2003年4月
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@チャンギ国際空港 |
今回はSQを使った特典旅行の話題を紹介する。前回取り挙げた香港行きと同様で、スターアライアンス特典旅行で 日本から南アジアへ行くのは、マイルがかかり過ぎる。そこで、またまたマニラを起点にして、シンガポールとマレーシアに飛んだ。行きはMNL/SIN/KUL、帰りはSIN/MNLというオープンジョー。南アジア内なので、ファーストクラスでも4万マイルで往復できて、お得だ。さらには、香港を起点にできれば、747も飛んでいるし、SQだけでなくTGも混ぜることができ、一層お得と言える。
ビジネスクラスのスターアライアンス特典旅行では、これまでに乗ったNH、TG、LHすべてがIクラスであり、どの航空会社も同じようだ。今回のSQのファーストの場合はOクラス。ビジネスクラスと同様にして、スターアライアンス特典旅行のファーストクラスは Oクラスで航空会社によらず共通なのだろう。
マニラ国際空港のSQラウンジ
SQのファーストクラスラウンジ
@マニラ国際空港ラウンジの食べ物
まずは 行きのラウンジから。マニラ国際空港のSQのラウンジはファーストクラスと、ビジネスクラスに分かれている。ファーストクラスのラウンジの利用者は、エグゼクティブぽく見えたが、飛行機に乗ってみると、それらの客はファーストクラスには乗っていなくて、ラウンジをアップグレードされていただけだった。
出発が朝だったので、食べ物はサンドイッチ程度だった。同じ時間帯に出発するNWのワールドクラブでは、お粥などもあって、そちらの方がレベルが上だ。人気のSQなので、昼や夜の便だとどうなるのか、再度調査してみる価値はある。ただし、予定では、4月以降はターミナルが変わり、ラウンジの場所は移動してしまう。
ラウンジに入る前で、チェックインカウンターの近くに、新ターミナル(ターミナル3、NAIA3)の模型が置いてあった (写真右)。 NW、SQやTGの飛行機のモデルもターミナルに停っているので、これらの航空会社も こちらを使うことになるのだろう。
空港職員やタクシーの運転手に聞くと、4月から新しいターミナルに移ると言っているが、昨年から延び延びになっているし、フィリピンのことでもあり、本当に移るまでは、信用できない。政府と空港運営会社の間で もめている。
MNL/SIN SQ71便
Fクラスのシート 朝食の海鮮焼きソバ 大きなディスプレイ SQのマニラ・シンガポール間の機材はすべて777。SQのFなら747というのが定説かもしれないが、初めてなので777でも十分満足できた。写真では、他に誰も乗っていないが、実は、表題の「SQ貸切ファーストクラスで行く」というのは 厳密に言うと正しくなく、行きは 2列目の端に もう一人 乗客がいて、私を含め全部で2人であった。貸切は帰りの便で、「SQ貸切ファーストクラスで帰る」というのが正確なのだが、そこまで厳密であることもないだろう。
食事は、朝の便のため、朝食となり シンプルで、海鮮焼きソバ。シンプルと言っても魚介類は十分入っていた。さらに、前菜に果物の盛り合わせが付いた。もちろん、洋食の朝食もある。
さらには、コーヒーも複数あって、グルメ、ケニア、コロンビア、ブルーマウンテンから選ぶようになっていた。機内の設備で 他社と比べ特徴的なのは、ディスプレイが大きいこと。通常のノートパソコンのサイズで、12インチのようだ。最近は液晶も安くなったので、大画面は、他社でも今後増えていくことだろう。
チャンギ国際空港
地下鉄の空港駅 Fクラスのチェックインカウンタ 空港内の庭園 これを読んでいる方の中でも、チャンギ空港を利用された方は多いことだろう。とても大きくて綺麗な空港だ。私もこれまで UAで何度もこの空港を利用した。
ここでは、これまでと違う点を、いくつか紹介することにする。
まずは、地下鉄(MRT)が空港まで乗り入れるようになった。前回の2001年、スペインへ行く途中で立ち寄った時には、地下鉄は見当たらなかった。安宿が近いBugisや、Tanjong Pagerなどがある東西線からだと、乗り換えが不要で、とても便利だ。地下鉄からSQのチェックインカウンターまでは、エスカレーターを上るとすぐだ。
もう一つ、これは私が初めてなだけだが、今回利用したSQのファーストクラスでは、チェックインカウンターも、別室でラウンジのようになっていた。さすが、評判の良いSQ、その本拠地の空港のFクラスという感じである。チャンギ国際空港のSQラウンジ
これまで国際線のファーストクラスのラウンジと言っても UA関連しか入ったことがないので、比較するのは難しいが、とにかく これまで入ったラウンジの中では、最も食べ物が充実していた。軽食ではあるが、ミーゴレン、カレー、オックス・テール・スープ等々、選択の範囲が広い。えびとパスタのサラダもお奨めだ。デザートもいろいろ選べる。飲み物はヘネシーXOも置いてあった。また、行きと帰りではメニューがかなり変わっていた。
SIN/KUL SQ112便
