をや。これはパーク・パスしかないかと思った次第である。

そこで 気になったのが、昨年のお盆休みに、知人が 日本からシキホール島に遊びに来てくれた時の事例である。NGO/MNL NW, MNL/CEB 5Jと行きは、パーク・セーバーでフィリピンの国内線も付けて、予約が入った。ところが、帰りは混んでいて、以前のルール・バスターを使うことになったそうだ。そこで、NWの職員から、ルール・バスターでは、5Jは使えないと言われ、帰りはMNL/NGOだけの特典旅行にされてしまい、国内線の分は、別途自分で買うことになったそうだ。

あまりにも理不尽な対応なので、今回 NWのHPを確認したところ

まず、パーク・パスは、NW、CO、KLMの3社だけ使えると書いてあり、5Jは駄目だということがわかった。しかし、「ミックス&マッチ」基準の項を見れば、

「例えば、搭乗日のいずれかにパーク・セーバー特典用の席に空席がなかった場合、その日にパーク・パスを使い、残りの搭乗日にはパーク・セーバーを利用すれば、より有効にマイルをお使うことができる。」というような記述がある。

これなら、5Jはパーク・セーバー、NWはパーク・パスというように、片道でも混在させることも出来そうに思える。しかし、

「利用のクラスにも同じ方法を使うことができ、これらの場合、使用マイル数は往路と復路で必要なマイル数の平均値となる。」とも書かれていて、これだと、片方向で、パーク・パス、パーク・セーバーを混在可能かどうか疑わしくなる。 すくなくとも、片方向で、パーク・パス、パーク・セーバーを混在させた場合には、その片方向に対して、パーク・パス、パーク・セーバーで必要なマイル数の平均値が引かれるというような記述は見つからない。

しかしながら、この件は、他の事例から容易に結論が見えてくる。特典旅行で、フライトの片方向のさらに一部で、Yクラスしか予約が入らなくても、その他の区間がCクラスなら、行きか帰りのその方向の分に関して、Cクラスのマイルが引かれるのは周知の事実だ。従って、片方向で、パーク・パスとパーク・セーバーが混在した場合には、パーク・パス分のマイルを引かれることになるだろうと容易に想像できる。

そこで、予約でNWに電話した時に、ついでに聞いてみたら、まさに そのとおりであった。

知人が、国内線の片道分の運賃を自分で払う羽目になった件は、追求しても、航空会社から嫌われるだけだろうから、これ以上は触れない。

とにかく、パーク・パスを使っても、理不尽な制約はないことが分かった。


さて、私の今回の予約に話を戻し、フィリピンからの帰りにパーク・パスを使ったかということだが、行きがパーク・セーバーのCクラス 15000マイルに対して、帰りはYクラスでもパーク・パスは20000マイル必要になり、Yクラスにしては、マイルが多くかかり過ぎると思い 考え直した。

そこで、いろいろな経路を検討した。

(1) 広州乗り継ぎ MNL/CAN CZ + CAN/KIX CZ or CAN/NRT CZ or CAN/NRT NW
(2) 香港乗り継ぎ MNL/HKG 5J or CEB/HKG 5J + HKG/NRT NW
(3) ソウル乗り継ぎ MNL/ICN 5J or CEB/ICN 5J + ICN/NRT NW
(4) グアム乗り継ぎ MNL/GUM CO + GUM/KIX NW or GUM/NGO NW or GUM/NRT NW

年末年始のパーク・セーバーで、少しでも席があるのは、NWではCAN/NRTだけで、
結局、MNL/CAN/KIX Cクラスのパーク・セーバーで 日本に1月1日到着ということで決着し、
今回は、パーク・パスはパスした。

CZの日中間のフライトのCクラスは、通常は、日本人のビジネスマンが出張で利用する場合が多く、年末年始は、そういう人は少ない。年末年始に 自腹でCクラスに乗る日本人で、CZを選ぶ人も少なそうである。そういう見方でかなり当たっていそうだ。 先日紹介したように、CZの772のCクラスは、席も かなりレベルが高いし、CANから東南アジアの主要都市を広くカバーしているので、年末年始の特典旅行の狙い目と言えそうだ。ただし、席の前後の間隔をゆったり取ってあり、席の総数が少ないのが課題であろう。


(2006年11月更新分)

