シキホール島の長期滞在者向け宿泊施設

2007年9月作成
2020年1月最終更新



私のところの訪問者の中でも、シキホール島が気に入って、さらに長期滞在したいという人は少なくない。シキホール島に滞在したいと思っている人は、日本人だけでもかなりの数で、ここでは参考のため月単位で借りられる賃貸の物件を紹介したい。

予算がいくらでもある人は、高級ビーチリゾートや、外国人向けの高級物件に滞在してもらえば、極楽暮らしが約束されているが、それでは、あばら家に住む現地の人が多い中、資本主義の大矛盾を感じてしまう。高級志向の人はハワイの洒落たコンドミニアムや、カンクンの高級ホテルなどで長期滞在してもらいたいと個人的には言いたい。現地の生活にどっぷり浸かれ、お手軽価格、コストパフォーマンスを追求したい人向けの宿泊場所を紹介しよう。それが、最初のこの記事を書いた時に思ったことだが、シキホール島は観光地化が進んで、値上がりが激しく、残念ながら、割安と言える物件は減りつつあるのが実態である。それでも、この流れに逆らい、これからもお手頃物件を探したい。

料金については調査時の日付を入れてあり、更新していないものは、その後値上がりの可能性がある。経過時間から判断して頂くとともに、現地で確認願いたい。

ここでは、貸し部屋や借家を取り上げているが、値上がりが続く中、安くないところに滞在してもらっても、それらはお金持ちの所有物で、現地の貧しい人たちの収入には結びつかず、貧富の差の拡大を助長するだけと言える。そこで、お勧めしたいのは、別途取り上げているホームステイで、家によっては外国人には少し厳しい場合もあろうが、現地の人たちと仲良くできるし、語学の学習にも役立つ。
どこの家で受け入れてもらえるかは、時間とともに変わるし、滞在可能な家のレベルが人によって異なるので、直接聞いてもらえれば、できる限りフォローしたい。

ここでの情報は、シキホール島でなくて、海外の別の場所に長期滞在したいと思っている人にも、価格その他、それなりに参考になるはずである。


今は昔、月500ペソの下宿

何度も取り上げていて、かなり時間も経過したが、2005年頃まで下宿していたAbe Houseというところは非常に安くて、月500ペソで部屋を借りられた。世界一おトクを思えるほどで、私も部屋を借りて何年も住んでいた。部屋代を前払いすれば滞在が保証されると思い込み、1年分以上部屋代を前払いするくらいだったが、Guest houseを始めるという話が出てきて、急に追い出された。この下宿屋が続いていれば、ここで取り上げている他の場所は、すべて削除して、お得だからこの下宿屋だけをお勧めするところだ。外国人仕様で値段に比べて非常に快適だった。居ない間部屋に荷物を置いておくだけでも十分元が取れたと言える。

わざわざ、今はない昔の話を持ち出したのは、観光地化の弊害の例として取り上げたかったからである。

2005年頃まで、非常に安かった
Abe House

今やシキホール島の物件は全般に値上がりが激しく、カンボジアでアンコールワットのあるシェムリアップや、タイのチェンマイあたりに長期滞在している人から聞く値段の方がかなり安い。他の国やフィリピンでも観光地化していない場所と比較してから、シキホールへの長期滞在を検討してもらいたいと思う。


物件探しの検討

まずは安宿に泊まって探す

来る前から月ぎめの滞在先を予約できれば便利だが、簡単に予約できる保証はない。また、現物をみて決めないとよくわからない面も多い。そこで、まずは現地の安宿にしばらく泊まって、そこをベースにして物件を探すのをお勧めしたい。安宿は別途紹介している通りだが、そちらでも取り上げているように、Das Traumの350ペソの部屋がかなりお得と言えそうだ。それ以外にも ビーチのコテージで安めのところもある。
長期滞在の物件には、泊まる人によっては いろいろとこだわりもありありそうで、安宿に泊まってじっくり探してもらうのが良さそうだ。

シーズン

東南アジアのハイ・シーズンは欧米の冬で、12月から3月くらいに多くの避寒客が訪れる。宿探しの観点からは、シーズンを避ければ、混まないので部屋を見つけやすい。しかしそれでは、自分も寒い時期を避けるためフィリピンに長期滞在したいという人には解決にならない。その場合には、もしも そこそこ滞在期間が長いのであれば、11月からやってきて、部屋を探すことをお勧めしたい。12月や1月には、長期滞在者で貸し部屋、借家が埋まっていることが多い。