マニラ・シンガポール間と異なり、こちらは距離が近くて料金が安いためか、ファーストクラスは満席だった。日本人の団体さんが乗っていたこともある。
時間が短く、食事は簡単なサンドイッチだけだった。
クアラルンプル国際空港
出発ロビー
テント風で 経費を節約
している感もあるが、
デザインは悪くない。到着ロビーから空港バス
乗り場へ降りるエスカレーター
空港からクアラルンプルへ
向かう高速道路
マレーシアでは 高速度道路が充実している。
クアラルンプル国際空港は、新空港になって、クアラルンプルの町からは随分遠くなったが、大きく立派な空港に生まれ変わった。現状はターミナルは余っているが、今後の拡張を目論んでいることだろう。
空港と町が遠くなり、私のようなバジット・トラベラーとしては、空港から町へ出る交通機関が一層気になるところである。高速鉄道もできていて、それを使えば便利だが、通勤電車のような感覚で、無料航空券を連発して、飛行機に乗る私のような人には向かない。やはり、バスを利用することになる。バス乗り場は、それほど離れてはいないのだが、よくあるパターンの一つで、空港のターミナルビルと道路を隔てた反対側にある。そのためもあり、初めてだと 標識を見落とし、その結果 曲がるべきところを そのまま進み、オーバーランして 空港の端までたどり着く可能性がある。私の場合だ。途中でエスカレーターを降りて行かないといけないのだが、それが結構 分かりにくいのである。道を間違えた結果、バスを1本乗り過ごすかもしれないが、その時は、チケットを買ってから、空港を見て回る時間ができたと思えばよい。
LRTの駅に着くバスがあるので、それを利用するのが便利だ。RM10(約300円)距離の割りに バスの所要時間はそれほど長くない。マレーシアでは、東海岸を除くと高速道路が充実していて、バスは速くて安くて綺麗で快適。便利な交通手段だ。 速さについては、新聞には、速度制限を時速120kmに引き上げると書かれていた。
SIN/MNL SQ74便
クアラルンプルから、シンガポールへはバスで移動したので、帰りはシンガポールからマニラまで飛んだ。
帰りはまさに貸切のファーストクラスであった。デイバックなどを背負っていたので、搭乗時にファーストクラス側の入り口から入ろうとすると、不審人物と疑われ、係員に呼び止められた。搭乗券を見せると釈放された。
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パテのような前菜
Singapore style chili crab
(カニ・チリ?)帰りは昼間の便だったので、食事はまともに出た。さすがに貸切だったので、言えば何でもすぐに出てきた。ラウンジではヘネシーXOだったが、機内ではローヤルサルートに乗り換えた。普段は、昼間からアルコールは飲まないので、いかにもマイルの元を取ろうとしている行動と言える。
ティオマン島
@マレーシア東海岸ボルネオ島沖合いの美しい島 フライトの途中で、いくつか美しい島を見ることができた。
ティオマン島は、マレーシアの東海岸にある小さな島である。私も以前一度行ったことがある。経験者の中では、この島は評価が分かれるが、私は、十分良い印象を持っていて、機会があればまた行きたい。特に島の北の端にあるビーチは、海が綺麗で 雰囲気が良かった。基本的にはバックパッカーの溜まり場のような所で 安宿が多いが、島の南側には、高級ビーチリゾートもある。贅沢さと快適さを求める人は、そちらを利用すれば良い。この島へは、対岸から船で渡れば安上がりだが、シンガポールやクアラルンプルから飛行機で飛ぶこともできる。
マレーシアの島と言えば、一般に西海岸のペナンやランカウイ島が有名だ。東海岸の方は、秘境のようなイメージがあるが、ティオマン島以外にも、美しい島が沢山ある。もう一つ、ボルネオ島の北西の端のあたりでも綺麗な島を見かけた。機会があれば行ってみたいが、そう簡単に行けるようなところではなさそうだ。
(私にとっては、フィリピンの無人島に快適に暮らすノウハウを研究しておいた方が、現実的なのかもしれない。)
以前 別のフライトのことを紹介した時に、どういうアメニティグッズをもらったのかと質問を受けたことがある。この便では、距離が短いので、スリッパとアイマスクだけだった。しかし、フィリピンには沢山知り合いがいると、私が言ったのが影響したのか、手さげ袋に一杯おみやげをもらった。スヌーピーの人形や、色鉛筆など、子供用のアメニティグッズと言えばよいだろう。もちろん、配り先に困ることはなかった。 マニラ国際空港から
空港に行くときは、早朝のため タクシーを利用したが、帰りは夕方、例によってジプニーに乗った。料金は4ペソ(約9円)で、さらに同じだけ払い、乗り換えるとLRTの駅に着く。
フィリピンでは国際線の航空機に乗る人というのは、かなりの金持ちなので、空港について私のようにジプニーに乗り継ぐような人は、皆無と言って良い。
話のタネには良いが、慣れいないと、空港からジプニーに乗るのはちょっと難しいかもしれない。路線バスなら、少々大きな荷物を持っていても、乗せてくれるのでお奨めだ。