ワールドクラブは なぞなぞがお好き?

2003年11月


あげ足取りだという批判を受けそうではあるが、単なる娯楽の一つとして、軽く読んでいただきたい。

先日デトロイトで、関空便の待ち時間にワールドクラブに入ったところ、たて続けにトリッキー(Tricky)なことに出くわした。場所は、DTWのNWの新ターミナルのA。その北側(ゲートの番号の数字が大きい方)にあるワールドクラブでのことである。 


コーヒー・ポット

DECAF = レギュラー・コーヒー

REGULAR = カフェイン抜き

説明するまでもないのだが、見てのとおり、英語と日本語の表示が入れ替わっていた。

普通なら気にも留めないところだが、この時は、左側のポットが空になり、入れ替えをしているところであった。悲しいかな、私は日本人で 日本語の方だけ読んでしまった。そのため、レギュラー・コーヒーが無いと思い、しばらく待っていたのである。 その時、横にいたアメリカ人は当然のように、右側のREGULAR COFFEEを注いだので、日本語に どっぷり浸っていた私は、この人はカフェインが駄目なのだなと思っていた。

そして、左側のポットが戻ってきて、金属の内側にセットされたので、私もコーヒーを飲もうと 表示をよくよく見ると、実はREGULARは右側だったことに気づいた。ここで、職員に、一体どっちがどっちなのかと、そんな野暮な質問をしに行ったりはしない。米国人はREGULARしか読めないので、当然右側が私の所望していたREGULAR COFFEEだ。

コーヒーを飲みながら、この間違いを職員に指摘しに行ったものかどうかと考えたが、やめてしまった。些細なことを指摘して、クレームを付けたと思われるのが嫌だと、そう考えたわけではないが、とにかく少し気が引けた。 99¢ショップでマジックインキを買っていたので、それを持って、間違いがあるので マジックインキで消してもいいかと、聞いてみればよかったのかもしれないが、たまたま荷物が多く、マジックインキはチェックインしたカバンの中にあった。

他のところはどうなのだろうかと、わざわざ、ターミナルAの中央にあるワールドクラブのコーヒーポットを調べに行ったのだが、こちらは正常であった。 表示が入れ替わっているのは、これまで見たことがないので、多分稀なことなのだろう。 京都にあるタクシーで、通常は三つ葉のクローバーのマークをつけているのだが、たまに四葉のものもあるのと似ているのか? ただし、1% 以下の確率でしかない四葉のクローバー・マークのタクシーに乗ると 幸せになると会社側は主張し、乗客は噂しているのに対して、こちらのコーヒーの表示の方は、幸せが訪れるとは考えにくく、単に私が笑い話のネタに使えているくらいのことだろう。

そのままでも、頭の体操になって良さそうだが、誰かが指摘して、すぐに変わってしまっているかもしれない。

長くなって申しわけないが、最後に言いわけを二つ。 

まずは、万一 航空会社の人がこれを読んだとしても、気を悪くしないために。 間違いを馬鹿にしているつもりは さらさら無い。いつも ただで、飲み食いさせてもらっているワールドクラブに感謝はしても、不平不満を言ったり、馬鹿したりするつもりは さらさら無い。少々の誤りがあっても平気だ。楽しいネタを提供してもらって感謝している。

もう一つは、わざわざ、別の場所にあるワールドクラブまで調べに行っていることである。なんと暇な人間だと思われるかもしれないし、搭乗を待っているだけなので、当たっていないわけでもないが、この笑い話を完結させるために仕方がなかったのである。当然、買い物など いくつも ついでをつくって行った。


フライト情報のディスプレイ

つい最近まで、私はこのディスプレイを見ていなかった。しかし、矢印のボタンを押せばスクロールすることに気づき、今では結構 利用するようになった。
画面の上からABC順に発着の都市名が並んでいて、矢印の方向に画面がスクロールする。説明するまでもないだろうが、上向きの矢印(↑または△)を押すと、現在の画面に比べ、それまで見えていなかったABCの若い都市が表示されてくる。下向きの矢印だと その逆である。

ところが、コーヒーポットの表示が逆転していたこのワールドクラブでは、こちらの矢印も逆転していた。 これだと 内視鏡を使って手術するようなもので、結構ややこしい。当然のように、これも別の場所にあるワールドクラブに行った時に確認したところ、そちらは 普通に動き、逆転してはいなかった。たぶん、配線ミスなのだろう。 これは治るまで結構時間がかかるかもしれない。

泡々 ビール・サーバー

お馴染みのビール・サーバーだが、つい最近まで、こちらも 私は使い方を知らなかった。「恥」、「誉」の「恥」の方を突っ走っていたのだろうが、「使い方くらい書いておいてくれ」と言いたくもなる。とにかく、ごく自然にまっすぐグラスを置いてビールを注ぐと、必ず泡だらけになる。これが問題だ。 ところが、現場では 5秒もあれば正しい注ぎ方を、教えてもらうことができる。 その程度のことなのである。

使い方はとても簡単。 グラスをかなり斜めにして、注ぎ口に5mm位までグラスの内側を近づけて、注げばよいのである。当然だが、こぼれないように 除々に角度を変えていかないといけない。

多分、この手のサーバーがあるのはワールドクラブに限らないはずだ。欧米人には常識なのだろう。しかし、日本人には馴染みか薄い。

またまた言いわけだが、「恥」と思いつつも 書いているのは、泡だらけのビールを何杯も捨てている人(特に日本人)を見かけることが結構あるからである。

最後に、ワールドクラブとは関係ないが、なぞなぞと言えば、とんち。そして とんちと言えば、登机(または登機)。中国語で、搭乗のことで、日本人には 発音はトンチーと聞こえる。デトロイトから関空へのフライトは最近は台北まで行く。 そのためデトロイトの搭乗ゲートには中国人の職員もいて、中国語のアナウンスが入る。「ただ今から、ご搭乗を開始いたします。」は、「現在開始登機」 シェンツァイ、カイシー、トンチーとなる。

また、例えば、スチュワーデスを「空中小姐」と言ったりするのは、なぞなぞに使えそうだが、これだと 実はそのまんま?


BACK