最初に これを掲載した直後に、簡単にセイバーを諦めるのは早いという素晴らしい指摘を頂いた。

昨年の例では、年末年始に、同じNGO/MNL間をセイバー特典を利用しようとして、9月から毎日のようにNWのHPで確認していたところ、当初は空きが全く無く諦めていた。しかし、10月20日過ぎから急に席が空き始め、予約が入り、年末に往復できたということであった。さらに、出発の前日に1日 日程を遅らす変更もできたそうである。また、HKG便も取れるようになっていたとのことである。

しばらく、出掛けていたが11月に戻ってきたので早速 調べたところ、確かに、MNL/NGOについては、12月は予約が入るようになっていた。年末に帰国するなら、ほぼ希望通りに行けそうである。MNL発に関しては、1月も予約が入るようになった。これは、以前に書いたとおりクリスマス休暇にフィリピンに帰ってきて、再度米国に戻るという人の流れと関係しているはずだ。
いずれにせよ、1ヶ月単位での管理が行われていることは確かで、担当者がコマンドを叩くか、プログラムが一定の時期になったら、予約の入り具合などによって、自動的に判断するようなアルゴリズムになっているのか、そのような仕組みになっているはずだ。

HKG便、SIN便も調べてみたが、12月の前半は 予約が入るようになっていた。半月単位の管理もありそうだ。
しかし、システムとしては、○月×日〜△月□日の間、任意に最初と最後を指定して、締め付けを緩くしたり、きつくしたりできるコマンドはサポートしているはずだ。ゴールデンウイークを前後して、どの期間で、特典旅行枠のさじ加減するか、それは、年によって、大型9連休だ、7連休だ、11連休だとか変わるように、曜日との組み合わせで変わってくる。コマンドもそれに対応しているはずだからだ。

1月1日まで予約が入るようになったが、これは、他にも1月に数日、予約が入る日があり、その一つなだけと判断した。
月単位の管理が主流であるということは、既に、
5年前の調査結果でも示したとおりだからだ
手前味噌な物言いだが、今読み返しても、よくも精力的に調査したものだと勝手に自負している。単なる暇人と言えるかもしれないが、独自に仮説を立てて、調査検証し、これだけの情報を提供しているものは、同じような分野では、他にはあまり例を見ないはずだ。

この時の例のように、2000年のような、半年先まで特典旅行の予約が入らないという状況から、2001年のように極端に予約が入りやすくなるという激変もある(9.11の影響が出る前の調査結果である)。これは担当者が変わったか、鶴の一声があったか、大方そのどちらかだと想像される。
年末のマニラ便での状況では、昨年と今年は同じような傾向。その前の何年かは、12月にフィリピンに戻る予約を取るのは難しくて苦労していた。昨年・今年とは傾向の違いがありそうだ。
大学で単位を出す先生のように仏と鬼で例えると、2000年が鬼で、2001年は仏、その後、少し鬼、そして、ここ2年ほどは少し仏というように変化したようだ。 昨年からは チャプター11の影響もあって、軟化した可能性もある。

年末年始、ゴールデンウイーク、お盆の三大ピークを反映しているので、管理しているのは米国ではなくて日本だろう。「私が仏の○○です。」 「鬼の××です。」と名乗り出てくれる人が現れれば 楽しいが、期待薄か? 仏の○○さんとお友達になりたいものだ。いや、そうではなくて鬼の××さんとお友達になるべきだろう。それも違って、大切なのは、現職、少し仏の△△さんだ。 △△さんを励ます会での大接待。それが必要だろう。


これと比較したくなるのがUAの最近の特典旅行の予約の入り難さで、2000年のNWの状況と似ている。セーバーのXFの枠の初期値は、1席あるかないかで とても厳しい状況だ。以前はXFなら かなり楽勝で席は確保できた。かなりの間1Kだったので、それが幸いしていたこともあるが、1Kになる前でも、かなりの回数XFを利用したが、大抵問題なかった。
これに対して、先日 NRT/BKK, SIN/NRTを利用して、予約状況を調べたところでは、XCも同様に厳しく、XYだけは、先の方の予約でも、そこそこ入る日もあるという程度。XC,XFは ダミーの日付での予約と共に キャンセル待ちし、3日前の出血大放出(これも小出しに変わったのかもしれない。)に期待するしか無さそうだ。最悪帰りが2、3日遅れても良い、時間に余裕のある人なら問題ないが、そうでない場合はかなり辛そうである。1K用のセーバー特典の特別枠ができ、その反動で、1P以下のセーバーはかなり厳しくなってしまったと言える。
UA便以外では、1Kの優遇がないためか、最近、私が利用した日本から中国への便、マニラから東南アジアへの便で、OやIの予約も調子よく入っている。


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