アリ対策続編 半滅の復讐

2005年10月     


以前アリの巣コロリの使用結果を紹介したが、その後のアリ対策の話題を紹介する。

半滅の復讐

アリの巣コロリは、ほとんどの場合で とても役に立った。しかし一度失敗したことがある。それが、自宅だったので 影響が大きかった。失敗というのは、アリの巣コロリの量が足りなかったようで、アリは半滅で終わってしまったのである。その後、生き残ったアリには、アリの巣コロリが毒であることがバレてしまい、アリの巣コロリが効かない(食べない)、耐性アリとでも言うべき、厄介な代物になってしまったのである。

耐性アリがのさばり出してから、長い間、とても苦労した。ちょっと食べ物を置き忘れたばかりに、大量のアリにたかられ、諦めて捨ててしまったことが多々あった。何もしないわけではなくて、現地で手に入る薬を試したり、以前紹介したお湯をかける方法を試したり、いろいろ対策はしたが、残念ながら全滅には ほど遠い状態が続いていた。

1年以上、アリとの共存生活が続いていたが、余りに大量にアリがいるようになり、再度アリの巣コロリを試したところ、世代が総入れ替えしたのか、調子よくアリの巣コロリに、アリが群がってくれた。

これはチャンスと、全滅に十分なアリの巣コロリを並べて、一晩待ったところ、これまで悩まされていた種類のアリは、次の朝には全滅していた。

時間をかけて、忘れてくれるのを待つしかないというのが、今回の結論になった。

役目を終え、空になったアリの巣コロリのケース

現地で手に入る駆除薬

アリの巣コロリは現地の人の感覚では、高くて買えるような値段ではない。フィリピンの人でも買える手ごろな値段のアリ駆除の薬が現地で売られている。値段は10ペソ程度。 ただし、全滅作戦には向かない。

123

フィリピンでよく使われる殺虫剤で、粉末タイプの123という製品がある。123と言えば、Excelの前にトップを走っていたソフトウェアかと思いたくなるが、こちらは殺虫剤だ。白い粉末で、アリにふりかけると確かに良く効く。神経をやられたような動きをして死んでゆく。

髪の毛や動物の毛にかけて、ノミ退治にも使えるというようなことも効能書きに書かれている。そのため、戦後日本でも広く使われたDDTなのではないかと疑って、袋の印刷を詳しく読んでみたがDDTという言葉は見つからなかった。日本では、DDTは30年以上前に禁止されているが、途上国では未だに使われているそうだ。見た目や使い方からかなり怪しい気はする。類似品かもしれない。

虫除けチョーク

チョークの形をした虫除けも売られている。そのチョークで白線を引くと、アリは線の上を通れなくなる。床に食べ物でも置いて、その周りに このチョークで線を引けば、中にアリは入って来なくなる。机の脚に このチョークで線を引いておけば、机の上にアリは上がって来ない。

その効果と色から、123を固めた物が このチョークではないかと思いたくなるが、詳細は不明だ。こちらは中国製である。

ペスト・コントロール

日本の白アリ退治の業者のようなもので、家の中の害虫やネズミなどを駆除する業者がいて、ペスト・コントロール(Pest control)と呼んでいる。米国でもよく見かけるし、Googleにカタカナでぺスト コントロールと打ち込めば、5万件近くヒットするので、十分 日本語にもなっているようだ。
私の知り合いにも、ダバオでペストコントロールを生業にしている人がいる。私がよく泊まっていたホテルにペストコントロールの仕事に行くので、幾らぐらい請求したら良さそうか、私に意見を求められたことがある。幾ら払えそうかということで値段を決める、いかにもフィリピン的な出来事できごとだった。
その知り合いによれば、ホテルなどは、ペストコントロールの業者に頼んで、害虫を駆除することが法律で義務付けられており、そのため安定して仕事が得られるとのことだった。日本では、都道府県ごとにペストコントロール協会があるが、それらのホームページを見ても、害虫駆除が法律で義務付けられているというような記述は見当たらなかった。
フィリピンで大きな家を建てるなら、このような業者に頼んで、害虫を駆除することになろう。私のような予算がない人は、お呼びでない。


シキホール島のページへ戻る