特集 スターアライアンス特典で行く中国古都巡り

第一部 ルート、フライト、空港

 2012年7月6日作成   



開封の城門

龍門石窟@洛陽郊外

ピンマーヨン(兵馬俑)@西安郊外


UAのマイルを利用して、以前から検討していた中国古都巡りに行ってきた。中国で古都と言えば、北京や南京なども入るのだろうが、今回は距離が比較的近い西安、洛陽、開封を中心に回った。 特典旅行の条件が悪化の一途をたどる中で、古都巡りは、興味のある人には、内容的にも かなりお得なマイルの利用法と言えそうだ。

UAのマイルで日本から中国に行くのはYクラスで2万マイル。一方DLだと2万5千マイル必要で、特典旅行で中国古都巡りに出かけるにはUAに軍配があがる。今回は、これだけではなくて、例によってフィリピンに行く途中 寄り道で中国古都巡りをしているので、複雑な経路になっている。ここでは、題名に比べて余分な経路の方も そのまんま紹介して、最後に中国古都巡りだけの場合を考えてみる。


KIX/PEK NH159便

この区間はスターアライアンスならNHかCAになろうが、今回はANAで、CAに比べ格段に食事が良い。特典旅行では同じ必要マイルなので、ANAの方がお得である。帰路はCA便だったが、アルコールも早々と無くなってしまったのに対して、ANAではそんなことはなかった。

機材は、夏場の繁忙期は767だが、繁忙期になる前で機材は737だった。その後しばらくフィリピンに戻っていた。

非常席の窓側の席になったが、非常扉に厚みがあるせいで、前の席がなかった。この手の席は初めての経験だが 快適だった。

NH159便@KIX

機内食

前の席がない非常口席

北京首都機場での乗り継ぎ

iこの空港のことは何度も取り上げているので、ここでは、スターアライアンスの利用しているターミナル3での国際線から国内線への乗り継ぎについて紹介しておく。航空会社が異なっていても以前からスルーチェックインはできていたが、国際線で入国するので、荷物を一旦受け取り、税関を通る必要があるのは当然である。昨年 同じような経路で飛んだ時には、関空の職員によれば、税関を抜けたらすぐに荷物を預ける場所があるとのことであった。しかし、そのように、すぐ近くで荷物を再び預けられるところが見つからず、結局、上の階の出発ロビーのチェックインカウンターへ行き荷物だけ預けた。そこには、荷物預け専用のカウンターがあった。これは、前々回も同じで、そんな特別のものがあるということは、一度出発ロビーまで来る必要があるのだろうと勝手に解釈していた。

ところが、今回は、荷物を受け取ったところで乗り継ぎのサインが目に入った。通常、国際線で荷物を受け取った後は、同じ場所の税関を通って、その後、到着組と、乗り継ぎ組に分けるのが一般的だが、ここでは、乗り継ぎの乗客専用の税関があり、その後、再度荷物を預けて、国内線のゲートへと向かうようになっている。乗り継ぎ客の数にもよろうが、空いていて簡単に国内線のラウンジ、ゲートへとたどり着けた。

税関が分かれているというのがフェイントであった。

PEK/NNG(南寧) CA1465便

その後ベトナムへ向かうのに便利なように往路は南寧行きとした。最近、私はLCCに乗ることが多くて、国際線でも食事が出ないのに慣れてしまっているが、中国では国内線でも食事が出ることが多い。この時も機内食が出て、肉が普通と少し違うような感じはあったが、出るだけでもありがたいと言うべきなのだろう。南寧に午後7時頃には到着し、空港バスも利用できる。深夜到着ということでもなく、日本から出発して、時間的にも順当なルートと言える。

CA1465便の機内食

その後の移動

今回も、フィリピンに戻るために移動していて、そちらが最終目的地ということになるが、往路、復路とも寄り道している。途中のそれぞれの部分は、既に別途紹介済みだったり、これからまとめるが、ここでは、経路などを簡単に紹介しておく。

南寧から、国境を越えて、ベトナムのハノイまでは、ツアーのようなバスを利用した。その後、しばらくベトナムに滞在して、ハノイから、5J(セブパシフィック航空)で、マニラへ飛んだ。5Jのこのルートは数年前に出来たが、客が少なくて ほどなく消滅した。しかし、5Jの拡大路線で復活したところだったので、利用してみた。ハノイ便がない時は、オープンツアーバスでサイゴンまで行き、やはり5Jでマニラへと飛んでいた。

マニラからは、同じく5Jの国内線でドゥマゲッティ(DGT)まで飛んで、自宅のあるシキホール島へ戻った。

復路は、やはり5Jでマニラに戻り、今回初めて5Jの北京便を利用した。中国とフィリピンは国境紛争があり、中国からの観光客が減っていたが、バーゲンの効果もあってか、ほとんどフィリピン人乗客だけで、満席に近かった。

5Jの北京便
ほぼ満席だった。

新幹線で北京から済南まで

新幹線の社内

北京からは陸路の移動である。行き当たりばったりで、現地で決めたが、最初、北京の南駅から新幹線で済南まで行き、そこからは、順にバスを乗り継いだ。済南も戦国時代の斉の国の都である。後から別途紹介したい。当初考えていた訪問先の開封、洛陽、西安は、中国的な物差しでは 比較的距離が近いが、5Jでフィリピンから簡単に飛んで来れる北京から この三古都にいかにたどり着くかが課題であったが、折角なので まずは新幹線に乗ってみた。済南から開封はバスのメジャーな路線ではなくて、途中で何度も停車したので、距離の割りに結構時間がかかった。

