近所の分まで電気を引く

遠い場合はEmergency Lightで

2003年 9月作成   
2018年10月最終更新


(2018年10月追加)

当初取り上げた蛍光灯を使ったEmergency Lightは最近は、あまり使われなくなって、変わってLEDを使った各種の製品が登場している。簡単なものだと日本でも100円ショップで見かけるし、電力事情の良くないフィリピンでは、さらにいろいろな種類ものもを見かける。日本の場合は、充電電池が充実しているので、単三等の電池を入れるタイプが多いが、フィリピンでは、充電可能なバッテリーを内蔵している場合が多い。

その他、フィリピンでは、ソーラーパネルやコントローラーも割安で売られていて、自動車やバイクのバッテリーなどで代用して、簡易に、太陽光利用のシステムを作ることもできる。


(以下、2003年 9月作成)

Emergency Light

太めの電線・電柱を買ってきて、自宅だけでなく、これまで電気がない生活を続けていた近所の家まで電気を引くことができた。  

私の予算に限りがあり、また、一般に電気を引く時に行われている費用負担のやり方に従い、私の方では、メイン・ライン(幹線)だけを用意。 各家庭への引き込みの費用は個別に負担してもらうことにしている。メインラインからの距離は、主に 費用の制限から、50mくらいが限度である。そのため、近所でも 今回は電気を引けなかった家庭が何軒か残った。

そこで、それらの家庭で、Emergency Lightを使うことを考えた。フィリピンでは電力事情が日本と比べて悪く、Brown Outと呼ばる停電がよく起こる。最近は、ニューヨークやロンドンあたりても停電するので、フィリピンだけ駄目だということもできないが、とにかく停電する。そのため、写真のような充電電池の付いた蛍光灯がよく売られている。電球タイプのもの、取り付けが固定式のものなど、種類はいろいろある。 値段は バーゲン価格も含め500〜1000ペソ程度。一度充電すると 一晩から二晩ほど使える。
ここで紹介しているのは、電気のない家で使うという殊な場合だが、外国人がフィリピンで住む場合、是非あった方が良い便利商品の一つでもある。

さて、これを無料で配るのは 私の主義に合わない。そこで、電気のない近所の家の人に 私の家で働いてもらい、その賃金で、Emergency Lightを買ってもらうことにした。さらに、実態は別として、親は外での仕事や家事などで働いているはずなので、子供に、授業のない土日にアルバイトに来てもらう。親を助けて、子供も汗を流すという方法にした。また、現金を渡すとアイスクリームなどに化けてしまうかもしれないので、私の方で賃金をそのまま貯めておき、大きな町に行って、一番安いものを探して買ってくることにした。

まだ1軒だけだが、近所の高校生が ペンキ塗りや掃除に草むしりなどのアルバイトをして、Emergency Lightを手に入れた。 毎晩、通常の電灯として使うのが目的であったが、その家庭では、子供が勉強する時だけ使うと言っていたりして、まだ折り合いは取れていない。それでも、とにかく結構 役に立っている。
どこかで充電しないといけないので、近所の電気が来ている家と交渉して、一番安いところに持っていき、朝から夕方まで充電することにしている。私がフィリピンにいる間は、私の家で充電して、代金代わりに、また草むしりでもしてもらうことになりそうだ。

電力会社の電柱から距離が離れていて、電気が来ていない家は他にも多い。この方法だと、近所でなくても対応が可能なので、近所でうまくゆけば、その他にも展開したい。パソコンの練習で沢山子供たちが来るので、電気が来ていない家の子供にアルバイトしてもらうのが良さそうである。

(以下、2003年11月更新分)

Emergency Lightを使い始めて、2ヶ月後の状況を確認したところ、かなり役に立っていそうである。毎日使っているそうだ。高校生の姉妹と姪が住む隣の家でも欲しいと言い出し、今度は姪にアルバイトをしてもらう予定だ。

但し、またまたフィリピンらしい課題が見つかった。Emergency Lightのある家の親戚が、電力会社に勤めいて、親戚の家では電気代が免除になっているそうだ。実際には強引に払っていないだけなのかどうか、そこは不明だ。とにかく この親戚の家に行って充電しているので、同様にして 電気代を払っていないそうだ。しかしながら、誰かがこれを負担しているに相違なく、おそらく、PPAと呼ばれる電力会社から各ユーザーに追加で請求される中に含まれてしまっているはずだ。

非常に胡散臭い状況になっているので、現状を再確認して、何か対策をしたい。


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