モバイル教室 Rev.B検討

2010年9月




モバイル教室Rev.Bのイメージ

以前紹介したようにモバイル教室を製作して、既に現地に設置済みで、授業に使っている。しかしながら、プレハブにするつもりが、目論見とはかなり違うものができてしまった。組み立て分解を繰り返し、必要な場所に順次移動させるという設計思想とは程遠く、簡単には次へ移動しそうにない。ボルト・ナットで組み立て・分解できるようにはなっているが、設計した先生に、中間組み立て品(クラスター、アッシー)という発想がなくて、移動させるのに ちょうどよい大きさの部品を作って、それらを簡単に組み立て・分解するという風には考えられない。その結果 全部バラバラにするので時間がかかる。これでは 分解するとわけが分からなくなるという話もある。異論が出るかもしれないが、サブルーチンや関数を使わずべったり書いたプログラムに例えたい。

とにかく、他の場所でも必要で、数を増やしたいが このまま同じでは駄目で、別のバージョンを検討してみた。

竹と茅葺のモバイル教室

上の写真のように、竹と茅葺で作った簡易の休憩所のようなものである。材料が軽いので、分解しなくても そのまま台車に載せて運べばよい。これは、タイで見かけた例で、似たようなものなら良いのだが、フィリピンでもルソン島やセブで既製品として売られているのを結構見かける。シキホール島にも竹や茅葺の材料は豊富にあるので、同じようなものを自作して、授業を行う場所に仮設する。現地の人々の憩いの場所として プロックと呼んでいる類似の建物があり、そちらは柱は木でできている場合が多いが、同じように使えるので、授業が終了したらその場所でプロックとして使い続けてもらった方が喜ばれるはずだ。

茅葺と竹なのでメンテが必要だが、数を揃えて、修理しながら適当に入れ替えるという運用も考えられる。

台車の製作

最初のモバイル教室でも、軽トラで運べるという前提にして、それは破綻してしまったが、今回のRev.Bでは、軽トラの後ろに台車をつなげ、それに乗せることにしている。

竹と茅葺のモバイル教室の組み立ては 簡単にできそうなので、まずは 台車の方から製作を始めた。ラーニングセンターでは溶接教室もあるので、その実習を兼ねて台車を製作してもらうことにした。溶接担当の先生と相談して、L字鋼を買ってきたが、強度不足を補うため後から順次、L字鋼等を追加で溶接していった。

設計にも大きく影響する一番キーの部品がタイヤで、シキホールではなかなか手に入らない。まずはドゥマゲッティに行っていろいろ探してきて写真を撮り、メンバーでそれを見て相談して決めた。バイクのタイヤという選択肢もあったが、下の写真のような台車用のタイヤを使うことにした。直径20cmくらいで、中までゴムである。

台車のシャーシ製作の様子

採用決定のタイヤ


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