観光地化

シキホール島は、どこにでもある田舎の島ではあるが、観光地化が進み、宿も増えたが料金もかなり上がっている。火に油なので、別のほとんどの島で、観光地化していないところに行ってもらった方が良いとも思ってしまう。しかしそれでは、ここでの話としてはまとまらない。観光客向けの料金というのは世界中で存在し、それではなくて、普通の人が借りるところを探せば、外国人には割安な場合が多い。しかし、あまりに安いと、便器に便座がなくて途方に暮れることになりがちで、外国人が泊まるのは難しい場合もある。100点満点の答えは難しい。
ちなみに、便座については、ハードウェアショップに行けば売っているし、自分の場合だと、新聞で自作したことがある。たくましく対応してもらいたいものである。

別の案

ここでは、借家や貸し部屋を取り上げているが、個人的にお勧めなのは、冒頭にも取り上げているようにホームステイである。現地の人と仲良くなれば、「飯食って行け、泊まって行け」と言われるのがフィリピンの田舎では普通である。その家の家族の分の夕食の食材でも買ってきてあげる程度で、しばらく居候させてもらえることが多い。支援してもらうのが目的でこの案を書いているので、世話になった分、それなりにお礼を払って頂きたいとは思う。それでも、高級ビーチリゾートに泊まるのに比べれば、1桁以上滞在費が安くなるのは間違いなく、しかも現地の貧しい人たちの懐が潤うのでお勧めだ。

かなり長期で滞在する人に限られるが、さらにお勧めの案は、ホームステイしてお友達になった家の敷地に、小さなコテージを建てさせててもらうことだ。ニッパハットと呼ばれる小さなコテージなら、高級ビーチリゾートに1ヶ月泊まる費用で、2、3軒はできてしまう。自分が来たときはそこに泊まり、居ない間は、安く人に貸して、友達の収入にしてもらうような案をお勧めしたい。ただし、友達の人となりを十分見極めないと失敗もありそうで、時間をかけて進めるべきであろう。


月500ペソ、シキホールの港から1km足らず(2007年9月)

外国人のバックパッカーなども泊まる街中の一泊200ペソ程度の安宿よりは、こちらの方が良い。私にはこれで十分である。自宅が火事や津波などで壊れたら、私は真っ先に、ここに部屋を押さえに来ることだろう。
以前、私はドイツ人が建てた大きな家の一部屋を月500ペソで借りていたが、そちらは広い共用のリビングなどが使えた。それに比べれば、こちらは劣るが、現地価格で、外国人にすれば格安なのが嬉しい。家賃を1年単位で払っても、たいした金額にならない。私が以前していたように、現地に居ないことが多い場合に、不在時の物置場所のような感覚で使っても、十分 元は取れるはずである。
共用のトイレは、現地の普通のタイプなので、外国人には何か対策が必要だろう。共用の台所も使え、自炊できる。しかし、標準は蒔きなので、外国人が自炊するなら、ガスボンベとコンロを買うことになるはずだが、それだと、家賃と不釣合いな初期投資が必要で、結局、外食することになりそうだ。
場所は、BITという学校から、西に100m余り行き左に曲がるが、広い道から路地に入るところがわかりにくい。その分自然に恵まれ、緑が豊富である。

場所:Capitol area, Polangy Uta, Siqiujor, Siquiojr  家賃:月500ペソ程度。広さの異なる部屋がいくつかあり、詳細はオーナーと相談。(2007年9月) 

→(2020年1月追加) 現地に確認に行ったところ、建物はまだあるが、締まっていて、どうも受け入れをしてないようだった。

月1000ペソ、外国人もよく泊まる

シキホール(Siquijor)からラレナ(Larena)側へ2km程度。国道沿いにあり、便利でわかりやすい。以前からHouse for Rentと書かれていて、わかり易いことが幸いしてか、日本人を含め外国人が長期滞在することも少なくない。築40年以上で老朽化しているが、私に言わせれば、味わいがあり、フィリピンの木造建築の昔ながらの建物として、一度住んでみても悪くない。貸しているのは、二階建ての二階部分全部で、寝室が3つに、さらに、広い居間があり、一人では広ろ過ぎて、二人で借りるのがちょうど良さそうだ。上の月500ペソの部屋と同様、部屋には、簡易のベッドがあるだけで、その上のクッション、シーツなど必要なものは自前で用意しないといけない。1、2ヶ月程度の滞在なら、自分で揃えるものと家賃とのバランスが非常に悪くなる。うまくいけば、オーナーと相談して、借りられるかもしれない。もしも だめな場合には、私に相談してもらえば、少しぐらいは貸せなくもない。それより、ずっと長い滞在の場合には、必要なものは、買い揃えることになろう。

