特集 COアイランド・ホッパーで行くマジュロ

第三部 安宿と無人島に泊まる

2008年4月


安ホステル

「マジュロに行って来ました。」と人に言うと、「どうして、マジュロなんかに行ったのか?」と、たいてい聞かれる。
総括的な答えは、「片雲の風にさそわれた。」ということになるが、Google Earthで見ても、写真で見ても環礁は美しいので、一度どんなところか見に行きたかったとも言える。

しかし、安宿の存在も欠かせない。インターネットで検索してみたら、マジュロには、Flame Treeというホステルがあるのが分かった。他のリゾートの一泊100ドルや450ドルという値段とは違い、ここはドミトリーがあって一泊15ドル。それなら行ってみようという気になった。ところが実際行ってみると、儲からないドミトリーは、受付には値段が書かれてなくて、しつこく言わないと泊めてくれず、普通は35ドルか45ドルの部屋を薦められる。しかし、一度チェックインを認められると、あとは、とてもお得。後から来た人にも、スタッフが なんだかんだと言って、ドミトリーに泊めないようにするので、結局広いリビングを独り占めできる。ドミトリーと言っても、一人一人寝室が分かれているので、普通のドミトリーよりも随分快適だ。他に客が沢山いて、一つしかないトイレが混み合う場合を除いて、とてもお奨めだ。

The Flame Tree

広いリビング

無人島へ

Flame Treeの受付に、同じオーナーが所有する もう一つの宿の写真が掲げてあった。Three Bags Islandと言う名前の小さな島。そこに宿泊施設がある。この島は、ココナツから採れるコプラが全部で3袋しかできないので、この名前が付いたそうだ。一人だと、船の送迎付きで一泊60ドル。二泊目以降は1泊30ドルとのことであった。高いのでやめようかとも思ったが、折角なので試しに泊まってみた。カギがないと言われ、少し心配になったが、行ってみると、離れ小島で人も来ないので、確かにカギは不要なことが分かった。一人で泊まっていれば服も不要と言えそうだ。

送迎のモーターボート

途中、環礁の細長い島が続く

別の島にも、いくつか
宿泊施設がある。

かなり小さな島

目的地の島が見えてくる

貸切の建物も見える

建物の様子
中は内装はなくて、小屋と呼んだほうが良さそうだが、
周囲の眺めが素晴らしいので、十分快適だ。

島の様子

島で感心したのは、やしの実の生命力である。その辺のやしの実が、次々と芽を出し、根を張って成長している。
フィリピンでも沢山 やしの実を見ているが、こんなに旺盛な繁殖力を目にすることはない。フィリピンでは 芽が出ているのは稀だ。コプラを採るために、芽が出るまでに さっさと割ってしまうことが多いのは確かだが、それを差し引いても、マジュロのやしの実の方が、繁殖力が凄く、自然に増え易そうだ。

芽が出て成長している やしの実

ココ・マウンテン

フィリピンで、漂着してきたやしの実を集めて、ココ・マウンテンを作って、その高さを競っているが、記念に こちらでも、漂着やしの実を集めて積み上げだ。高さは50cm余りにしかならなかったが、ココ・マウンテンのひよっこができた。ここでは流木の方が多く、そちらも同じように積み上げたら、人の背丈ほどの高さになった。プラスチックなど人工のゴミも別途拾った。

ココ・マウンテン

流木の山

無人島のインフラ

ここは既に建物などのインフラが揃っているから無人島と言うのかどうか疑問が出るかもしれないが、あまり厳密なことを言う必要もなかろう。個人的に 無人島に暮らすノウハウには非常に興味がある。特に大切なのが、電気、水道。 ここでは太陽電池が使われていて、昼に晴れていれば、発電電力は300wを越えていた。夜の灯りだけでなく、冷蔵庫も設置されていた。冷蔵庫とくれば、暑いのでビールと言いたくなるが、値段がフィリピンと比べて5倍。 割高感から長居する気にはならないが、この島に行くならビールは買って行きたくなる。

ブレーカーとメーター

バッテリー

ソーラー・パネル

もう一つ、一体型の太陽光発電システムも設置されていた。台湾から支援を受けたことが、本体に大きく書かれている。

台湾から持ち込まれた太陽電池

雨水を貯めるタンクもいくつもあった。
無闇に大きな建物を建てていると思ったが、雨水の利用を
考えれば、屋根は大きい方が良いと納得。

隣の島へ

泊まった島も小さかったが、隣の島はもっと小さい。十分歩いて行けそうな距離であり、折角なので、隣の島まで遠征してみた。引き潮になると陸続きになるので、歩いて行ける。距離も一キロ足らず。しかし、いつ潮が満ちてくるか分からないのでなんとなく不安になって、急いで往復した。

バルコニーから見た隣の島の眺め

潮が引くと小石がごろごろの状態になる

途中で干上がったところの様子
満潮時には水没する

隣の島の真ん中辺り
やしの葉っぱが落ちているだけだ。

島の裏側
月の裏側と同じで、そこまで行って見ないと様子が分からない。





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