2003年5月作成
経過
2003年4月から5月にかけて、日曜日を除き3週間作業を行った。
当初大工を5人、補助員を3人雇う予定であったが、思うように人が集まらず、手違があり 初日には大工が2人しかいなかったり等、トラブルが続出した。結局、最終的に大工は4人、補助員は2〜3人で作業した。
当初は二週間で終わるつもりのところ、人不足と、言葉の問題のため、現実には三週間たっても、まだ終わっていない。フィリピンでは使いたくなる「順調に遅れています。」という言葉が、ここでもぴったり当てはまる。
別途、写真で示してある通り、外側はかなり完成しているが、内装はこれからであり、便所も これから作らないといけない。費用
約11万ペソ
項目 金額 備考 大工の日当 31500ペソ 大工 日当200ペソ x 120人日
補助員 日当150ペソ x 50人日材木(ココナツ、
Coco Lumber)23000ペソ @6.5ペソ(1feetx1feetx1inch) 竹 150ペソ 約50本の束を2つ 萱葺き(Sak sak) 5670ペソ @9ペソ x 630枚 セメント 2400ペソ @120ペソ × 20袋 ブロック 975ペソ @6.5ペソ × 150個 鉄筋 1372ペソ 10mm @89 × 8本
8mm @44 × 15本屋根用金属板 1000ペソ @200ペソ × 5枚 26 x 8 ベニヤ板(Plywood) 6750ペソ @270 x 25枚、 外壁用 4ft x 8ft 釘 約2300ペソ @30〜35ペソ/1kg 約70kg 金具 約600ペソ 取っ手など 窓 約6000ペソ 合計18箇所 竹の壁(amakan) 2880ペソ @120ペソ x 24枚 4ft x 8ft
Dumagueteで購入。6ft x 8ftで140ペソの店もあったが在庫不足で購入できず砂 1200ペソ @6ペソ x 200袋 ニス 1100ペソ @22ペソ x 50本 Natural & Walnut ペンキ 約3000ペソ 290〜310ペソ/4L @Siquijor
約60ペソ/4L @DGT
合計 約40 リットル使用ブラシ 約150ペソ 約5本 ペイントローラー、トレー 約300ペソ トレーx2、ローラーx2、替えローラーx2 ペンキ薄め液(Tiner) 600ペソ 115〜125ペソ/3L 約15L 金具類 約600ペソ 蝶つがい、ドアの取っ手等 便器 約800ペソ 種類により400〜5000ペソ程度 PVCパイプ 約150ペソ トイレ用 水道、シャワー関連金具 約700ペソ 台所はなし 食費 約12000ペソ 昼食とおやつ、ジュース代 小計 約105000ペソ 建築費用関連 部屋の飾り 約1500ペソ 主にお土産用のものを利用 竹のベッドとスポンジ 約1200ペソ 竹ベッド250ペソ シーツ、枕 約300ペソ シーツ @200ペソ、 枕 @約100 椅子 約1000ペソ 竹製 棚 約500ペソ 民芸品 カーテン 約1000ペソ @135ペソ x 3 小計 約5500ペソ 家具、内装の飾り関連 合計 約110000ペソ 交通費は加えていない。 続出するトラブル
大工が集まらなかったこと以外にも、トラブルは続出した。
まずは、雇った近所の子供たち。別途進めている「近所の分まで電気を引く」プロジェクトで、予算がないと言って、未だ電気を引けていない家があり、それではと、そこの子供二人に働いてもらった。その賃金を 電気を引く費用に当てようとしたのである。
子供たちと言っても、ハイスクールに通っていて、力もあり、十分常識も身につけているはずと思って雇った。また、ちょうど夏休みの期間で都合が良かった。トラブルの最初は ペンキ塗り。 余ったのか勝手に使ったのか、とにかくペンキを大量に周囲の木に塗ってしまったのだ。ペンキを塗っている理由は、木材等を長持ちさせるためだけでなく、主に 見た目を良くするために塗っているのに、ニューヨークの地下鉄や、ロサンゼルスの市バスのように ペンキで落書きされたのでは たまったものではない。普通なら即刻クビにするところだが、雇った目的が目的だけに仕方がない。大工もゲラゲラ笑っていたし、私の方からも十分説明したので 理解したかと思って仕事を続けさせた。
ところが、1週間ほどして、別の所のペンキを塗らせたところ、今度はまた別の木に、ペンキを塗りたくったのである。家の壁にいたずらでペンキを塗られても、上からペンキを塗れば良いが、木にペンキを塗ってしまうと、どうしようもなくて、切り倒してしまうくらいしか、対策が思い付かない。
他にも、勝手に木に登って落ちそうになるなど、頭痛の種は尽きなかったが、単なるボヤキになるだけなので、これだけで止めておく。教訓としては、電気を引く費用の捻出のため強引に雇ったというところに無理があったのだが、使えない人間はさっさとクビにして、代わりを探してくるべきだ。
他にも、一旦値段を約束して決めたものを、後から、なんだかんだと理由をつけて、値段を吊り上げようとしてくることがあった。今回は、saksakと呼ばれる茅葺の材料で、小売値が12ペソのところを、沢山買うので、作っている人物のところに直接交渉に行ったところ、9ペソで売ってもらえることになった。 そして、フィリピンで良くあるように、後から値上げを要求してきた。通常は、断固突っぱねるべきである。
ただし、事情にもよる。日本で、私の知っている事例だが、メーカーがサービスパーツを売るのに、1つが3万円余りするところを、誰かが価格の入力を間違い、1桁安い値段で、数量が100以上、既に取引されていることがあった。買った側は、価格の訂正を突っぱねる可能性もあるが、こういう場合は、しかるべき考慮があっても良いはずだ。似たようなことは、フィリピンでも起きる可能性がある。夜中に勝手に材木を持っていくコソ泥とか、話は尽きないのだが、このあたりにしておく。