頭上の棚の幅

2007年3月




キャリーバッグが機内の頭上の棚に簡単に収まるかどうかは、機材によって大きく異なる。
もちろん、747のような大型機では、明らかに問題はない。ところが、757では、キャリーバッグに荷物を詰め過ぎると、頭上の棚に入り難くて困ることがある。そして、同じものを、次に乗り継ぐA319の棚に入れる時は、全然問題にならなかったりする。

私は、業界人間ではないので、飛行機の仕様書を持っているはずはなく、頭上の棚の幅の正確なサイズの情報は手元にない。インターネットで検索しても、見つからなかった。そのため、機内で実際に計ってみることにしたのだが、物差しや巻尺を使って測っていては、何か悪さをしているのではないかと疑われそうだ。そこで、指で測ってみたところ、A319では約30cmであった。
これに対して、757では、それより4cmほど幅が小さそうである。

DC9,A319,A320が30cm程度。757が26cm程度というのが、私の手で計った結果である。1cmくらいの誤差はあるかもしれないが、ここではその程度の話である。
もう一つ737のデータも欲しいが、ここ1年ほど利用していないので、測定結果がない。たぶん、757と同じであろう。

これに対して、航空会社が要求する幅は、米国国内線では、UA,NWの場合、9インチ、すなわち 約23cmまでとなっている。この要求に従っていれば、問題なく棚に収まる。

ところが、実際に市中で売られているカバンを計ってみると、布製では、25cm程度の幅のものが多い。荷物を一杯詰め込めば、カバンの真ん中あたりの幅は さらに広がる可能性が高く、場合によっては、頭上の棚に入り難くなることが容易に想像できる。

航空会社の立場に立てば、当然、決められた制限を満たすべきで、それを越えた場合には、荷物は預けるべしということになろう。
しかし、私の場合でも、預けたカバンが、一体、これまでに何個壊されて返ってきたことか?
機内持込にすれば 荷物の受け取りに待つ必要がないというメリットと加え、乗客側の利便性を考えれば、すんなり棚に収まるなら、それでよいはず。そういう 乗客側の言い分を、航空会社が受け入れてくれても良さそうに思うし、通常 そのような運用がなされている。

無理を通そうとするのは 何事もよくない。しかし、現実的な話としては、キャリーバックに詰め込む荷物が少し多い場合でも、利用する機材のことも考慮してパッキングしてやれば、頭上の棚にも きっちり収まり、チェックインを要求されることも、まず無いだろう。

キャリーバッグには、チャックが二つあることが多く、その一方を開くと、さらに幅を広げることができる場合が多いが、機内持込では これは禁じ手であろう。

航空会社によっては、ゲートやチェックインカウンターなどで、機内持込の荷物の大きさを測るための金属パイプでできたフレーム等が置いてある場合もある。


747, 777, 767, A330など、大型の機材では、機内に持ち込むキャリーバッグの幅が少しぐらい制限を越えても、機内では、困ることはないはずだ。

ちなみに、744の二階では、棚は極端に幅が小さいので、階段を上がった右側のストック・スベースに入れてもらう。一階の前方の席の場合には、一番前のストック・スペースに入れるということになる。


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