その後は、隣町へ向かうような感覚であり、バスの便は良かった。例によって欲張って寄り道し、開封、鄭州、洛陽、三門峡、西安の順にバスを乗り継いだ。洛陽の郊外には、有名な龍門石窟があるが、龍門から新幹線で西安まで行くことができる。洛陽、西安間は、350kmほどあるが、新幹線だと90分程度で着くので、西安から新幹線を利用した日帰りの龍門石窟ツアーもある。

西安 咸陽国際機場

 
古都巡りの最後が西安で、ここから特典旅行で日本に帰国した。中国の他の地方都市の空港と同様 大きな空港である。スターアライアンス関連はT2,スカイチーム関連はT3を利用する。空港バスはT2,T3どちらからでも乗れるが、T3には、長距離バスなども乗り入れる大きなバスターミナルがある。

咸陽と言えば、秦の都と記憶していたが、それが どこにあるのか、意識していなかったので良くわかっていなかった。しかし、ピンマーヨン(兵馬俑)が、西安の郊外にあるのは耳にしていたので、咸陽も当然西安の近くのはずと、察するべきであった。実際、咸陽は西安に隣接していて、空港は咸陽の郊外にある。

T2の建物

T2の出発ロビー

1Fの空港バス乗り場@T2

T2の搭乗口付近

CAラウンジ@T2
Wi-Fiなし

T3の建物

T3のバスターミナル

西安(XIY)/北京 CA1232

二時間足らずのフライト。お昼時だったためか、時間が短くても 食事が出た。

CA1232便:@XIY

CA1232便の機内食

北京首都機場での乗り継ぎ荷物

XIY/PEK/KIXはCA同士のフライトで、当然スルーチェックインできたが、これまでは、北京に到着してから、荷物を受け取り、再度預ける必要があった。そのため、今回もターンテーブルの前で しばらく待っていたら、職員が近寄ってきて、荷物は そのまま関空行きのフライトに運ばれるので、ここで受け取る必要はないと言われた。不安だったが、さらに しばらく待っても北京のターンテーブルで荷物は出てこず、先へ移動したが、最終的にも 無事関空で荷物を受け取ることができた。

北京/関空 CA161便

今回の旅の途中でいろいろなことが起こったが、最後の関空行きでは 出発が約1時間遅れた。搭乗した後、飛行機がそのまま動かず、延々と待たされた。事情が分かり次第お知らせしますというアナウンスがあったが、結局最後まで何の説明もなかった。航空会社側の不手際だと予想できるが、とにかく、延々待たせても何も説明しないというサービスの悪さは、日本人には非常に印象が悪い。日本の航空会社が、運賃の安い中国の航空会社に対抗できるとすれば、その理由の一つと言えそうだ。

シーフードは、CA得意の蟹かまぼこが沢山
入っている。これをすすんで選ぶ人は少ない。

フライトの変更

CAはフライトの変更が多いようで、特典旅行の復路は、その出発の3ヶ月前に西安から北京へのフライトの時間が変更され遅くなり、北京で最小乗り継ぎ時間に間に合わないということになった。そこで、上海経由に変更してもらい、さらに ついでに 日程も一週間前倒ししてもらった。

そのまま、平穏な状態が続いたが、いよいよ西安から出発する3日前になって、またまたフライトの変更があった。今度は、上海行きがキャンセルになり、再び、北京経由に変わってしまった。

振り出しに戻ったようで、一体何なのだと思うが、UAにクレームをつけようとは思わない。航空会社側は、変更のたびに、乗客に連絡する必要があり、こんな面倒なCAの特典旅行なんか取り扱いたくないとUAの職員が思ったら困った話だからだ。最近は、UAのサイトからオンラインでCAの特典旅行も発券できるようになったのでまだ良いが、それでも、職員レベルでも、UAがCAの特典旅行に良い印象を持たないようなら、特典旅行でCAを利用したいユーザーにも良くない影響が出そうだ。


中国古都巡りに適したルート

復路の西安から日本に帰るというルートは、このままがお薦めであるが、上記では、往路は、南寧に飛んでいて、古都巡りとは関係ない。西安、洛陽、開封の三都を巡るのであれば、鄭州まで飛んで、陸路を移動しながら西安に向かうのが一番良さそうだ。

少し調べてみたところ、UAマイルでは、PEK経由の鄭州(CGO)行きCA利用の特典旅行が見つかるが、北京に一泊するスケジュールしか検索にひっかからなかった。
DLマイルでは、広州経由のCZ利用になりそうだが、うまく発券できるのかよく分からない。

もしも、特典旅行で鄭州まで行けないようなら、今回のように北京から新幹線やバスを利用する経路や、武漢から鉄道などを利用する経路も考えられよう。

往路も西安まで飛んで、そこから新幹線で鄭州まで行くというルートもありえよう。鄭州からバスで順次西安まで戻ってくるわけだが、来た道を引き返すことになるのがイマイチとも言えるが、西安、鄭州間は新幹線なら2時間程度なので、少し料金が増える以外はそんなに悪くは無さそうだ。これによって、オープンジョーではなくて、単純往復になるので、更に、北京でストップオーバーして来るのがお得と言えそうだ。これは、UAマイルの場合で、DLマイルなら、また別のストップオーバー先を探すということだろう。





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