特集 日本からフィリピンへ その寄り道で行く雲南・ベトナム

第七部 建水

2009年6月 作成
2011年11月 最終更新


(→2018年9月更新分、「鉄道で行く建水」へ)

(2009年6月)

朝陽楼
建水の町のシンボル 


雲南省の建水は、昆明から200kmほど南に下った所にある。昆明から、ベトナムを目指したわけだが、せっかくなので できるだけ寄り道しようとするのは、旅行者なら当然であろう。建水の町は、古い建物が残っているので、それを見ようと思って1泊したのだが、今回は失敗が多く、ここでも失敗した。町をウロウロしたが、歴史的な建物がある場所にはたどり着かず、結局、町を離れるバスの中から少し眺めただけに終わり、もう一度来るしかないという宿題を残した。 再訪を実現して、この情報の更新を果たしたい。

昆明から建水への途中、建水近くの高速道路
ほどんど高速道路なので 思ったより早く着く

バスターミナル

バスターミナルの前の大通り

バスターミナルの横にある
今回泊まった安宿

普通なら、バスターミナルに着いたら、地図が売ってあるので、それを買えば行きたいところへ簡単に行けるはずだ。ところが建水は田舎町なので、地図が売っていなかった。旧市街に行こうと、適当に歩き出したのだが、反対の方向に行ってしまった。これから新市街になりそうなところで、新しい建物ができあがりつつあった。

建築中の一戸建て住宅
さすが中国三階建てだ。

体育館のような建物

人影はほどんどないが、新築建物が並び、これから新市街になりそうなところ

バスで、北からやってきて、次の日、南へと向かったのだが、最後に、バスの中から歴史的な建物が少しだけ目に入った。

旧市街へと向かう道

楼閣の前と後ろ

古い町並み

良くあるパターンで古い建物は
商店になっている。


(2009年9月)

前回予告したように、古い町並みを見るため、建水の町を再訪した。今回も 雲南、ベトナム経由でフィリピンに戻る途中で立ち寄った。

朝陽楼

壁に貼られた説明によると、この楼閣は600年余りの歴史があるそうである。前回は、バスで周回しただけだったが、今回は上の方まで登ってみた。建物の中は有料だが、それ以外は無料で、庶民の憩いの場となっていて、さらには 中国でよく見かけるように、ここも野外カジノとなっていた。もっとも、お金を賭けている感じではなくて、ただトランプで遊んでいるだけのようだったので、カジノとは言わないのだろう。

朝陽楼

カードを楽しむ人たち

楼閣の上から見た様子

建物の中(入場料5元)

臨安路 

朝陽楼から始まる古い町並みが残る通り。再開発により、ほとんどは商店になっていて、ほんとは 古いのか新しいのか、よく分からないのが、大理などと同様 中国でよくあるパターンである。そうは言っても、雰囲気のよいところも残っている。

臨安路

臨安飯店@臨安路

木瓜老店@臨安路

歴史の感じられる建物に惹かれ臨安飯店というところに入ってみた。中は米線などの麺類が主な大衆食堂で、多くの客で賑わっていた。暖めない巻粉という面を食べたところ、値段は3元で安かったが、デフォルトが唐辛子だらけで失敗した。プーラータ(不辛的)と言わないと日本人には辛い。(つらい?からい?) 幸い 熱くないバージョンの麺は、スープがほとんどないので、辛い部分をよけて食べた。

もう一箇所 木瓜老店に入ってみた。甘党の店で、パパイヤ(木瓜)の老舗という意味だろう。寒天のようなものがあったので、「これをくれ」と言うと、確かにその通り買えたが、小豆などのトッピングを載せる前に、「はい。1元。」と言われ、すでに器には甘い汁を一杯入れられて、追加の余地はなく、素うどんのように、寒天だけ食べる羽目になった。紙のメニューが置いてあれば、注文し易いが、それがないと日本人には難しそうだ。ここも含めて 壁にメニューが書いてあるだけで、しかも手の届かない上の方に書いている店が中国では少なくないので、プレゼンテーションの時に使うレーザーの指示器のようなもので 危なくないものがあれば役に立ちそうだ。それとも原点に戻って筆談か?

二連続で失敗したが、もう一度来れば、学習して問題ないはずであるし、激辛問題の方は、その後も麺を食べたが、辛さを抑えるようお願いしたので問題なかった。

歩行街 翰林街

臨安路のわき道で、歩行街というニックネームの付いた翰林街(翰を日本語で何と読むか知らないが、現地ではHANと書いてあった)という通りがあり、そちらも古い町並みで雰囲気が良い。そこを歩いていると 臨安客棧という雰囲気が良い宿があった。再度来る機会があれば、ここに泊まってみたい。ただし、外見からの判断であり、中は勝手に想像しているだけである。

翰林街

臨安客棧
泊まってみたくなった宿。

今回泊まったのは民康客棧というところで1泊50元。中は今風の造りだが、十分過ぎるくらい綺麗だった。場所はメイン通りである臨安路にあり、この通りには他にも宿が多い。

民康客棧 @臨安路
今回泊まった宿

その他

焼き豆腐

建水、元陽で焼き豆腐をよく見かけたので、試しに何度か食べてみた。安物の店でしか見かけないので、屋台のような不衛生なところでは食べない という人には口に入らなさそうだ。容易に想像できる味であるが、焼くので 外が堅めで、中が柔らかいというのが特徴と言えそうだ。タレはいろいろあるが、他と同様辛過ぎる場合があり要注意である。麺を食べて、焼き豆腐の並んでいるテーブルに座り、これも食べたいというと1.5元払えと言われた。沢山食べたので、もう少し払わないとまずいと思い、追加で支払おうとしたが、お勘定は済んでいると言われ、1.5元の食べ放題で済んでしまった。