場所:Candanay Sur, Siquijor, Siquijor  家賃:月1000ペソ。(2007年9月)

ビーチにある借家

ビーチにある借家

家の前の海

シキホール島では、最高の部類に入るビーチに建っている一軒家が、レンタルに出されている。月2000ペソで、場所に割りには安いと言えなくもないが、とにかく老朽化していて、綺麗でないので、そのまま外国人が住むのは難しい。1年以上とか、長期で住むなら、オーナーに寄付して、家を修理してもらい、住んではどうかと思い、いろいろ展開を検討してみた。しかし、外国人が住むには建てなおすのが一番とも思え、合理的な計算が成り立たず、未だ答えが出ない。現物を見て、1万ペソ程度で外国人が快適に暮らせるよう、改装する方法を思いつく人がいれば、1、2年借りる契約をしてしまうのも悪くない。しかし、改装の良いアイデアが必要だ。
長期で借りる人がいれば、屋根などは、家賃を使って、無料で修理すると、オーナーは言っているが、それだけでは、外国人が住むのは難しいことだろう。
場所は、シキホールの町中から、西へ1km足らず。歩いて町まで食事に行くことも可能で、便利なところである。

(2011年12月)長期の入居者あり。

場所:Calalinan, Siquijor, Siquijor  家賃:月2000ペソ。(2007年9月)

月2500〜5000?ペソ、他の島より割安なアパート

部屋数も多く、いかにもアパートと言えそうなところは、シキホール島では ここだけである。新しくて、日本の普通のマンションの広さがあり、他の島等に比べるとかなり割安で、部屋はほどんと埋っている。

(2011年12月) 数年前、ある日本人が家賃がいくらか聞きに行ったら、5千ペソ以上の値段を言われ、その後、別の日本人が聞いたら、4千ペソ程度であった。部屋にもよるが、値段は交渉次第ということだろう。

場所:Nonoc, Larena, Siquijor  家賃:月2500〜3500ペソ → 約4000ペソ(2011年12月)

町中の便利な場所にあるアパート

少し前まで、日本人が住んでいた。部屋は、非常に広く、便利なところにあるので、お得と言えそうだが、現地の人の感覚ではかなり割高だ。

(2011年12月)2階の個室を部屋ごと分けて貸すようになっている。

場所:Poblacion, Larena, Siquijor  家賃:月5000ペソ(2007年9月)

ISLAND RENDEVOO

Cottageを月単位でも貸し出している。まだまだ新しいので、中は十分きれいだ。
木造なので部屋の中で火を使って調理するのは禁止だが、外にキッチンがある。

2014年1月に料金を聞いた時に比べ、宿のサイトで見ると1年足らずで、値段が4倍以上に値上がりしていて、観光地化の弊害の典型と言えそうな状況になっている。

場所:Maite, San Juan, Siquijor  家賃:月約8000ペソ(2014年1月)→大幅値上げ?
電話:09162351329, 09263988679 (2014年12月追加)

Dumanhugにあるビーチコテージ(2015年6月追加)

日本人の家族がシキホール島で長期滞在していたコテージを先日見せてもらったところ、結構良い感じだったので紹介したい。
場所は、シキホールの町から1km余り西にあるDumanhugのビーチ沿い。周回道路から少し離れるが、すぐ横にBlue waveという宿があるので分かりやすい。ただし、この建物への入り口が分かりにくいので、最初は近所の人に場所を聞いた方が良さそうだ。
新しくて、ビーチにあり、最近の外国人増加による値上がり傾向に比べれば、かなりお手ごろ価格であろう。Duplex. エアコン付き。

場所:Dumanhug, Siqiujor, Siquijor  家賃:月5000ペソ(電気代等は別、2015年5月現在)

特上

Rose cottage

オーナーはイギリス人。二階建てで十分広い。町から遠いので、食事等が不便である。近くにHardrock Cottageがあり、国道沿いにあって、場所はわかり易い。1泊だと500ペソで、他のビーチリゾートが値上がりしている中、ビーチでなくてもよいなら、広いので割安とも言える。
管理人の話によると、Hardrock Cottageと同様、近所の人々が運営する水道に直接接続するのは拒否されているそうである。近所の住民が一日働いても150ペソ〜200ペソ程度の日当しかもらえないのに、客を泊めるだけで、その何倍も収入を得ていて、住民感情を逆なでしているのであろう。

場所:Bitaug, Talinting, Siquijor  家賃:月10000ペソ(2007年9月)

