特集 スターアライアンス特典で行く中国古都巡り

第二部 洛陽

2012年7月作成



洛陽は九朝の都と呼ばれ、東周(洛邑)、後漢、北魏、隋(大興城)などの都として栄えた。西安と開封の間にあり、並んでいるので、観光で行くなら これらの三都巡りをしたくなるはずだ。

洛陽博物館 免費

洛陽博物館

洛陽で一番の観光スポットと言えば、この後に登場させる龍門石窟であろう。しかし龍門石窟は入場料が高く、他にも難癖をつけたくなる点があり、まずは、この洛陽博物館を紹介したい。ここの良い点は、入場無料で、しかも空いている点である。それでは展示がイマイチかというと、そんなことはなくて、長い歴史を持つ洛陽の都に相応しく、展示も充実している。洛陽では、どこを掘ってもお宝が出てきそうで、展示品、骨董品のまさに産地と言える町である。
中が空いているのは、以前の場所から移転して、新しい場所にできて間なしで、引っ越した場所が不便なため分かり難い点が挙げられる。折角のお宝があるのに、どうみても宣伝が不十分とも言え、まさに宝の持ち腐れで空いていると言えそうだ。

白陶爵 夏代(紀元前2000年〜
紀元前1600年頃)

西周時代の銅爵 


陶製の塔と家の模型。後漢時代に埋葬品として作られたもの。

後漢時代の石碑の文字の一部

北魏時代の陶俑
兵馬俑と比べるとかなり小さい。


漢代の楽舞俑

三国時代のワンちゃん

洛陽博物館へは、洛陽駅から77番のバスで行くことができる。しかし、このバスの頻度は多くは無さそうで、龍門石窟方面へ行くバスに乗り、途中でタクシーに乗り換えるのが良さそうである。

龍門石窟 門票120元

龍門石窟は 中国の三大石窟の一つで、歴史の時間にも敦煌、雲崗、龍門と並べて習うので、行ったことがなくても、名前は知っている人がほとんどであろう。龍門石窟は洛陽の郊外にあり、多くの人が訪れる観光スポットである。無数と言いたくなる多くの石窟は、確かに見ごたえがある。

入り口

石窟の一部

龍門石窟の中央に位置し、大仏のある奉先寺
日本人団体のガイドの話が横から聞こえてきた。それによれば、この寺の総工費は、則天武后の化粧代1年分に相当するそうだ。

対岸からみた龍門石窟の全景

没有(メイヨー、無いよー) 顔無いよー

石窟は沢山あるが、石窟寺院とか、石仏とかいう言葉は余り聞かないように、石窟の中身がない、もしくは石仏はあっても顔が無い場合がほとんどである。これは、派手に盗掘(盗窟)されたのかと思いきや、インターネットで検索したところ、文化大革命で壊されたものが ほとんどだそうだ。これだけ沢山の文化財を破壊してしまうとは とんでもない話だ。偶像崇拝を禁止している宗教は少なくないが、ここまでやることはないだろう。特に、小さな石仏の顔を、一つ一つ丁寧に(?)壊しているのは、痛ましい限りだ。

中身の無い石窟群

これも、

これもカラ







頭部がない石仏

盗難の説明書き

破壊活動だけでなく、盗難もあったそうだ。右上の写真の説明書きによると、壁にあったレリーフは、1930年から1935年に、盗難に遭い、現在はニューヨークのメトロポリタン美術館にあるそうだ。しかし、破壊活動について説明したものは見当たらず、これでは、公平な説明とは言わないだろう。

東山

龍門石窟の前を流れる伊川をはさんだ対岸の東山には、東山石窟、香山寺、白園などがあり、入場券は龍門石窟と共通になっている。

香山寺

白園(白楽天の墓)

白園は白楽天の墓がある公園で、雰囲気の良い場所である。敷地も十分広く、ここだけを目的に出掛けて、中でゆっくりしたいところだが、龍門石窟と入場券がセットになっていて、石窟だけ見て帰ってしまう人が圧倒的に多そうなのが残念だ。石窟と白園の混み具合を比較したら、そういう結論になった。

余談だが、混み具合の比較のように、関連する言葉をGoolgeで検索したら、以下のような件数になった。

白楽天 211万

白居易 197万

楽天  116百万

中華料理 白楽天 36万

中華料理 白居易 約3万

日本では、以前は白居易より白楽天の方がよく聞かれた。それは、中華料理 白楽天と 中華料理 白居易の件数の差としても現れていると言えよう。今は白居易と言う場合も増えた。白居易 字は楽天ということなので、公式な記述では白居易ということになるのだろう。白園でも白居易と書いてあった。
さらに話を続けたいところだが、余談なのでこの程度にしておく。