焼き豆腐

手机美容店

中国では、日本人が楽しめる漢字が少なくない。手机の机は機の簡体字で、手のひらで使う機械ということで携帯電話のことである。美容店が付いて、携帯電話のアクセサリー店ということであろう。フィリピンやタイでよく見かけるが、携帯電話の交換用のケースが沢山並んでいた。


(2011年11月)

Googleで雲南と建水をキーワードに検索したら、「建水と言うところは意外に良い所で、意外なところに意外なものが有ったという感じ」という表現が複数 見つかった。 実際にも、そういう思いを抱く人が多いのだろう。しかし、昨年海南島で買った「中国 フルチン?(古鎮)・古村旅」という本を見れば、中国には歴史のある いいところが沢山あることが分かる。日本のガイドブックに載っていない中でも、いいところが一杯見つかるはずだ。
そうは言っても、建水も いい感じの町で、昆明から3時間程度で行けるし、お薦めの町であることは間違いない。

臨安客棧に泊まる

今回は 三回目の建水で、再訪の大きな目的は、前回 目をつけていた臨安客棧に泊まることである。ここは 古城にぴったりの雰囲気の良い宿である。前回は外から見ただけであったが、今回は中の様子も見るべく、泊まってみようと思った。しかし、料金を聞いたら、最低でも128元(約1500円)と言われた。料金表の約半額の割引であるが、それでも、これまで雲南で泊まってきた実績と比べ、とんでもなく高い。退散しようかとも思ったが、折角ここまで来たので、試しに泊まった。私の感覚では、内外とも良過ぎである。これが日本なら、1万円と言われても十分お値打ちであろう。

私がチェックインた後で この宿から出掛けるところ、欧米人のリタイア組みの夫婦が、荷物を持って、私と反対方向に、この宿に向っていた。さては、同じ宿に泊まるのであろうと思っていたら、案の定、夜 ホテルの庭で二人がビールを飲んでいるのを見かけた。
この宿がいかにも外国人ウケしそうな造りであることの例証であろう。

昆明から建水に来て、ここに泊まって町を散策し、その後、元陽棚田を目指せば、無敵雲南旅行の完成であろう。しかし、麗江その他、雲南には見所が多いので、建水・元陽ルートだけが良いという話にはならない。

臨安客棧の昼と夜

雰囲気の良い中庭

室内の様子

建水は 観光客は増え、開発が進み、前回の2009年に来たときよりも、かなり宿が増え 臨安客棧以外にも いろいろな宿が目に入った。次に来る機会があれば、今回より安いところを目指したいと思いながら、順に宿を見ていたところ、値段はさておき、金だらけの名前に惹かれる宿があった。金が三つの字は、日本語で変換しても出てこないが、中国ではたまに見かける。それをさらに二つ重ねて、いかにも高そうと見るか、お金が残りそうで縁起が良い名前と見るか、人によって意見が分かれそうだが、とにかく注目したい名前の宿である。

金だらけの名前の宿

その他の様子

建水古城の城門としては朝陽楼の方が有名だが、反対側にも西城門がある。そこから少し行くと、城壁の一部が残されている。

西城門

城壁

中国の名所旧跡は高い拝観料、入場料を取られる場合が多い。建水でも、宿代や食事代に比べ異様に料金が高いところがいくつもあるが、例によって 入り口まで行って引き返した。

朱家花園

建水文廟

建水で食べる

前回試した焼き豆腐を今回も食べてみたが、そちらは昆明でも結構見かけた。ただし、値段は田舎の建水の方が安めだ。
今回は、別の変わった食べ物を求め、小巻粉を試してみた。

暑いお湯を炊いた釜の上に布きんを敷いて、その上に、小麦粉を薄く溶かした液をお玉で薄く流し、蓋をして蒸すと、薄い皮が出来上がる。皮の中に炒めたミンチ肉やもやしなどを入れて細く巻けば小巻粉が出来上がる。餃子のタレのように、好みによって複数の調味料や野菜を混ぜたタレをつけて食べる。

ベトナム近くに行けば 越南小巻粉もあるし、別に清真(イスラム)小巻粉という看板も見かける。後者は肉に制限が入るのだろう。

小巻粉 4元

屋台で小巻粉を作る店のおばさん


(2018年9月)

鉄道で行く建水

これまでは 建水に行くのに、いつもバスを利用していたが、今回初めて鉄道を使ってみた。北は昆明方面から来れて、南は、河口まで走っていている。、さらに向こう側はベトナムだ。

バスは 高速道路の利用で、以前より速くなったが、鉄道だとさらに短時間で着き、料金も安めで便利。

建水駅に停まる列車

列車の客室の中

建水駅

駅と町を結ぶバス 919路

その他の様子

朝陽楼前の様子
長く続いていた工事が終わり、できた建物は昔風だが、中にはマックが入っていたりする。

こんな田舎町にまでWalmartができていた。

9年前にも泊った民康客棧
前回は50元だったが今回は40元に
値下がりしていた。

この町でも見つけた中華のファーストフード
安くて、おかずもいろいろ選べお得


特集のページへ戻る