チェーンソー教室

2015年 7月作成   




台風による被害の復旧にチェーンソーが役に立つ。道に倒れた木を切って 通行を確保したり、壊れた家の修理に使う材木を揃えるのにも チェンソーが使える。フィリピンでは、木をチェーンソーで長手方向に切ることで(ripping)、材木を そのまま切り出すことが多い。

以前にも紹介したが、シキホール島で、台風で壊れた知り合いの家の修理に、チェーンソーを貸し出したところ、非常に安い予算で修理が出来たことがある。こちらはチェーンソーを貸し出し、ガソリン代として500ペソ支援しただけである。壊れた家の息子が大工で彼がすべて働き、田舎なので木は沢山あって、それらをチェーンソーで切り出せば材木として使える。500ペソの予算で、家の修理が済むとは非常に安いものである。

一昨年の台風30号(Yolanda)では、フィリピンで甚大な被害が出た。そこで、知り合いが住んでいて つてのあるバンタヤン島やマラパスクア島にチェーンソーを持って駆けつけ、シキホール島での経験を活かして、壊れた家の修理に役立てようと目論んだ。

ところが、残念ながら自分ではチェーンソーを使えないので、現地でオペレーターを雇おうとしたものの、なかなか見つからない。なんとか見つけたものの、途中経過は省略すると、結局オペレーターが雇えないので それで終わってしまった。小さな家の修理なら100軒くらいの役に立てるのではないかと、期待して被災地に赴き、かなり時間もかけたにもかかわらず、良い結果が残せず悔しい思いをした。

その経験を踏まえ、もしも同じような災害が起これば、シキホール島からオペレーターを連れて行き、チェーンソー・ボランティアをやろうと考えた。シキホール島でも台風の被害が出る可能性もある。そこで、シキホールで、オペレーターを育成すべく、チェーンソー教室を始めた。オペレーターもボランティアで手伝ってくれればありがたいが、それは無理で、日当だけでなく、交通費や滞在費をすべて支払う必要があり、現地でオペレーターを見つけるよりも、コストがかかるが、それでも有ると無いでは大違いと言える。また、シキホールで被害が出た場合で、地元の復旧のためなら、ボランティアでやってくれる可能性は高い。実際、今回の受講者は、地元が被災した場合に備えて、レスキュー隊を結成すると豪語していて頼もしい限りである。

場所は、何箇所かで実施する予定だが、最初に手を挙げたのが 自宅のある場所とは、島の反対側のLiloanというバランガイで、自分自身で行くのは大変だが、現地の人たちの熱意の結果そうなった。切った材木を使って、現在あるTinago Learning Center に続き、2箇所目のLearning centerをつくる計画を進めているところでもある。

チェーンソーの準備 まずは、インストラクターがお手本を見せる
今度は受講者が練習 材木を切り出した後


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