LA VENEXIANA

Kiwi, Paradise, Casa dela Playaという三軒のビーチリゾートに近く、そこへ行く道の途中にある。ビーチリゾートのコテージよりは、部屋も広いし、長期滞在のための設備も整っている。ビーチリゾートを目指してやってきた客で、もっと安くて長期滞在したい人を狙っている。庭も整備されていて、雰囲気は良い。現地人の感覚では非常に高いが、外国人の感覚なら、お手頃価格と言えるのだろう。イタリア人と結婚したフィリピン人女性が運営している。電気、水道代込み。プロパンガスが月に1本付く。

場所:Sandugan, Larena, Siquijor  家賃:月9000ペソ〜 → 値上がりを続けている。(2011年12月)

LANCASTER HOUSE

イギリス人がオーナーのこぎれいな家。部屋が三つあり、庭も整備されている。雰囲気は良いが、現地の普通の人が借りるような価格帯ではなくて、外国人向けと言える。価格が高いのと、Room for rentと書いていなくて、宣伝していないので、たいていは 空いている。6年ほど前に青年海外協力隊員が住んでいた時には、家賃は月5000ペソだったが、値上がりしてしまった。ガス、水道代込み。電気代は別途支払う。

場所:Sandugan, Larena, Siquijor  家賃:月10000ペソ(2007年9月)

LARENAにある一軒家

冬場長期滞在中の日本人が借りていたところで、ここにも取り挙げてみた。現地人仕様で、家は古いが、特に内装は綺麗にしてあるし、かなり広いので、人数が少なくない家族など、何人かで借りるのに良さそうだ。Larenaの市場まで200mほどの便利なところにあるもの良い。テレビ、冷蔵庫、ガスコンロ、扇風機など家具も一式揃っている。
特に、貸家の表示も出ておらず、そのため、探せば、他にもいろいろありそうに思える。町から離れれば、もっと安いところもあるはずだ。

→ 長期で住み着いているフィリピン人がいて、当面空きそうに無い。(2011年12月)

場所:Larena, Siquijor  家賃:月8000ペソ (2008年2月)

SAN JUANにあるコテージ

古風な造りだが頑丈そうな建物である。中はこぎれいで十分広い。国道沿いにあり、海からは少し離れているが、オーナーは横のビーチに住んでいて、そこから海へ出られる。

場所:San Juan  家賃:月約1万ペソ (2014年12月追加)

SAN JUANのアパート

国道沿いにアパートの看板が出ていたので、ちょっと様子を見てきた。建物の外側は、すこし朽ち果てかけているが、中は十分綺麗。ペンキを塗ったり、外見を修繕しないと外国人はなかなか入居してくれないだろうとも思える。オーナーはドイツ人。管理人はSan Juanの市場で働く マリチョーという女性。

場所:San Juan  家賃:月1万ペソ(FAN) 月1万5千ペソ(AC) 
電話:09075771292, 09266207529 (2011年1月追加)

SAN JUANのビーチにある小さな一軒家

かなり前からこの家は建っていたが、最近For Rentの看板が出るようになった。
小さいとは書いたが、見かけよりはかなり広く、二人までなら十分な広さだ。中は小奇麗にしてある。オーナーはフィリピン人。便所とキッチンは、オーナーが早急にやってきて、作る予定とのこと。国道沿いで、海に面していて立地条件は良い。

場所:Lala-o , San Juan  家賃:月11000ペソ 
電話:09194478716, 09304745613(2011年1月追加)

RIVERSIDE

外国人がオーナーの家を何軒が貸し出していて、大きな家と比べると小さいが、リゾートのコテージと比べるとかなり広くて快適。値段は比較の話になるが、家族で月単位で滞在するなら、ビーチリゾートに長期で泊まるよりかなり割安と言える。そのため、シーズン中は人気で、空いていないことが多い。

場所:San Juan  家賃:月約2万ペソ (2014年12月追加)

→ (2020年1月追加) 残念ながら 閉鎖。

MING's Place

海岸沿いの高台で、海の眺めが素晴らしい。高いがそれでも人気があり、先々まで予約が入っているとのこと。町から遠く、ジプニーなどの走っている道路からも離れているので、バイクのレンタル等が必要であろう。

場所:Sandugan, Larena, Siquijor  家賃:月17000ペソ 
電話:09297869658(2011年12月追加)

CANG DOCTOR

ターゲットにしている格安からは程遠いが、折角聞いてきたので、参考のため書き残しておく。

海岸沿いの高台で、海の眺めが素晴らしく、プールまである。部屋の中の設備も充実しているが、とにかく高いのが難点だ。町から遠く、ジプニーなどの走っている道路からも離れているので、バイクのレンタル等が必要であろう。

場所:Sandugan, Larena, Siquijor  家賃:週15000ペソ、月5万ペソ 
(2011年12月追加)




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