白馬寺 拝観料50元

白馬寺は西暦68年創建で、中国最古の仏教寺院。
洛陽市の東の方にあり、市バス56番、58番で行ける 1.5元

山門

元代の建物 大雄殿

池のある庭園
他にも広い庭園が続く

舎利塔
西暦69年建立

記念撮影用の白馬

周王城天子駕六博物館

洛陽の街中を工事のため掘っていたら見つかった馬と馬車の遺跡。どこの馬の骨か分からない等と戯言を言っていると、周の天子に天から叱られそうだ。説明書きによれば、天子は六頭立て、諸侯は四頭立てとのことで、六頭立ての馬がこの博物館のシンボルになっている。馬の骨の方は、それらしく思えるが、馬車の車輪の方は、それなりに復元したということなのだろうが、見た感じ復元の度が過ぎるのではと感じる。しかし、素人がそんなことを言ってはいけないのだろう。車輪に少し違和感があるだけで、周王朝の天子ゆかりの遺跡であるのは間違いない。

地下にある遺跡の全容

馬車 馬の一部

六頭立ての馬車と馬

洛陽老城の町並み

古い商店街のある西大街 

ちょうちんが並ぶ興華街
夜は屋台街になる

旧市街はお堀で囲まれている。


隋唐城遺址植物園

老城と言われる地域で、そこを取り囲む城壁を見つけられなかったので、隋唐城遺址植物園という名前のいかにも城壁で囲まれていそうな植物園に行ってみた。しかし、残念ながら城壁の遺跡には行き当たらなかった。

広い敷地には池もあり、週末にファミリーがマイカーで乗りつけ、子供を遊ばせる場所になっていた。

公園の中の池とその周辺で遊ぶ子供たち

洛陽に泊まる

易家青年旅舎

駅の近くにもホステルがあるようだったが、泊まるなら旧市街が良かろうと思って、バスで旧市街を目指し、易者青年旅舎というホステルに泊まった。またまた愚痴っぽくなるが、ここのホステル3泊分の宿泊費と、龍門石窟の入場料が同じような値段になり、石窟は異常に高いと思えてくる。

廊下が落書きだらけなのは気になったが、部屋は中国のホステルの通常のレベルで十分綺麗で、可もなく不可もなくというところ。
場所は、洛陽のメイン通りと言えそうな中州東路にあり、青年宮と呼ばれる映画館などのある建物の前のバス停の近くにある。

ドミトリー 40元(会員価格35元)

洛陽で食べる

涼菜を極める

中国では地方により特色のある料理があって、例えば、以前 長沙に行った時には、蒸し料理の店が沢山あった。それにあやかり、魚の蒸し料理を極めようと思って、香港で蒸篭を買ってきたしした。

ここ 河南省では、涼菜を沢山見かけた。西安でも見かけtがので 省をまたがっているが、とにかく、生野菜を店であまり見かけない中国で、サラダのような料理で、野菜好きの人には嬉しい料理だ。ただ、中国の味で、うまく指示できないと、ドレッシングのようなタレを大量にかけらえてしまい、ヘルシーとは言えない状態に突入するかもしれない。
生で衛生上の問題はないのかとか、これも中国のことなのでよく分からないし、お腹を壊しても誰も責任は取ってくれそうにない。あくまで自己責任ということになろう。

涼菜を盛り付けたところ

サラダバーのようにいろいろ並んでるが、食べ方放題ではない。定額で、一定量盛ったらストップする店と、調子に乗って 盛らせて、後からフェイントで重さを量り、きっちりグラム単位で売る店があった。


(デカ?)丸子湯

スープの専門店は中国でよく見かける。店の外に大きな漢字で湯と書いてあるが 銭湯ではなくて、巨大な壷の中に秘蔵のスープを入れている。そんなお店が多い。しかし、ここで紹介するスープを売るお店には大きな壷は置いてなくて、スープに入れる丸子が特徴である。それも小丸子ではなくて、かなり大きな丸子で、食べ応えがある。乾板のようなものも売られていて、これを少しずつちぎって スープの中に浸して食べるので、さらにボリュームがある。
旧市街の西大街を歩いていたら店があったので試しに食べてみた次第である。このスープを飲んでから、別の場所で食事をしようと思ったが、これだけでも食事として十分な量だ。味はとんでもなく美味しいという程ではないが、変わっているので一度試しても悪くない。

楽よー喫茶を探す

開封の町で開放感に浸って羽を伸ばし、洛陽の町で、さらに 楽よーと言って、のんびり過ごすというのが、開封と洛陽での机上の空論の過ごし方の計画だった。一応計画に従い洛陽古城で、楽よー喫茶を探したが そう簡単には見つからず、結局、龍門石窟の上り下りで、しんどいよーというのが、洛陽での実績であった。楽よー喫茶の代わりに見つけたのは、泊まったホステルの近くでやっていたハルピン・ビール主催の特設ビヤガーデンである。こんなところまで進出して売り込もうとは、流石ハルピンビールは商売熱心である。4元で売られていたハルピンビールの並と小龍包で 気温が30度に達する中、楽よーと言っても良い場所にたどり着けた。

ハルピンビール主催 特設ビヤガーデン

小龍包

参考までに、他の店の朝飯の包子


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